白竹風呂敷弁当箱

竹弁当箱


モノ作りが好きで職人の世界に入られる方は多いがです。けんど、一つの形にしていく事が好きな職人にも色々なタイプがあると思うちょります。ひとつは、同じ形、大きさのモノを沢山つくることの得意な方。また、もうひとつは、同じモノよりも独創的な新しい形を生み出すことの得意な方。


今日、久しぶりにやって来た作業場のこの職人さんは後者のタイプ。行く度に色々な製作のお話もして、まっこと楽しいがですが、倉庫を見るのがこれまた楽しい。いつも拝見しちょりますので目新しいものがないかと思えばやっぱり、その時々で自分の目がとまる所が違うがですろうか?前には気にならなかった、ひとつの四つ目編みの四角い竹籠が他の竹ざるの下になっているのを発見しましたぞね。これは少し古いものです。もともとは白竹で編まれたモノやけんど、色合いが白竹の経年変化特有の薄い茶褐色になりよります。


竹弁当箱


ええっと、これは竹弁当箱やにゃあ。それは、だいたい見ただけで予想が付きますけんど、なかなかユニークなのは竹籠の構造ながです。しなやかな竹の特性を活かした、竹ならではの竹弁当箱。四角い形の四辺を中心に折り畳むように集めてから竹センで留めるようになっちょります。最近ではあまり使うこともなくなりましたが、そう、ちょうど風呂敷を包む要領をそのまま竹弁当に応用したような感じながです。だから、自分が名前を付けるとしたら「白竹風呂敷弁当箱」やろうかにゃあ。


竹弁当箱


竹センを外して、四辺の竹蓋を開けた感じにしますと、お弁当を入れるにしても、何か他のものを収納するにしても口が大きく開きますきに、使い勝手はなかなか良さそうです。口を開けて、中身を入れたつもりになって、閉めて、また、開けてみて、閉めて...。何度かやりよりましたら、一人の社員に言われましたぞね。何かに似てると思うたら「プレデター」やと。そう言うたら、そんな映画がありました。アーノルド・シュワルツェネッガーが主演やったですが、プレデターは、その映画に登場する異星人です。


ええ?そうやったろうかと思いながらプレデターの画像を見直してみたら、なるほど、この竹弁当箱の開閉口とプレデターの口とが妙に似ちょります。けんど、白竹プレデター弁当箱とは名前は付けれませんちや(^^)


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