縁あって和傘の製作に関わらせていただき、なかなか渋い感じの黒竹を使うた番傘が出来上がってきたがです。竹虎は、竹一筋に今年で創業119年になりますが、もともと和傘に使う竹材の取り扱いから会社が始まったという社歴を思いながら開いたり、閉じたりしよったら、いやいや、傘とはまっこと良く出来ちょりますぞね。これが金属とか人工的な新素材とかになると又違うかも知れませんけんど、竹と和紙という身近な自然素材を実に見事に活用して、よくこれだけの機能性のモノが作り上げられちゅうなあと、昔の職人の英知に感心するばっかりながです。
おっと、今朝は曇り空。ちっくと弱い雨が降ってきましたきに、これこれ、とばかりに和傘を持ち出してきましたちや。当社で販売しよります黒竹番蛇の目傘は製造中でありませんが、試作の最中に職人さんから頂いた一本を手に外に出るがです。
和傘は凄いですぞね。傘を開いた途端に、和傘ワールドのなるがやきに。ポツポツと傘に当たる雨音も心地エイ。雨は、あまり嬉しくない事が多いと思うのです。スポーツやイベントが中止になったり、それほど大がかりな事でなくてもドライブひとつでも天気が良くて晴れちょった方が景色もエイですろう。
そうやにゃあ、雨を楽しめる事はあんまり無いのではないですろうか?あんまり無い体験やきに、かなり新鮮ですぞね。確か「雨に唄えば」というような映画があった気がしますが、まっこと歌でも口ずさみたくなるうな雨体験。これが出来るのが和傘ならではかも知れませんちや。
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