青竹の竹パン

青竹


これから夏に向けてはアウトドアを楽しまれる方も多いと思いますが、屋外の食事の際に、伐り倒したなどを利用してパンを焼いたり、または、ご飯を炊いたりされた事はありませんろうか?普段は見た事もない竹筒で焼いたり、炊かれたりする野趣あふれる料理に見ているだけでワクワクしてくるがですけんど、ご飯を炊く時などは鶏肉や少量の野菜、醤油などを適量いれて炊き込みご飯を作られましたら、竹をパカッと半分に割った時の何とも香ばしい香り、フワリと立ち上る湯気が食欲をこじゃんと誘うがです。


竹パン


竹は糖質の多い植物ながです。竹虎の工場でもガスバーナーで竹を炙る製竹作業がはじまると遠く離れちょりましても甘い甘い香りが漂うてくるほどぜよ。だからですろうか?パンなど焼いても、そんな竹の風味が入って思わずパクパク食べきってしまうような美味さ。次の竹パンが早く焼けないだろうかと、待ち遠しくなってくるほどやきに、パンを焼く方にしたら沢山の方が待ちゆうと思うて、なかなか張り合いがありますぞね。


竹パン


半割した竹に材料を入れて焼いていくだけですけんど、使われよります竹は全て青々とした伐りたての青竹ばっかりこれは竹に含まれる水分量が多くないと中身ができあがる前に竹が焼けてしまう事があるからなのです。もちろん、瑞々しい伐ったばかりの竹のほうが食材に竹の風味がより移るのではないですろうか。キャンプなどでは近くに利用してもエイような竹林がありましたら竹パンなどに挑戦されますと成功しても、失敗しても面白いかと思うがです。


竹皮草履が雑誌「ジパング倶楽部」に掲載ぞね

雑誌「ジパング倶楽部」


JRさんの発行されよります雑誌「ジパング倶楽部」は特に旅行好きな方には楽しくご購読いただける本になっちょります。そもそも狭い日本と言われますけんど、その実、日本は、まっこと広いです。その土地、その土地で珍しい行事があり、景色があり、歴史があり、そして、文化、人、住まいや町並み、食べ物まで。同じ四国ですら、いえいえ高知県の中ですら知らない事ばっかり。これだけ人生を生きてきて、こんな近くに暮らしているのに、まだまだ初めて見聞する事に触れるにつれ、


「知らんかったちや~」


言うて、いつも感動してしまうがです。だから、こういう旅雑誌は行きたくとも行けない場所に疑似体験言うがですろうか、誘うてくれますので自分も大好きながです。


草履


そんな雑誌「ジパング倶楽部」に竹虎の竹皮草履が掲載されましたぞね。ちょうど高知も梅雨に入り、湿気の多いうっとおしい天気が続きよります。まだ気温が、それほど高くないので過ごしやすいものの、これで暑さも本格的になってきたら、ムシムシ、ジメジメ、おおの、考えただけで汗がにじんできそなちや。


けんど、ご安心いただきたいがです。いくら雨模様で不快指数の高い日でもこの竹皮草履があれば、足元はカラリッ!サラリ!としたまるで、日本晴れのような心地良さですきに。自分はエアコンがあまり好きではありませんので、夏でも窓をあけて自然な風を感じるのが好きな方ぞね。まあ、けんど日中は窓を開けても熱風が入ってくるだけです。エアコンも付けるがですが、素足になって竹皮草履を履いてみとうせや。冷房の設定温度をちくと上げても平気なくらい足元からクールダウンできますぞね。


国産の竹皮、ワラを使って、昔ながらの熟練職人が編み上げる、この竹皮草履。色々な方のリクエストにお応えしゆううちに、12センチのお子様用から28センチの特大サイズまでいろいろと大きさが揃うちょりますぞね。なので、ご家族そろって皆様で高温多湿の日本の夏を竹皮パワーで乗り切ってもらいたいがです。


サイズが、いっぱいあって迷いそうになられる方おりますろうか?鼻緒の履き物は靴と違いますきに、少々のサイズ違いは問題なくご愛用いただけるがです。ただし、鼻緒の履き物の場合は、ご自分の足のサイズより少し小さいくらいが歩きやすいがです。自分も靴のサイズでしたら26センチを選びますけんど、竹皮草履など鼻緒の履き物の時にはわざわざ24センチの女性サイズを履く事もあります。少しカカトが出る事もありますが、見た目も格好が良くて実は大きいサイズに比べると数段歩きやすいです。是非参考にして頂きたいがです。


最高級竹炭×虎竹

竹炭


竹炭(たけすみ)と聞くと皆様は、どんな印象をお持ちですろうか?素手で触ったり、白いTシャツがふれたりすると黒く色が付いてしまいそうな真っ黒い塊のようなイメージでしょうか?もちろん、間違いではないがです。けんど、竹炭と一口に言いいましても、昔から山小屋などの土窯で焼かれてきた竹炭と同じ土窯でも竹炭専用に改良を加えた窯で焼いた竹炭では燃焼温度が違うがです。どちらの竹炭が優れちゅうかとうのは、それぞれの竹炭の使い方により違いますので竹虎では低温で焼いた竹炭も、高温で焼かれた竹炭も両方とも取り扱いをしよりますが、やはり見た目にも美しい竹炭というと高温窯の竹炭は格別ぞね。


竹炭は黒いものという固定概念をちっくと覆すような銀色に輝く光沢。硬くしまった焼き上がりは、竹炭同士を叩いてみると、キンキン......、キンキン......。まっこと、金属のような乾いた心地よい音色ですきに。竹炭の効能うんぬんとう事も、もちろんですが、身近に置いちょくだけで上質のインテリアのようで何か心が落ち着いてくるがです。


高温の土窯で、熟練の竹炭職人が焼き上げる竹炭を最高級竹炭と呼ぶようにしちょりますが、なんとか、この美しさを身近で楽しめるように出来ないだうろか?そう考えて日本唯一の虎竹と組み合わせたのが竹炭ペーパーウェイトですぞね。ちくと大きいサイズですきに皆様のアイデアで色々とお使いいただけたらエイと思うちゅうがです。


竹皮草履のゴミ屑をとめる方法

竹皮ぞうり


竹皮草履の材料は竹皮ですが、正確に言うと筍の皮というた方が普通の方には分かりやすいですろうか?筍の成長力は、まっこと凄いもので驚かれるかも知れませんが一日に120センチも伸びる事があるがですぞね。竹は昔から神秘的な植物として神事に多用されたり、縁起の良い象徴とされてきましたけんど、これは、天に向うて真っ直ぐに伸びていくこの不思議で驚異的な成長力とは無関係ではないと思うがです。竹皮は、筍がグングン成長して竹になっていく過程で、パラリ...パラリと竹の根元に落ちていきます。その竹皮を竹林で集めてくるのも職人の仕事のひとつ。一足の竹皮草履ができあがるのにも、なかなか骨のおれる仕事があるがですぞね。


そんな竹皮草履に、ちくとお問い合わせのお便りが来ちょりました。フローリング履きとしてお使いいただくお客様からでしたが、歩くたひに、どうしてもゴミが落ちしてしまう。何か対応策はないですか?そんな内容のお話でしたちや。竹皮草履はワラ草履などに比べると全然少ないのですが、やはり自然素材のものですきに、多少はゴミが落ちてしまいます。


