以前、渡辺竹清先生に見せていただいた山口龍雲作の花籠のお話をさせてもろうた事がありますけんど、その時に、実はもう一つ拝見させていただいたのがこちらの魚籠花かごながです。
山口龍雲さんの作品というと、緻密さと豪快さに圧倒されるオブジェのような新しさを求めて常にチャレンジさせゆうような、そんな作品ばかり存知上げちょりましたが、これは違うちょりました。
生活感がにじみ出るような、作り手の暮らしぶりが竹編みの向こうに見えてくるような、ホッと心安らぐ竹細工を生み出せる技量はまっこと凄いです。この技あってこその、驚愕させるような芸術作品ながやにゃあ。今も昔もずっと変わる事のないであろう。何かを創造する方には、全て共通する基本の大切さをしみじみ感じる花籠ながです。
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