貴婦人のような白竹籠

白竹手付き籠


竹籠はここまで華麗で、エレガントになれるがぜよ。そんな見本のような白竹の竹籠。全体のバランスが、こじゃんと(とても)エイのは持ち手の高さですろうか?高すぎず、低すぎず、こういうのを人は黄金比と呼ぶかも知れませんぞね。まっこと、いつまで眺めていても飽きないようなベッピンさんですけんど、もちろん、それだけではありません。実際に使うてみましたら細かいところが素晴らしいがです。


真横からの写真では分かりませんけんど、実は持ち手は二本の竹を使うちょりまして、中央部分で丁寧に籐巻きされていますが、その厚み、幅、手にしっくりと来る感じは何度も、何度も職人さんがご自身で試された様子をうかがえます。持ち手と本体籠との接合部分や口巻きのしっかりした作りにも目がとまりますけんど、特筆すべきは、底の籐巻きが直接床に当たらないように工夫しされた、しつらえ、自分で勝手に「竹のスカート」と命名しちょりますが、意識していない方でも足元がスッキリと見えるのはこの特別な創作のお陰ながです。


スポーツの名選手の動きに無駄が無く美しいのと同じで、目に見て美しい竹籠は余計な造作がなく何も足す事もなく、何も引く事もない程に洗練されちょります。実際に人が使う場合には機能的でもあると言うことぞね。


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