竹炭皿に初鰹

竹炭皿


土佐の高知と言うたら皆様まず思い浮かべるのは「鰹」ですろう。自然豊かな土地ですので野菜も美味しいし、山の幸も沢山ありますが、雄大な太平洋に面した高知はやっぱり海の幸がエイです。そして、色々と珍しいもの、独特の食文化のある中でも県外の方がお越しの際には、まず一番には鰹のタタキぞね。


鰹は勝男などとも書いて勝負事などの縁起もエイと言われる魚です。勝ち負けの好きな土地柄の高知には、まっことピッタリの魚ぜよ。ちなみに鰹節も「勝男武士」という勇ましい文字を書く事があって、昔から武運祈願にも使われよったそうながです。


そんな高知名物の鰹のタタキですが今日の主役はタタキではなくて、その下にあるお皿。ありゃあ?妙に地味な黒い皿やにゃあ...そう思われる方も多いがではないですろうか?何か土佐の焼き物の皿かと思われるかも知れませんけんど、実は焼き物ではないがです。


あっ、いえいえ焼き物には違いがありせんぞね。ありませんけんど土を焼いて出来た皿ではなくて、なんと、竹を焼き上げて作った皿、つまり竹炭皿ながやきに。普通の炭の印象でしたら手に黒くついたりボロボロと壊れたり、皿に使えるがやろうか?とのご質問が聞こえてきそうやちや。


竹炭


しかし、ご安心ください。竹虎の竹炭皿は土窯にだわり、高温で焼き上げちょります。叩くとキンキンと金属の音がして、キラキラと銀色に輝くような竹炭。陶器や磁器のお皿と同じように食器としてもお使いいただけるのです。


竹は炭に焼き上げる過程で何と20%近くも縮みますので、出来るだけ大きな太い孟宗竹を厳選して使うちょります。焼き上がった竹炭皿の大迫力に驚かれるお客様もおられますが実は、元の材料の竹は更に太い立派な竹を使うちゅうがです。そして、竹炭に焼き上げる際には高温の窯の中で割れたり、歪んだりしてしまう竹もありますので、そんな竹炭を選り分けて竹炭皿としてご紹介しゆうがです。


高温で焼き上げた自然な竹の節や、竹炭の光沢が美味しい料理を更に引き立てるのではないかと思うがですが、注意点があるがです。硬く焼き上げた竹炭と言うても、やはり割れる事もありますぞね。繊細なガラス食器を扱うような気持ちでお取り扱い頂きたいという事と、洗う時には洗剤を竹炭が吸着してしまいますので、絶対に使うてはイカンです。水洗いしとうせよ。


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