夏の人気メニューのひとつに素麺がありますろう。昨日も食欲の話しをしましたけんどいくら暑くて、ちょっと食事は...などと思いよりましても汗をかいたガラスの器に氷を浮かべた麺つゆ、中にはネギやショウガなど、これまた食欲をそそる薬味を一杯入っちゃある。一つかみ口に運んだらスルスルと、まっこと一山無くなるのに時間はかからないがです。
好きな方も多い素麺やと思いますが、最近ではスーパーやコンビニでも透明のプラスチック容器に入ったビニールに入った麺つゆをかけて頂くものもあるがです。確かにあれは急ぎの時などには便利ですけんど、やっぱり、しっかりした大人は昔ながらの虎竹ざるに盛り付けて目でも涼を楽しみたいと思うがです。日本唯一の虎竹の渋い色合いに、真っ白い麺の色が、こじゃんと映えちょります。家族の分いくつか並べてみたら食べる前に、食卓いっぱいで夏を体感できるような気がしてくるぞね。手間がかかる事もありますけんど料理の味にも、食卓の笑顔にも、器は大事やと思うがです。
虎竹は山に生えている色合いそのままの竹ですぞね。自分達がガスバーナーで油抜きをして虎模様を浮き上がらせますけんどそこで色を付けられるワケではありません。もともと虎竹の里の山の力で、竹に色づけしてもろうちゅうモノです。竹虎の工場では、その色合いを引き出すお手伝いをしゆうだけぜよ。大自然の意匠ですきに、ひとつとして同じものはありません。色合いが濃かったり、薄かったり模様や柄も千差万別ちや。だから、同じ虎竹ザルでも、この通りぜよ。色合いがこれだけ違うて印象も若干変わってくるがではいなですろうか?虎竹は、こんな違いを楽しんでもらえる竹細工と言えるかも知れませんにゃあ。
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