けんど、竹皮自体は耐久性が強い素材です。少々乱暴に歩いたとしても、そうそう竹皮のゴミが落ちることはないがです。ゴミの原因で一番多いのはワラの部分。このワラも地元の稲作農家さんから分けてもらう国産100%のものですが、前ツボの留め部分とカカトの方で鼻緒をしっかりと固定しているつけ根部分。この両方の底面からワラの屑が落ちる事が、ほとんどながです。


そこで、ここの部分を、ガムテープで貼るのです。草履の底を先からカカトまで一文字に貼るような形でエイです。これでゴミ屑の問題はかなり改善されますぞね。ガムテープと、ちくと格好悪いにゃあ。そう思われる方もおられるかも知れませんが、試されたら分かりますが底は見えませんのでまったく気になりませんぞね、最初は履き心地が微妙に違うくらい。ただ、滑りやすくなる事がありますきに十分にお気をつけていただきたいがです。


竹の市松模様

竹集成材の時計


は木でもなく、草でもない等と言われますけんど、竹と木の大きな違いのひとつは、その厚みやと思うがです。同じ直径の竹と木でも竹は中が空洞になっているので、身の部分が薄く、用途が限られてしまうのです。そこで、この身の部分を貼りあわせて一つの大きな塊にするために集成材の技術が使われちょります。


集成材の場合は竹表皮を使わず身の部分を活用しますので、竹表皮に特徴があり、比較的身が薄い虎竹などは集成材には使われず、原料には太い孟宗竹などが使われているのです。孟宗竹は、日本の竹の中では最大級のもので各地に生えちょりますので、材料の確保が容易なため色々な活用が模索されゆう竹でもあります。地元の集成材加工工場にお伺いしますと、製材所でしか見かけないような大型機械があって均一に割られた竹が圧着されよります。竹の工場というと手作業で小規模でというイメージですが、竹の集成材となると、全く違う製造工場という印象をうけますぞね。


こうして元々は形や厚みにバラつきのある竹が、大きなブロックとなって一定の規格サイズでの展開ができるようになると、家具や建材など今まであまり使用されてこなかった分野にも竹の新しい利用が広がります。もちろん大量に製造するとう事になれば海外で製造されたものも、素材として沢山輸入されてきていると聞きますが、同じ竹、可能性を感じて、ちっくと楽しくなってくるがです。


この竹の時計も市松模様のように見えて、こじゃんと面白い商品に仕上げられちょります。竹を炭化加工という熱処理をしちゅうのですが、同じ竹を同じように加工してもそれぞれ性質も、水分量なども違いますので竹から削り出した素材にも色合いの濃淡がつき、微妙に違うモザイクのように見えるがです。全面、後ろ面には、こうして維管束と呼ばれる管の模様までハッキリ見える横の断面。サイド面には、竹ならではの伸びのある竹目模様が、シャープな雰囲気を醸し出して都会的なインテリアにも似合うお洒落な時計に仕上げられちゅうと思うがです。


ふたたび幻...!?メゴ笹洗濯かご

洗濯かご


自分が竹虎に入社して竹の仕事を始めた頃には若い社員は一人もおらず。お歳を召された年配の職人さんばっかりで、話しの話題が全くあわずに当時は結構大変な思いをしよったがです。竹の事、山の事、昔の暮らしの事、道具の事などなど若かった自分には、あまり興味の無い事ばっかり。


「ワシの若かった頃にはにゃあ......」


と話しが始まると今、70歳過ぎたおんちゃんの若い頃ち一体何十年前の話ぜよ?そう思うて、ため息をつく事もあったがです。けんど、実は、それが今となっては、こじゃんと自分の財産になっちゅう事が多いと感謝しちょります。もしかしたら、ああやって周りの職人さんが、都会の事や、流行ばっかりに目を奪われちゅう自分に少しづつ竹の教育してくれよったがではないかと思うてあの言葉、あの話しぶりを思い出して胸が熱くなるがぜよ。今更ながら、まっことありがとうございました。


メゴ笹


そんな話しの中に出てきた一つが「メゴ笹洗濯かご」それこそ昔は、どこの家庭にも一つや二つはあって衣類かごとして活躍していたという話しをしてくれたがです。説明を聞いていますとどうやら、祖父に連れられて全国の竹屋さんを回った幼い時に温泉場や銭湯では、見た覚のある、あの竹籠のことやろうか?なんとなく想像はできるのですが、その時は作る職人さんもいなくなって実物もありませんし、竹虎でも随分前から販売する事もできなくなって幻の竹籠とも言われるほどやったがです。


たまたま出会いがあって、このメゴ笹洗濯かごを再びご紹介できる時には、もしかしたら自分のように待ち焦がれゆう人もいるろうか?そんな事も思うて、こじゃんと嬉しくて「幻の竹かご復活」と説明しましたけんど、よくよく考えたら若い方々で初めてご覧になられる方にとったら新しく考案した新製品のように思われたかも知れませんちや。そもそも材料不足なども一つの大きな原因で幻となっていたメゴ笹洗濯かご。お一人しかおられない職人さんの高齢化で、だんだん編み上がる竹籠が少なくなってきましたぞね。


職人さんが、つぶやきます「エイ、材料がないがやきに...」


メゴ笹を山に伐採にいく事は自分達にもできますけんど、自分の気に入った竹を伐採し自分の気にいる大きさの竹籠を編んできた職人さんは今更そのスタイルを変えることもできないがです。再び、幻となってしまいそうなメゴ笹洗濯かご。今度は自分が、知らない世代の方達に向けて言うがやろうか?


「ワシの若かった頃にはにゃあ......」


そんな未来も近づいて来よりますちや。


竹虎前掛けシリアルナンバー入り

竹虎前掛け


竹虎の前掛けを作って以来、あちこちのお客様からボチボチとお問い合わせを頂くがです。まっこと、嬉しゅうに思いよりますけんど自分達にしたら仕事の道具のひとつですきに、分けて欲しいと言われましてもなかなか首をタテに振ることはできんにゃあと思うてきたがです。


けんど、本当に沢山の方から言うていただきますし、自分達のような田舎の小さい竹屋にこうやって言うていただくのはきっと日本唯一の虎竹を応援してくれちゅう事やろうし、そんなご要望にも少しはお応えさせていただく事も大事かも知れん。そうやって考え直して限定ではありますが、お客様分の前掛けとして、ちっくと製造する事にしたがです。ただ、全く同じものを作るいうのも面白くないですき、何かないだろうか?あれこれ考えて、人に相談させてもろうたら、


「通し番号でも入れたら、どうぜよ?」


まっことエイ、アイデアを頂戴しましたので、今回、作らせて頂く前掛けには向かって右側下に金色の糸でシリアルナンバーを入れる事にしましたぞね。001番、002番、003番と通し番号を入れていくがです。けんど、「001」からお客様にお分けするワケではありませんぞね。


「001」初代宇三郎


「002」祖父二代目義治


「003」父三代目義継の分


四代目の自分には「004」


とナンバリングされた前掛けをいただくがです。どこに、どんな大きさで刺繍するか、これが結構難しいけんどお客様にお分けするのは「005」から。


「ええっ?どこで買うことができる?」


いやいや、まっこと嬉しいご質問ですちや。実はこの竹虎前掛けはフェイスブックの日本唯一虎竹部という倶楽部があるがです。現在310名様をこえる部員の方にご参加いただいちょりますが、ここの部員の方にだけ、ご案内させてもらいよります。今はご購入できませんけんど、又こんな機会があるかも知れませんので、ご関心のある方おられましたらよかったらコチラで入部しちょってください。
日本唯一虎竹部


