山口龍雲作の花籠

山口龍雲作花籠


どことなく品格を感じさせる花籠やにゃあと思いよったら、渡辺竹清先生自からが所望されて名のある作家の方が編んだ花籠との事やったがです。けんど形と言い、大きさと言い、こじゃんとバランスがエイ。落ち着いた雰囲気、手に乗せてみた質感も素晴らしい。けんど、それもそのはずながです。この竹籠は江戸時代に作られたものの写しぞね。昔から続いてきた籠は、時代の変化や職人の手に鍛えられ進化したものですきに、こうやって残ってきたものには本物の迫力があるがぜよ。


けんど銘を拝見させていただいて、ちっくと驚いたがです。「龍雲」となっちょりますがあの山口龍雲さんの事ですろうか?


龍雲作


確か日展作家という風に聞き及んじょりますが、アメリカの美術館などにも沢山作品が収蔵されるような芸術的な竹工芸をされている凄い方ながです。もともと竹細工で初の人間国宝となられた事で有名な、生野祥雲斎さんの弟子として修行されそれから独立された山口龍雲さん。


お会いした事はありませんけんど、この花籠を拝見させていただくと、昔からの叩き上げで竹をやられてきた方と言うのは作家の前に職人、そして竹職人の延長線上に今の作家活動があるように思うがです。同じものを同じように編み上げる確かな職人技。この大切な基本のしっかりした竹細工があってこそ本物の感動を呼ぶのかも知れませんぞね。


コメント(1)

阪田久美子 返信

Yamaguchi Ryuun氏の「夜明け」という竹細工が豪州メルボルンのNGV美術館にあって、7月16日から10月16日まで『Bamboo』として特別展示会が開催されます。
竹漆器として菅沼三千子創作の棗と香合も所蔵品として展示されます。
尚、今現在同女史作の大分産竹根漆塗水指も展示予定です。
今回、竹の特別展ですので、日本の竹の良さに触れてみて欲しいと思っています。

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