今年の虎竹座敷箒

虎竹座敷箒


歳末の大掃除はもうだいたい済みましたろうか?今年こそは早めに済ませてと思いながらやっぱり今年もギリギリになってしまいよりますが、今年は昔の箒職人さんのご縁で何と50年前に竹虎から運ばれていった竹との再会もあり、まっこと嬉しい出会いもありましたちや。


「箒の柄と言えば虎竹や。」


この言葉の心をつき動かされただけやったです。昔ながらの虎竹座敷箒を更にこだわって復刻してもろうた理由は。節電やったり、音が静かなことやったりで近年、棕櫚箒や座敷箒が見直されちょりますが、さすがにここまで、りぐった(こだわって)箒はなかなか無いのではないですろうか。けんど、あの箒職人さんの言葉を思いだすたびに感動して、まっこと自分の作りたい箒、見てみたい箒、使うてみたい箒、祖父の時代の座敷箒になったと思うがです。材料の箒草も当然国産にする、昔ながらの草を使う、製法も全くおなじそうやって出来上がった虎竹座敷箒(大)と(小)ながちや。


手箒


小さな手箒は草の先端のしなりを活かした作りになっちょります。座敷箒(大)、(小)は穂先を切り揃えて形を整えちゅうですけんど、この手箒は箒草を切り揃えるのではなくて1本、1本自然の草の先端を揃えて束ねているので、手間が、こじゃんとかかる品物ながです。都会のワンルームマンションなどでは、長柄の箒は置いちょくだけで場所もとりますしこの小さな箒だけで全て掃除される方が多いように聞きます。


「ええっ?こんなサイズで大丈夫ながですか?」


少し半信半疑で聞きよったら、ササッ、ササッとこの手箒サイズの箒で、実演して見せて頂いた事がありましたぞね。あらら、まっことぜよ。こんな小さな箒でも、いえいえ小さいからこそ、サッと取り出して、ササッと掃いてゴミを集めてサッと収納できるがやにゃあ。やっぱり実際に使いゆう方は説得力があるがです。


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