さて、前掛けですが、お届けさせていただきましても日常につけて街を歩く事は自分でもない限りせんですろうけんど、いつかどこかの街で前掛けをして頂いちゅう方に出会えたらどんなに嬉しいろうか?想像してみるがぞね。


家庭画報の通販に掲載いただきました2013年

家庭画報


雑誌「家庭画報」さん言うたら昔から毎回発刊されるのを、こじゃんと楽しみにしゆう美しい雑誌の一つながです。とにかく画像が美しいですし一度行ってみたいと言うような旅館やホテルなど宿泊施設、息をのむ景色の素晴らしい観光地であったり高級感あふれる品々や見た事もないような美味しそうな料理が満載で、ペラペラとページをめくっていくだけでウキウキ楽しくなってくるがです。


そうですちや、まるでお洒落して、どこか行った事もないような場所を旅しているような気分になってくる。そんな、そんな憧れの雑誌の通販商品として竹虎の商品をいつくかご紹介いただいちゅうがです。さてさて、もう暑い日が何日もあって、エアコンがないと過ごしにくい気温となってちゅうせいですろうか?夏の涼を感じていただける竹製品という事なのでお陰様で、ボツボツとご用命を頂戴しちゅうようながです。


黒竹玄関すのこの製造


暑い一日、汗をかき、疲れて帰ってきて、革靴をぬいで、ホッとする足を出迎えてくれる黒竹玄関すのこ足裏への心地のよい刺激はもちろんながですが、玄関先に置かれちゅう見た目の高級感もエイと思うちょります。


虎竹の里の虎竹と同じように、南国土佐の明るい太陽と潮風をうける海岸沿いの小高い山々には昔から竹笛の材料などとしても使われてきた黒竹の林が広がります。この黒竹は虎竹などとは又違って、背丈も低く、細い竹ながですが、名前の通り黒々とした色合いが大好きですし、その細さを活かして竹細工には色々と使われてきちゅうのです。


真っ直ぐに矯め直された黒竹の束が沢山運びこまれた作業場で、黒竹玄関すのこの製造が進みよりますこのひとつ、ひとつがそれぞれのお客様のご家庭で大事にご愛用いただけるのだと思うと思わず嬉しゅうになってきて笑みがこぼれるがです。


謎の2本の割竹

境内の竹


初夏の風の気持ちのエイ境内を歩きますぞね。新緑のトンネルをくぐっていくと観光のお客様の笑い声にまざって上の方から小鳥の声が聞こえて来て、まっこと気持ちが落ち着きますちや。


「ややっ...!?」


足が止まりましたぜよ。こりゃあ、見慣れないものがあるがやきに。木製の柱に縛られた、2本のこの割竹は一体何に使うものですろうか?


「むむむ、、、、、。」


何かの飾りやろうか?このお寺独特の風習か?道を挟んだ向こうにも同じものがあるけんど?あれこれ考えますけんど、分かりませんでした。


結界竹


悩みながら後ろを振り返ったら


「なるほど!!!」


答えを聞いたら、何のことのないクイズ問題のように何ちゃあないちや。そう思いながらも、これを見る事がなかったら今でも考えよったかも知れんにゃあ。答は、結界でした。ここから先は立ち入り禁止ですという目印の竹をのせるための竹か...。結界として竹は、お茶道具としてだけでなく、室内でもこのようにして使われよりますし、屋外でも庭園を始め、玄関の入り口や駐車場などでも見た事ありますぞね。


けんど、自立するタイプのものが多くて、今回は気がつきませんでしたちや。竹は昔から庭や造園に多用されてきちょりまして、竹虎でも様々な竹製品を製造してきましたので結構詳しいと自分では思いよりましたけんど、まだ、まだ竹の事も知らない事ばっかりやと、つくづく思うがです。


耳に感じる竹の優しさ

真竹しなり耳かき


竹は日本人と深く長いおつきあいをしてきましたが、最近はご家庭の中でも竹製品というものはなかなか見かけなくなりつつあるのではないかと思うちょります。なんせ、青竹踏みという一家に一つはあったような竹製品でも、最近の若い方はご存じ無い事があるがやきに、まっこと、竹の事をもっと大きな声で言うていきたいと思うがです。


けんど、こんな中にあって、どうですろうか?耳かきはご家庭にひとつ、ふたつあるのではないですろうか?そして、いろいろな素材で作られた耳かきがありますが、もしかしたら、竹の耳かきが知らず知らずのうちに、ご家庭のどこかの引き出しにあったりしませんろうか。現代の暮らしでも身近な竹製品のひとつが耳かきなので何度か、この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」でもお話させていただく事もあるがです。


まあ、耳かきと一口に言いますが、耳かき一つ取りましても、好みは人それぞれ、十人十色ですぞね。その方によりそれぞれ好みのタイプがあるかと思うがです。堅めのかき心地が好きな方、ソフトな耳あたりを好まれる方、色々で、自分の場合は結構堅めの耳かきでしっかり耳掃除をしたい方ぜよ。実は何本も耳かきは持っちょりますが一番好んで使うのは軸が太く、耳かきの首部分も細くないタイプ。自分とは反対にソフトで優しい、優しい、しなりのある耳当たりを好まれる方がおられます。普通に耳かきするだけなら他の素材でもエイかも知れませんけんど、しなりと柔軟性のある、かき心地となると竹をおいて他に最適の素材はないがです。


名人作しなり耳かきを手にしてみます。見た目の竹表皮の光沢、持ち手に感じる丁寧な仕上げに職人の仕事ぶりを感じながら耳に入れるとなるほど、


「真竹でしか、この耳かきは作らない」


職人が口にするのが分かりますちや。竹の中でも粘りと、しなやかさが抜群の真竹ならではの「しなり」。細く細く削りだした耳かきが産み出す独特の気持ちよさ。いつもは堅めの耳かき派の自分も音まで違う使い心地に思わず笑みがこぼれますぞね。


スズ竹豆腐かご

スズ竹豆腐籠


今ではあまり考えられない事ですけんど、一昔前は、小さなザルなどを手に持って魚屋さんや八百屋さんに行ってその日の食材を、その日の分だけ買ってきていてそうながです。自分の小さい頃には、手提げの買い物籠をもったお母さん方をよく見かけよりましたが、さすがに、ザルそのものを持ってという事はほとんど見た事はありませんでした。


もしかしたら、商店の少ない田舎やったからですろうか?遠くまで買い物に行くからザルでは不便だったから...。いやいや、都会でも、それは同じ事ですろう。色々考えてみて、どうやら小さいザルというのは、もう少し前の時代ではないかと思うちゅうがです。もともとは近所のお店には竹籠やザルのようなもので、お買い物に行きよったのが手付きのものが便利だという事になって、だんだんと手提げなどが普及したのではなかろうか?ご年配の竹職人さんなどと話しをしていて、そんな事を勝手に想像しゆうがです。


このスズ竹の手提げかごも、高知県などでは、あまり目にする事のない商品なのです。白竹の豆腐かごと同じように昔から豆腐を買いに行く時に使われていた籠だそうですので、その籠が進化して手付きになったがやろうか?


