男の手提げ籠バック

手提げ籠バック


全体的な形は四角いガッチリしたフォルム。肉厚で幅の広い力竹を正面の両端、側面の両端に入れて、こじゃんと堅牢で男性的な手提げ籠を作りたいと思うちょりました。骨董市などに行くと見かける事のある、明治か大正とかに使われていた味わいのある革トランク。旅のキズや擦れが、かえって勲章のようになっている。タフな顔つきを眺めよったら...そうぜよ、竹の手提げでも、ちっくと(少し)こんな雰囲気の籠ができないろうか?今販売させていただきよります竹籠バックを参考にしながら職人さんと相談しながら一つ仕上げてみたがです。


本当やったら、ゴザ目編みと言うて竹ヒゴが横にビッシリ並んだ編み方を考えよりましたが、どうも単調になりそうな気がして八ツ目編みという八角形の編み目になる編み方にしましたぞね。お陰で籠に表情がでて、なかなかエイ感じになっちょります。男性が持つと言うか自分が使いたいというのが一番ながですが、使われる方を男性に想定しちゅうですきに、籐持ち手にも太めのものを選んでいただいた上に更に籐巻きして、持った感触もこじゃんと(とても)エイ。気に入りましたぜよ。


けんど、何というても一番のポイントは縦に入る力竹ながです。幅の狭い横方向や斜め方向、あるいは底部分を見たらゴッツイ力竹が交差して、こりゃあ、たまらんちや、しびれるぞね、とゾクゾクしてしまいますが、正面から見た時に、道ですろうか?ううん、中央に縦に一本力竹が通と、また雰囲気がガラリと違う。まさに男の持つ竹手提げ籠になるやろうか?いやいや、それは入れ過ぎになるかも過ぎたるは及ばざるがごとし、と言いますのでやりすぎたら、ダメやろうか?


こうやって側に置いて、一人あれこれ考えたり、竹ヒゴをあてがってみたり、至福の時間ではあるのです。


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