手削り、竹のビアグラス

竹ビアグラス


竹のビアグラスは、ただの竹の筒なのでちょっと見た目には簡単で、もしかしたら、どこにでもあるグラスと思われるかも知れませんけんど、その実、竹の節、竹の形、竹の風合い、できるだけ自然そのままの竹のを活かしながら実用的に使える耐久性も追求したギリギリの商品だと思うがです。竹は縦に繊維が無数に走っちょりますので、丸竹のまま使うと、縦方向に割れやすい性質を持っちょります。また、旬の善し悪しもあるのですが虫が食う事もありますし、食器として使用の場合にはカビなどにも注意が必要ながです。


日本の家庭の台所には昔から竹籠、竹ざる、竹箸、竹ヘラ、竹御簾など、いろいろな竹細工が所狭しと置かれたり、吊されたり、いちいち挙げるとキリがないくらい使われちょりましたが、管理はプラスチックなどの比ではなく大変で、水に濡らして使ったあとは風通しのよいところで完全に乾燥させよったのです。竹のビアグラスも同じこと。虫やカビをできるだけ防ぐために油抜き加工した後に、高温と圧力で炭化加工しちゅうがですが、無塗装で仕上げられちょります。表面の輝きはひとつひとつ熟練職人のサンドペーパーの手磨きです。お使いになられた後は浸け置きなどせずに、サッと水洗いして十分乾燥させとうせよ。


それぞれ個性のある竹を、長年の経験で見極めながら高速回転させるロクロで形を削りだし、ひとつ、ひとつ確認しながら製造しゆう国産の竹グラスは実は価格以上の価値があるがですぞね。


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