そう言うたら高台のような足が付いちょりますし、持ち手部分の立ち上がりや格好そのものも現代風な感じですちや。素朴さの中にモダンなセンスも感じる竹籠。けんど、いっつも思う事ながですが、歴史があったり、物語のある竹細工をずっと眺めよったらそれぞれの竹達が活躍しよった頃の周りの人達の笑い声が聞こえてきそうな、そんな気がするがです。


2つの虎竹スツール

虎竹ヤチャラ椅子


日本唯一の虎竹が複雑に絡みおうちゅう。鳥の巣のようにも見えますけんど一体これは何ながやろうか?初めてご覧になられる方は、ちっくと困惑されるかも知れませんぞね。実は、これは受注生産の虎竹ヤチャラ椅子「ヤチャラ」とはヤチャラ編みの事で規則正しい竹編みとは対照的な、乱れ編みの事ながです。


乱れ編みと言うても、職人さんは何処の部分に、どうやって竹ヒゴを入れるか。きっちり把握しちゅうそうですけんどご存じない方は、適当に不規則にそれこそ、ヤタラメッタラに編んじゅうにゃあ。と、思われような竹編みではありますぜよ。


竹ヒゴ一本、一本は細く、薄くて、いくら粘りやしなりのある強靱な素材の竹と言えども、人の体重を支えるような強度はありません。しかし、この細い竹ヒゴが二重、三重に重なり、そうです、まるで自然の鉄筋コンクリート言われる竹の地下茎のように、それぞれが手と手を携えるように絡まると竹ならではのソフトな座り心地がありながら家具としての耐久性を併せ持つスツールになるがです。


虎竹スツール


そして、これは虎竹で創ったドーナツ。さっきの虎竹ヤチャラ椅子に腰掛けて珈琲と一緒にどうぞ...!と、いうのは冗談でして、これも虎竹で製作されたスツール。横から見ると、まるでリンゴのような形をした腰掛けですが、座面の中央に穴の開いたデザインで真上から見たら、向こうまで見通せる丸い空洞の開いた形になっちょります。


一度見たら忘れられなくなるような美しいフォルムと考え抜かれた構造は、まっこと芸術品のようながです。こんなスツールがリビングなどにいくつか置かれちょったら、お客様は、ビックリ仰天で腰をぬかしてしまいそうちや。まっこと、それこそ、この腰かけが必要になりそうやにゃあ。同じ虎竹で編まれた、同じ竹のスツールですけんど、まったく違う表情をした2つのスツールながです。


あのファッション雑誌に対抗ぜよ

白竹八ツ目バスケット


昨日、写真を撮ってくるいう話しをしましたけんど、あのファッション雑誌に写っちゃある。ちょい悪オヤジに対抗して、ワシもトートバック(と言い張る手提げ籠)を持って来たぜよ。ほんで写真を撮ってきましたちや。うんうん、こうやって見たらあの雑誌とそう変わらんがやきに。まず、髪型。あのイタリアの方(やと思う)も頭はボウズやった。だいたい頭髪は短い方が多いですきにまあ、同じですろう。


大事な、服イタリアの方もブランド物かと思いますけんど、ワシやち、竹虎のロゴマークの入った笹倉玄照堂さんの作務衣一歩も引けを取っちょりませんぞね。そして、お洒落のポイント足元。皆さん、素足に靴を履いちょりましたが何を言いよりますろうか?ワシらあ、ずっと素足にコレぜよ。どっちか言うたらワシに軍配あがるがではないかよ。


最後に問題のトートバック(と言い張る手提げ籠)。今日は昨日のと違うのを提げてきましたけんど圧倒的ですろう。布もエイ、革もエイけんど、こんな竹のトートー見せられたら、どう思うろうか?そりゃあ、そうですろうまあ、ちっくと他にはありませんきに。


竹屋のトートバック

白竹八ツ目角籠バック


トートバックと言うたら、厚くて丈夫な生地で作られちょって、大きな形と開口部分で容量が多くあれこれ何でも入れられる便利な手提げ鞄、いえいえ、鞄というより袋ですろうか?小物でも衣類でも放り込んで使えますきに、こじゃんと便利やけんど、自分の勝手な印象では主に女性の方が好んで使うものとばっかり思いよりました。あの長い手提げを肩にかけて歩いていくイメージやったがです。


ところが最近、よくよく注意して見よったら、男性の方でも使われるゆう人が結構おられますぞね。若いカジュアルな格好の方がカラフルなトートーを持たれちゅう。スーツ姿の、あの人も黒い革製の大きなトートバックぜよ。お洒落な方が使われゆうきに、こりゃあ、ちっくとファッション雑誌でみ見てみちゃろうか、そう思うて本屋に行ったがです。ワシのようなダンディーな男の読むファッション誌というたら、これしかないですろう?


「イオン」


いやいや、これはタビックス買いにいく量販店やった。そうぜよ


「レオン」


ペラペラっとめくってビックリたまげたちや。なんと、外国のイケメンの方々が素足に靴はいて、手にはトートバック提げちゃあるやいか!


白竹手提げ籠バック


まっこと、驚いたぜよ、あれはイタリアですろうか?外国のどこの街かは知りませんが、美しい町並みに溶け込んで歩くお洒落な男性の方々を写真に撮った誌面のコーナーを拝見すると、あんな格好のエイ、モデルみたいな男の皆さんが、しかも、そう若くはないであろう中高年の年代の方達でも、持ち慣れた様子でトートーバックで行きよりますにゃあ。


こりゃあ、まっこと、こんな本をみたら自分たちもトートでも提げて行きとうはなりますぜよ。けんど、ぜよちっくと(少し)待っとうせよ。遅い、遅い虎竹の里はお洒落の最先端ですきに(?)ワシらあは、ずっと前からトートバックなどは提げちゃある。日本古来の竹素材、このガッシリとした面構え、帆布や革のトートも強いかと思いますけんど、竹のトートも負けちょりませんぞね。堅牢さは見たら分かりますろう?これから、ちっくと行って、あのフッァション雑誌に対抗する写真撮ってきますちや。


インターンシップマッチングセミナー2013

インターンシップマッチングセミナー2013


それにしたち、凄い熱気ムンムンの会場でしたちや。ギッシリと隙間がなく座られた学生の皆さんからは、まっこと(本当に)湯気でも立ちゆうがではないかと思いよりましたちや。こんな沢山の人の前で、竹虎の説明をせんとイカンち。こりゃあ、緊張するにゃあ。


なんせ、虎竹の里では竹の前でしか話した事がないがやきに。早めに来てから一番後ろの席で、ずっと見学させてもらいよりましたが、後ろ姿からでも学生さん一人一人の真剣な表情が取って見えるようですぞね。


インターンシップマッチングセミナープレゼン2013


参加企業の担当の方の会社説明も、それぞれに工夫があり、用意されたパワーポイントや資料を使うて分かりやすく、面白く拝見できるものばかり。これはやっぱりアレですちやある有名な劇作家の方が舞台はステージの上の人だけで創るのではない。見る方、裏方、この三者で一つの空間を創るのだ。こんな意味の事を言うちょりました。今回の場合はお芝居ではないですけんど、話しを聞かれる学生さんの熱さ、この場を用意いただいた皆様の思い。それに高知の地場企業の個性があわさってこんな充実したインターンシップマッチングセミナーになるがやろうか?


