竹風呂とは!?

竹皿づくり


「竹風呂」と言うたち、檜風呂のように浴槽が檜で出来ているとか、竹の清々しい香りでリラックスできるとか、そういう事ではないがぞね。竹の表皮を薄くけずった半割の竹を鉄釜で茹でているのです。早い話が竹が入浴しよります、言うことですちや。


竹の油抜きには「火抜き」と「湯抜き」があってから、火抜きはガスバーナーや炭火を使いますし、湯抜きは熱湯を使います。ぐらぐらと煮える熱湯に真竹を入れて拭きあげる事はたまにする仕事ですけんど、半割にした竹をそのまま茹でて、一体どうするがですろうか?


実は、こうやって十分に煮立てて竹が熱くなったところでお湯から出して、熱を利用して半割の竹を外側に広げて、出来るだけ平らな形にしていくがです。丸い竹を半割しちょりますので、急なカーブの竹は、ゆるやかなカーブを帯びたお皿のような形に出来上がります。大きな孟宗竹を使いよりますので使い勝手の良さそうな料理の盛り皿や、おしぼりが数本のせられるおしぼり入れなど、いろいろな商品に加工される元の素材作りをしゆう所ながです。


竹の曲がりの加工は、熱がポイントぞね。竹虎では虎竹や黒竹の曲がりを矯正するのに、ガスバーナーで熱を加えて熱くなっている内に矯め木で真っ直ぐにします。反対に、花籠の持ち手などUの字型に曲げる場合にも、竹に熱を加えて曲げていくがです。細い黒竹などは、こうやって熱と熟練の職人の手業によってまっこと竹とは思えないような複雑なカーブをもつ作品もできあがりますちや。


しかし、この竹皿づくりも、ひとつひとつ全て手作業。考えたら昔から何ちゃあ変わっていない工程ですろう。職人さんの仕事ぶりを見させてもらいながら改めて竹は手仕事やにゃあと思うがです。


コメント(4)

ゴンタの主人 返信

なるほど!
人間の入る風呂ではないのですね。
読む方としては、製品の出来映えもさる事ながら、
折角のエキスを抽出したお湯の有効利用はどうしているのだろうかと気になる所ですが・・・?

竹虎四代目 返信

ゴンタの主人様

竹虎四代目です。
いつもご愛顧ありがとうございます。

竹を湯がいたお湯は残念ながら特別利用もしちょりません
考えてみましたら申されるように
竹エキスが一杯出ちゅうかも知れませんぞね
目から鱗が落ちるような思いですちや
ありがとうございます!

紅華蒼蓮 返信

はじめまして紅華蒼蓮と申します。
ふと思ったのですが、外皮を残したままこの竹風呂をする事は出来ないのでしょうか?
外皮の汚れとかはありますが、やはりあった方が丈夫な気がするんですが。
あと、なんかゆで上がりの目安みたいなのって有るんですか?

竹虎四代目 返信

紅華蒼蓮 様

竹のお風呂とご紹介しちょりますが
一般的には竹表皮をつけたまま湯抜きという加工をします。
湯抜きした竹を天日干ししたのが白竹(晒竹)と言われる竹ですぞね。
竹やお湯の温度などによりますので
職人のカンで湯抜きはしよります、何卒よろしくお願いいたします。

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