竹は皆さんご存じのように自然に生えちゅうものですきに、高さも違うし、太さも違います。一本、一本の曲がりや、竹細工にする場合には粘り気があったり、なかったり性質まで違う。おまけに虎竹の場合には色付きが違いますきに、山のように積み込まれた竹も実は、ざっくりと一山というワケではないがです。
すべて、一本一本、色づきや太さ、キズなど、集荷場である土場に広げて確認してから選別された後それぞれの保管場所に運ばれていくがです。竹は品質管理のために冬場にしか伐採しませんので、年に一度の山だしの時期が全てぞね。この時に山から伐り出した虎竹だけで一年間、商品を作っていくがです。
ご存じない方が虎竹の里にお越しになられて、あそこにも、ここにも虎竹の林があると聞きますと、竹細工はいくらでも作れるのではないかと勘違いされますが、材料は一時期にしか伐れませんし、実際に竹林から伐りだされないとどんな太さの、どんな色づき竹が出ているのか分からんがです。
夏前あたりになって、ある商品が仮に沢山お求めいただいてもっと作りたいと思うても次のシーズンまで製造できない、そんな事もあるのです。虎竹の里の自然が色づけてくれた虎竹を、自然にあわせて、創業118年やって来た。これからも、自然とうまくやって行く。田舎の小さな竹屋です、ただ、それだけながです。
竹の選別作業
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