インターンシップマッチングセミナー会場


自分もギラギラするように視線がビシビシくる壇上で、恐る恐る、ちっくとお話させていただきましたけんど、竹虎の事が少しは伝わったですろうか?とにかく、創業119年やき、これからも続けていきたい、言いいたい事はそれだけやったがぜよ。


このようなセミナーを何度も重ねて参加される学生さん達。せっかくの貴重な夏休みを使うがですきに来年のインターンシップよりも、少しでも学びが深いように自分も考えたいと思うがです。そう言うたら、ここ数年はインターンシップを体験してから竹虎に入社してくれちゅう方もおられる。そんな社員からしたらインターンシップの学生さんと接することは一年前の自分を見るようで、もしかしたらエイ事かも知れんにゃあ。お互いの成長になりそうや、などと思いゆうがです。


幼い日の探検旅行

竹工場


いつの頃やったろうか?かなり小さい時の事ですけんど、一人で探検の旅にでかけた事があったちや。そこは、大きな大きな体育館のような建物。ツギハギだらけのトタン屋根。何本も立てられちゅう柱は真っ黒なコールタールを塗った木製の電柱。そこに、まるでツタが絡まるように複雑に、白い電気のコードが伸びちょります。


静まりかえった薄暗い建物の奥に一歩、又一歩と進んでいくにつれ、かすかに甘いような、なんとも言えないエイ香りが漂いよりました。まっこと、こりゃあ迷路やにゃあ...。テレビか映画で見るような秘宝を探して洞窟をさまよう主人公の気分ぞね。その通路の両側には、見上げるような高さの竹がズラリと並べられ、少し広くなったスペースがあったかと思うと長さを揃えた竹の束がビッシリと小山のように積み込まれちゅう。


ずっと真っ直ぐ行った所に、ちっくと明るい光が差し込む場所がある。足早に近づいてみたらそこの天井の一部分がプラスチック製のトタン屋根になっていて淡い光はそこから入ってきよりました。遠くから見たら何か青く輝きゆうように思えたのは、所々に赤茶色の錆のついた竹割り用の大きな鉄の塊のような機械やったぜよ。ここは、日曜日で誰もいない竹虎の工場の中。後ろを振り返ったら入って来た入り口は、遙か向こうに真っ暗い中にポツンと小さく見えよります。祖父の後をおいかけて思い切ってここまで来たけんど、急に心細くなってから、


「おじいちゃーーーーーん!」


後にも先にも行けなくなってから、泣きそうな声で叫んでみましたけんどどこにも届いてないようちや。誰も何の返事もしてくれんがです。どうしようかと立ちすくんじょったら、


タタタタタッ............。


「ええっ!!!!!」


タタタタタッ............。


こりゃあイカンぜよ、泣きゆう場合やないきに。暗がりから何かが近づいてくるっ!?身構えちゅう自分の前に走って現れたがは、祖父の愛犬、シェパードのアトマやったぜよ。尻尾を振ってグルグル自分の周りを飛び跳ねゆう。その後から、ゆっくり虎竹を片手に祖父もやって来て、黙って、ニコリ。幼い日の竹虎四代目の冒険は終わったがです。


古新聞45日分、虎竹新聞入れにお任せあれ

虎竹新聞入れ(ストッカー)


先日は、学生の皆さんと少しお話させていただく機会がありましたので、このような時に、たまにさせていただく質問を言うてみたがです。


「皆さん、今朝の新聞は読まれましたろうか?」


地元の大学生ばかりでしたので、高知新聞の事を聞いてみがですちや。地方に行くと地元紙が強いと言われますけんど、そんな中でも特に高知県は高知新聞が圧倒的に読まれちゅうそうです。その朝、たまたま竹を粉末にして牛の飼料にするという、竹の明るい可能性を示してくれる記事が掲載されちょりましたので、ひょっとして読まれた方がいるだろうか?知っちゅう学生さんがおられたら嬉しいにゃあ...。そんな事も、ちっくと期待しなが訪ねさせてもらいました。


けんど、結果は予想通りやったぞね。なんと、33名中、新聞を読まれた方は「0人」やっぱり、そもそも一人暮らしやったら新聞を取りませんし、自宅から通学される方もニュースはスマートフォンやパソコンなど、デジタルの情報が普通の時代になっちゅうようです。


まあ、けんど、今どきの、そして、これからの若い世代は、若い世代ぞね。自分などは、どんな慌ただしい朝でも、目を通さないと何か落ち着かんきに、その日の朝刊は気になるがです。出張で高知新聞が読めない時には、不在分の新聞は取って置いてもろうて帰社してからすべて読むようにしちゅうほどぜよ。こうなったらニュースでも何でもないと言うたら、その通り「新聞」ではなくて「古聞」ですちや、まっこと(本当に)。


そこまでして読む新聞ですきに、当然、毎日読み終わった古新聞ができますぞね。そして、その古新聞をビニール袋やプラスチックの新聞入れではなくて、もっと自然素材で格好のエイ籠ができないろうか?お客様からのご要望もあって、前々から作ってみたいと思いよった竹籠を製作してみたがです。


新聞ストッカーとも呼ばれる事のある籠ですが、新聞を折りたたんだサイズで、四角い形なので結構スムーズに編み上がったのですがけんど、それでも最初からエイものが出来上がることはありませんぞね。何度か手直しして細かい部分も修正してもらいながら完成。これやったらお部屋の片隅にインテリアとしても置いてもらえるがやないろうか?朝刊・夕刊をなんと45日分入れられますきに、新聞がないと、どうも調子のでないお父さん方におすすめしたいちや。


夏日が恋しい竹帽子

竹帽子


高知の日差しは、こじゃんと強いです。外で仕事をしよったら、ギラギラする太陽の明るさに目を開けにくい事もあるくらいです。当然、屋外の仕事も多い竹虎の現場でも野球帽やムギワラ帽子は必需品ぞね。若い頃には、あんなオヤジ臭い帽子など誰がかぶるろうか?などと思いよりましたけんど、知らない間に、近くの農協で買うてきた、そんな帽子が誰よりも似合うたりするがぜよ。


前にも話しましたけんど、何を隠そう自分は小さい頃から帽子好きで小学校低学年から野球帽をいつも被っちょりました。三つ子の魂、百までとは良く言うたものですちや。結局、今の歳になっても仕事以外でも帽子を手にする事は多いがです。なので、そんな自分が、この竹帽子を見せてもろうた時の感動と言うたらないがぜよ。竹は綺麗に磨きをかけちょります。磨きというのは竹表皮の薄皮だけを削る行程の事ですけんど、こうして磨いた竹は年月の経過と共に青みがかった若い色合いが落ち着き、だんだんと深みのある渋い飴色のような風合いに変わってくるがです。


