虎竹座敷箒は箒草からこだわった、昔ながらの純国産の箒を復刻させたものながです。だから、それに使う柄竹は座敷箒生産が全盛だった当時から、ずっと定番と言われて使われてきた日本唯一の虎竹。そして、箒草をしっかりと縛り止める2種類の紐は、天然藍染めと、虎竹染め、それぞれこの箒用に特別に染めちょります。
藍染めは言わずとしれたジャパンブルー。こんな美しい青さはないと思うのですが、高知県のお隣、徳島県は吉野川下流に藍住町という、まさに地名から藍の本場があって、そこで代々19代にも渡り藍生産を営む佐藤家があるがです。ここの農家さんとも不思議な縁があって、いつやったか、普段聞かないラジオ番組をたまたま付けると佐藤家当主の佐藤さんが出演されちょりました。藍の生産の事、苦労話等がバツグンに面白く聞き入ったのですが、偶然訪れた藍生産農家さんが、この時のラジオの声の主やったです。色素の質が違うと言われて、かたくなに白花小上粉(シロバナコジョウコ)にこだわり藍染めの元となるスクモを生産されよります。
竹皮草履天然藍染めに使用しちょります藍染めも、今回の虎竹座敷箒に使われる藍染め紐も、ここのスクモを天然灰汁発酵建てで染め上げる熟練の染め職人さんにお願いしたものながぞね。染め上がってきた藍染め紐は、それはそれは美しかったぜよ。まっこと藍の色というのは魅せられるがです。
そして、人呼んで「タケトラゴールド」の虎竹染めは、優しい色合いが特徴です。虎竹の伐採時期には少し早かったので、この紐を染めるためだけに、わざわざ伐採して生々しい竹葉をあつめ、地元高知在住の染色作家さんに染め上げてもらったがです。
虎竹染めハンカチや、手ぬぐい等、実は今まで虎竹葉を使うた染め物は何度かチャレンジしちょりますので、今回の虎竹染め紐も絶対に素晴らしい物になると確信しちょりました。けんど、予想を裏切って想像以上の染め上がり具合に、まっこと、虎竹座敷箒の出来上がりが待ち遠しかったがですちや。全てに最高のこだわりと思いを込めた箒です。たかが、箒ながですけんど、こうやって、それぞれ一つ、一つの素材に自分たちならではの特別な心意気が込められた一本になっちょります。
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