玉入れ籠の晴れ舞台を思う

玉入れ籠


まっこと嬉しい事に小学校や中学校、高校での玉入れ競技に竹製の玉入れ籠を使われる事が多くなっちょります。以前なら背負い籠などとしても使われていましたし、どこででも見る事の出来た六ツ目編みの竹籠。竹は全国各地にあって身近な素材やと思いよりましたけんど、意外と自然の竹と触れあう事は子供たちのみならず、大人の方も少ないようですので、もしかしたら、運動会はひとつの貴重な機会かも知れませんぞね。


竹製の玉入れ籠を持ってみたら思うたよりも軽く、しなりがあり、竹表皮を使うて仕上げた口部分などは、その堅さ、堅牢さが手に伝わるのではないですろうか?そして、じっとよく見たら竹編みの竹ヒゴの色が違うちょります。


竹材料を無駄のないように全て使うため、竹表皮部分の竹ヒゴと、その表皮を剥いだ竹の身部分の竹ヒゴと両方使って編まれちゅう。そんな所までは考えもしないかも知れませんけんど、何か模様になっているなあ......綺麗な色合いやにゃあ...そんな風に思うてくれる子供はいないですろうか?


実は、この竹の青さと、身の部分の白色のコントラストはお正月の門松を思い浮かべて頂くと納得されるように、日本人が一番気持ちよく感じる色合いやと言われちょります。竹籠ひとつで感じる自然があると思うがです。


白竹玉入れかご


白竹の表皮だけで編み込んで力竹も入れた、見た目にも美しく、普通の玉入れ籠よりも更に丈夫な白竹玉入れかごが沢山編み上がりましたちや。こうやって見ると、こじゃんと壮観やにゃあ、しかも美しい!


竹を伐る苦労、湯抜きの作業、竹ひご取りから編み込みまで、これだけの竹籠が出来上がるための時間、労力、伝統の技術。それを考えたら、これを見ゆうだけで感動しますぞね。けんど、本当に嬉しゅうなってくるのは、それぞれの竹籠たちが全国の学校に迎えられて明るい太陽の下で元気な声援に囲まれる時ですろう。


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