最初に職人さん自身が被りよったいう、年期のはいったしびれるような色合いの帽子を見たものやき。そりゃあ、もう、一発でノックアウトやったにゃあ。手に取って見て、細い竹ひごで緻密に編まれた仕事ぶりをみて、自分も被ってみたくて無理にお願いして製作してもろうたかです。最初のひとつは、大体の寸法を測って作ってもらいましたが、自分が今持っている帽子の形そのままが欲しくなりわがままを言うて二つ目を製作いただきました。けんど、布製の型を、しっかりした形のある竹帽子にしてみても、当然ながら、どうもしっくりこないのです。結局、そうこうしている内に、三つ、四つと...ちょっとした深さや、被る方向によってもフィット感が違うたり、竹帽子はこれは、これで結構難しいものながぞね。


職人さんのお父さんが、この帽子を考案されたそうですけんど、たまの休みの日には、これを頭に好きな映画に出かけよったそうながです。帽子片手に目を細められて遠くを眺めゆう職人さんの横で、自分も、昭和のその頃の事をなんとなく想像してみるがです。まっこと、こんなステキな帽子を創りだしてくれて、心から感謝の気持ちちや。何十年も経った今の世に、顔もしらない作務衣姿の若造が被っちゅうのをご覧になられたら、どんなに思いますろうか?もっと胸を張って歩かんかえ!カツを入れられそうやにゃあ。


美脚と笑顔の足半草履

足半


足半草履がテレビで紹介されていたと聞いて驚いちょります。そもそも足半と書いて何と読みますろうか?ご存じない方には、ちっくと難しい読みではないかと思います。


正解は「あしなか」と読むのですが、古くは戦国時代に織田信長が戦功のあった部下の武将に授けたという話から、84パーセントが森林という日本一の森林県である地元高知では山間部が多く、傾斜面での農作業などが多かったので、この足先だけにひっかけるように履いて足の指で地面をしっかりと掴んで歩ける足半は、毎日の仕事や暮らしの中で日常的に使われちょった履き物やったそうです。そういう、地元の古老が話す、ほんの数十年前の事まで足半については色々とお話があるがですが、どうも古くささをと言うか、昔の日本の事という感が否めないがぞね。


しかし、そんな足半が、ゴールデンタイムのテレビ番組でスポットライトを浴びちゅう。しかも、かっての足半ユーザーとは少々違う方々がお使いのようぜよ。有名なモデルさんが愛用されゆうと言う事も聞きますし、ご愛用いただく皆様も、ほとんどが都会に暮らす若い女性方々ちや。都会には山や急斜面は、あんまり無いハズやのに、どうしてですろうか?


もちろん、お仕事や、休日のお出かけでは、お洒落なハイヒールを履かれたりするのですがご自宅に帰ったら、美脚に効果があるという足半なのだそうぜよ。ご使用頂く生活シーンや、お客様には違いがあれどもずっと長い間、愛され続けている竹虎の足半は、竹皮から藁まで地元の素材にこだわって昔ながらの職人の手作りで一足、一足仕上げていきよります。まあ、何ちゃあない、コツコツ、今までやり続けてきたようにこれからも、コツコツぜよ、そう思うちゅうがです。


この世に一つの竹茶碗

竹茶碗


皆さんは、どんなお茶碗でご飯を頂きよりますろうか?焼き物もエイもんですちや。陶器にしろ、磁器にしろ、それぞれ味があって、それほど詳しくも無いですが器によって料理の味も違う気がしますきに。お茶碗ひとつも、こじゃんと大切やと思うちょります。まあ、皆様も毎日の食事の事やき、それぞれの決まったお気に入りのお茶碗がありますろう?自分にも、お気に入りのモノがありますぞね。竹屋だけに、やっぱり竹茶碗


もともと使い始めたのは祖父の知り合いの職人さんが、太い竹根の部分をくり抜いて漆で仕上げ製作しよったものを毎日眺めているうちに、どうしても使いたくなって、ひとつ自分用に頂いたのですが、もう何年になるろうか、手触りの優しさ、独特の軽さ、口あたりの柔らかさ、温もり食卓にコトンと置いた時の微かな心地よい音、渡辺竹清先生に頂いた煤竹のお箸との色合いもまるで、そろえて製作したようにマッチしちゅうので、ずっと使い続けゆうがです。


ただ、この職人さんが仕事をやめられてしもうて、お客様に販売するという事は考えちょりませんでしたが、今、自分が使わせてもらいゆう竹茶碗がダメになった時に、替わりに使えるものがないにゃあと困っちょったのです。その時、たまたまなのですが、現在の竹茶碗を製作していただく職人さんに出会いました。まっこと祖父が空の上から導いてくれゆうかも知れませんぞね。


けんど、自然の竹根をご覧になられた事はありますろうか?竹林でも土の中に埋もれちゅう所ですきに、あまり目にする事はないかも知れませんが、当然ですけんど、形はひとつひとつ全く違います。普段皆様が竹林で目にする竹の幹部分を「稈(かん)」と呼ぶのに対して、土中の幹部分の事を「稈基(かんき)」などと呼ぶがですが、この稈基から細い竹根が、こじゃんと沢山伸びちょります。


竹茶碗は、太い稈基の部分を選んで削り出して製造されます。形自体もそれぞれ竹の個性にあわせてそれぞれ違うがですが、稈基から伸びる細い根をカットして磨きをかけ、その根元の模様をデザインに取り込んでいますきに、同じ竹茶碗でも見た目の印象が別物のように違って、まっこと同じものが二つのない、この世にたった一つの茶碗ながです。


祖父の頃には、茶道具の一つとして創作されたものではないかと思いますが、お茶をたしなまない田舎者の自分ですきに日常使いできる、ご飯茶碗として愛用させてもらいゆうがです。竹箸に竹茶碗、竹の箸置きふとした時に愛着が深まるのを自分でも感じよります。


2013年、インターンシップの夏が来るぞね

インターンシップ虎竹花籠づくり


竹虎では、日本唯一の虎竹の事を知って頂きたいと思うてから毎年、夏にインターンシップを開催しよります。2001年の春から取り組みを始めましたきに、もう何人の方を受け入れてきましたろうか?もちろん、最初は大学生や専門学校の方に竹の工場に来て頂いても、何ちゃあ勉強にも成らんし、そもそも来る方もいないやろう。そう思うて自信もありませんでしたし自分達でインターンシップなどは無理やとずっと思いよったがですちや。


けんど、よくよく考えたら本当にそうですろうか?インターンシップ言うもんは、自分が就職したい会社、業界に行く事もあるかも知れませんけんど、それは、そこで働く事になれば社会人になったら幾らでも体験できますろう。学生のインターンシップの時にしか触れることできない、まっこと貴重な体験というものは自分が絶対に就職する事のない、未知の世界にもあるがでは?そう思い直してみたら、なんと、なんと、竹虎ほど学生の皆さんにとって魅力的で、最高のインターンシップの現場はないがぞね。


ちがいますろうか?広い日本で、たったの1.5キロの間口の狭い谷間でしか生育しない竹ぞね。地元でも、あまり知られちょりませんがイギリスBBC放送が取材に来たり、あのユニクロさんとコラボTシャツ作ったり、こんな高知の片田舎にあって、どうして?こじゃんと、ミラクルな会社ではないですろうか?


まあ参加されたらエイですきに、虎竹の花籠作り研修だけでも、やってみたら面白いちや。最近の研修は職人が直接教えるのではなくて、パソコンの画面をみながらDVDを使いよりますが、もしかしたら人生で最初で最後の花籠作りかも知れんぜよ。編み上がったら持ち帰って頂きよりますので、懐かしい記念品として置いちょけますぞね。


インターシップページのラフ


期間は毎回2週間、半分は工場での製竹体験や配送研修、虎竹の花籠作りや竹林見学、内職さん訪問などを中心に、朝礼研修、トイレ掃除研修などもあって、後半の半分は、学生さん自身のしたインターンシップでの体験をインターネットを通して情報発信してもらう研修をするがです。竹虎に来ないと体感できない事とは、まさに、地方から情報発信するべきそのものぜよ。けんど、いくら素晴らしいモノや、事や、人がおったとしても、それを正しく、分りやすく伝達する技術つまり「伝える力」がないとイカンがです。


インターンシップ


インターネットを活用したら地方でも都会でも関係ない、はじめて同じ土俵で相撲が取れると自分は感じましたけんど、せっかくの地域ブランドだとしてもしっかりした表現をしていかないと誰も振り返ってくれませんろう。そこで学生の皆さんには自分達の頭にある事を、一回紙に書いてもらって皆で徹底的に話し合いをしてもらうがです。


あーでもない、こーでもない、それぞれの立場からの意見が飛び交いますけんどこれも大切な研修の時間。これからの若い方は、ひとりひとりがプレゼン力を身に付けてもらいたいがです。一日の終わりには、その日の進捗を報告して、自分達のアドバイスを聞いていただき、さらに精度をあげていくという作業を繰り返します。


そうして昨年の夏にできあがったページがこれぞね。
竹虎インターンシップ2012年夏「未来へのステップアップ」
よろしければ、ご覧頂きたいがです。


極みの白竹二段洗濯籠

白竹二段洗濯籠


こんな竹の洗濯籠が出来たらエイにゃあ。いつ頃からか、そう思い続けてきた竹籠が、長い時間をかけて、ようやく一つの形になりましたぞね。思い起こしたら、今までの遠く感じた周り道も本当はここに辿り着くための通らなければならなかった道やったがですろう。


それにしても「ゼロ」から「1」にするのには、いくら頭に思い描いちゅうものがハッキリあったとしてもなかなか暇のかかるものながです。そして、この「暇」という過程が結構味があって、山あり、谷ありの見た道のりが実は楽しかったりしますきに、何かを創り出すという事は、面白いがです。


この洗濯籠は、この方でないとイカンろう。そう思えるような腕前の職人さんにお願いできましたきに、最高の出来映えの洗濯籠になるとは確信しちょりましたが、編み上がった籠は予想以上の美しさやったがです。見れば見るほど嬉しゅうになって、朝からずっと眺めよりましたけんど、とうとう、それでは飽き足らんなってから外に連れ出して一緒に記念撮影したがですちや。両脇を愛しの竹籠に囲まれて至福のひとときぜよ。まっこと、これが本当の「両手に花」やきに。違いますろうか?


口元ほころぶ三段ピクニックバスケット

三段ピクニックバスケット


このゴールデンウィークは天気にも恵まれましたきに、各地の行楽地は沢山の人でにぎわったみたいながです。自分は特別どこに出かけるという事もありませんでしたが、たまたま行き当たったイベントがあったがです。都会の街中にも芝生の広がる、のんびりとした公園があるがですね。よく通りがかる所にあったり、そんなに遠い場所でもなかったりするがですが意外と日頃は気づくこともなくおったがです。


けんど、その見渡しのよい緑の絨毯は、まるで丘のようになって、ずっと向こうまで広がっちょります。そこに色とりどりのシートを広げて座ったり、寝転んだりする家族連れ、サッカーボールや風船で遊ぶ若い方のグループ、しばらく、こうやって眺めよったら、やっぱり人には自然が必要やにゃあと思うてきます。誰でも緑の中では笑顔でのびのびしちょりますちや。


おっと右手の方には、催事のために遊歩道を挟んでズラリと並んだ屋台通りが出来ちょります。そして、色とりどりのお客様がギッシリぜよ。中央のステージでは数名のグループがゆったりした音楽を奏でちょりましたが、あちら、こちらから聞こえてくる笑い声や歓声と合唱しゆうようで、明るい日差しの中、絵に描いたようなと言うと変かも知れませんけんど、まっこと(本当に)エイ休日の光景やったがです。


今まで都会に暮らさせる皆様の行楽と言うと、ついつい街を離れて、山や海や川など、遠くの場所に行くことばっかり思いよりました。高知に暮らす自分達は、もちろん身近に自然を感じちょりますが、都会で生活される方にも、近くでも、こんな素晴らしい、のんびりした自然な風に憩う事のできる所がある事を初めて知ったがです。


思い思いのお弁当や、屋台で買うてきたお昼を頬張る。楽しそうな家族連れやカップルの方を拝見させていただきながらこんな天気の良い日のためにこそ、白竹三段ピクニックバスケットがあるがやにゃあと感じました。そしたら、もしかしたら、どこかでお使いいただきゆう方がいるのではないろうか?そんな事を考えながら、グルリと遠回りして歩いてみたがぞね。

虎竹座敷箒のある生活

座敷箒


虎竹の里と同じような、のどかな風景の広がる田舎は、高知県のあちこちにありますけんど、最近そんなあまり人家も沢山いないような道沿いなどにこじんまりとしたパン屋さんを見つけましたぞね。実は自分はパンが大好き、あの焼きたての香りは、こじゃんと幸せになる香りですちや。まあ焼きたての香りがキライな方はいないと思いますが、自分がどうしてパンの香りが好きなのかルーツを考えてみたら、どうやら小学校の低学年の頃の給食ではないかと思うがです。


地元安和小学校の給食を作ってくれよった職員の方は、こじゃんと(とても)優しい肝っ玉母さんみたいな二人のおばちゃん達。いつも笑顔が最高やったきに、自分も給食当番は大好きになっちょりました。いっつも昼休みになったら、いの一番に走っていって、パンのエイ香りのする木箱を棚から引き出して教室に持ち帰るがぜよ。ああ、そうそうあの木箱にはパンの香りが染みついちょったちや。


さて、このパン屋さんの話に戻りますけんど、この周りに民家もあまりない事を考えたら、こりゃあ、ここのパンを買いにこられる方は皆さん車で来るがやにゃあ。わざわざ買いにくるパンとは、どんな味やろうか?立ち寄って、ひとつ、ふたつ買うつもりが、みっつ、よっつ...おっと、結局、結構な数を手にとる事になりますぜよ。


そう言えば、その地域の文化度が高いと美味しいパン屋ができると聞いた事がりますぞね。この尺度で考えるならば、シャレたパン屋さんがちらほら出来ゆう高知の田舎は何ちゃあ無いですけんど、もしかしたら文化度は上っている言うことですろうか?


まあ、それは自分には分かりませんが、少なくとも若いかたのライフスタイルの変化は何となく感じるがです。たとえば、座敷箒。掃除といえば電気掃除機をお使いされている方が大半やと思います。それが最近では掃除機だけではなくて、電気を使わないとか、音が静かとか言うことで若い方でも、箒草で作った座敷箒や昔ながらの棕櫚箒などをお使いの方が増えゆうがです。


別に電気掃除機が支持されていないのかと言うとそうでもなく、自動で掃除をしてくれるタイプや、ダイソンでしたか強力な吸引力が衰えない新製品も次々に発売されよります。要するに、それぞれの価値や、自分たちなりの生活の仕方を、皆様がされるようになったと言うことかも知れませんちや。


数十年前、電気掃除機が普及する前には虎竹は座敷箒の柄として全国各地で活用されていた時代もありました昔のような大量生産はできませんけんど、静かなブームは定着しそうですきに、ちっくと嬉しく思いゆうがです。


細かい編み目、縦長のスズ竹手提げ籠

スズ竹手提げ縦長かご(特上)


スズ竹市場籠と言うたら板前さんなども買い出しに愛用しゆう、こじゃんと(とても)丈夫な仕事をする手提げ籠ぞね。堅牢さの秘密は何と言うたち素材にあって、一体どんな竹で編まれちゅうかと言うと寒い地方で鍛えられたスズ竹ながです。細く、背丈も低い小さな竹ではありますけんど、身が厚く、粘りがある事から、籠はもちろんですが、行李など大きなモノからソバざる、豆腐籠など等小さなモノまで実用品の竹細工を中心には色々と多用されてきた素材ぜよ。


一昔前は形や見栄えよりも使い勝手の良さや、容量、そして何より長く使える強さを求められてきたと思うのですが、近年では時代の移り変わりとともにスズ竹の活躍の場も仕事場だけではなくて休日に使える竹籠として、機能性プラス美しさやファッション性が問われるようになってきたがです。


スズ竹手提げ縦長かご(特上)


そこで、このスズ竹手提げ縦長かご(特上)の特徴は、通常より細く細くとった竹ヒゴと、細かい編み込みにありますぞね。普通のスズ竹手提げ籠と並べてみたら一目瞭然ながですが、この細かい編み込みがまるで革のバッグのような優しく、しなやかな触り心地。しかし、それでいてスズ竹本来の強さはそのままエレガントな雰囲気で、ちっとくお洒落をしてお出かけする時にでも使えるセンスの良さと、荷物の重さを気にすることなく使用できるタフさ、両方を兼ね備えた逸品ながぜよ。


まっこと、丈夫な素材ですきに長く使えて、もしかしたらお子様に譲ることができる程ですけんど、長く使えば使うほどに飴色になる竹肌は細かい編み目だけに更に一段と綺麗に色づいていくがです。同じスズ竹手提げ籠というても、まったく次元が違うくらいの出来映えですきに、これからの季節、さりげなく持って街を歩いたら熱い視線を感じる事があるかもしれませんぞね。


個性の竹皮草履

竹皮草履


竹皮草履を家のフローリング履き用として、沢山の方にご紹介させて頂くようになったのは、かれこれ、もう20数年前の事になりますろうか。キッカケとなったがは、やっぱりお客様であるスタジオミュージシャン言うがですろうか、その方が録音スタジオで履くのに気持ちがエイので、ずっと愛用しゆう...。そんな話を、お電話か何かで聞いた事がはじまりやったと思います。職業は、ちっくと特殊ではありましたけんど、都会の方が実用履きとして受け入れてくれちゅうという事に、喜びと、嬉しさを感じた事を覚えちゅうがです。


そしてその後も、こじゃんと有名な帽子デザイナーの方が、アトリエでお履きいただきゆう、そんな事も風の便りで伝わってきて、この時はご迷惑も顧みず東京までお会させて頂きに行きましたぞね。西麻布という歌謡曲でしか聞いた事のなかった場所に、迷い迷い、初めて行ってから、こじゃんと緊張しましたけんど、ファッション業界で大活躍されて憧れるような雑誌などに華々しく掲載されちゅうような、高いセンスとお洒落感覚を持たれた方が、毎日、仕事場で快適にご愛用いただきゆう事を実際にこの目で拝見させていただき、さらに自信が深まったがです。


虎竹の里のお年寄りに聞くと地元の安和の小学校も、昔は生徒数も今よりずっと多くてにぎやかな遊び声の響く板張りの教室では、それぞれ草履を上履きに使いよったと教えてくれた事があります。


草履は普通は、ワラ草履ですが、同じく身近な素材で、しかも比較的水にも強い丈夫な竹皮草履も子供達に好まれて履かれていたのです。そんな話も背中を押してくれる形で少しづつ、フローリング履きとしての竹皮草履の認知が広がっていったがです。そりゃあ、そうぞね。考えてみたら今の住宅はフローリングばっかりぜよ。昔の板張りの校舎と全く同じ感覚ながですきに、必ず、一般のご家庭でも皆様お使いいただけると思いよりました。


その竹皮草履ですけんど、自然素材のため、同じ竹皮でも編み上がった感じがそれぞれ違います。堅い竹皮もあれば、柔らかい竹皮もあります。また、ぞうり職人の手によってから丸みがあったり、ちっくと角張っていたり、幅や長さなどサイズも、それぞれ微妙な違いがあるがです。その上、鼻緒に使うちゅう布はハギレを有効活用しちょりますので、竹皮草履は一足一足すべてバラバラ。もちろん、あまりに違う事のないように製造もしよりますし、できあがった後は検品もしっかりしちょりますが、それぞれ「草履の個性」ですぞね。そう思うて楽しんで、この夏も足元サラリの快足感をお楽しみください。


お茶を入れると金臭くなる...

別注竹茶漉し


「お茶を入れる時に金臭くなる...」


以前、こんなご相談をいただいて竹編みの茶漉しを作らせて頂く事になったがです。最初は正直それほど手間もかからないだろうとタカをくくっちょりましたが、なんの、なんのいざ取りかかってみたら、何度も何度もやり直しの繰り返し。急須にピッタリ入る大きさと形に仕上げるのに、思うたより小さなサイズの竹編みに職人さんも四苦八苦したがです。お客様にお届けしたのは、小さい小さい竹茶漉しひとつですきに、もしかしたら、


「えらく高額だなあ...」


そんな風に思われたかも知れませんけんど、実は、試行錯誤して創りだしていきますきに、大赤字と言うてもエイくらいながです。けんど、まあ、喜んでいただけるし、新しい事にチャレンジするのは楽しい事でもありますし、また、次の商品作りのヒントもいっぱい出来るきに、別誂えのお問い合わせは楽しみでもあるがです。


虎竹茶漉し


そんな竹の茶漉しですが、先日も少しお話しましたように、また違う腕の良い職人さんが、なかなかのスグレモノを作りよります。日本唯一の虎竹を使うて持ち手にしちょりますので、手持ちでお茶を入れられるがです。これなら、急須など必要でなく、茶漉しのフック部分をカップに引っかけ固定しておいて、お湯を注げますきに、お手軽ながです。


最近はハーブティーなど香りを楽しむお茶も、こじゃんと多いと聞くには聞いてましたが、先日たまたま紅茶屋さんの店頭に行きあたってサクラのお茶の試飲をすすめられて一口頂きましたけんど、顔をカップに近づけたらふわ~っとサクラのエイ香りがして、こりゃあ、香りのあるお茶を好まれる方が多いのも納得やと思うたがぜよ。ちょうど春のお花見の過ぎた頃、サクラの香り言うたらサクラ餅を食べる時くらいしか思い浮かびませんが、こうやって簡単にお茶として楽しみながらリラックスするひとときを過ごせるのは最高ちや。


まっこと、香りを大事にするお茶なら、茶漉しが自然素材の竹というのはポイントやにゃあ。一回試してみますとハーブティー愛飲家の方の気持ちもよく分かるがです。