時々、ふっと足の止まる竹細工や竹製品があるがです。思わず手にした楊枝入れ。もしかしたら多く方が、どうと言うことなく見過ごされるかも知れません。けんど、この白竹の表皮を所々薄く削って模様にした一見、ぶっきらぼうに見える表情、持ち手にしちゅう籐にも手を抜かず均等の幅、綺麗な表皮 、そして何と言うたち全体のフォルムを整える美しいライン。
籐持ち手で、もっと言えば籐を通しちゃある、穴。毛羽立ちやすい竹の穴の開け方を見るだけでも職人の丁寧な仕事ぶりが、そのまま手に伝わったくるようぞね。穴に籐を通して留める仕舞いも見事。まっこと、プライドを感じる手仕事ながです。内側も赤く塗っちゅうというのもエイちや。ちょっとした、こんな手間が、こんな彩りが、小さい竹細工を、こじゃんと(とても)引き立てゆうように思います。普通やったら、こんな丸竹を使う竹製品は竹節を使います。ところが、この竹楊枝入れは節を使わずわざわざ底を竹集成材で仕上げちゅう。どうしてですろうか?竹の節を使うたら1本の竹で作られる数が決まってしまいます。節と節の間の部分の竹材が使えなくなるので、このように、されちゅうと思うのですが。
さて、この、ちっくと(少し)古い竹楊枝入れを今朝のフェイスブックでご紹介させて頂いたら、ひとりの女性の方が「細身のリップクリーム入れに使いたい...」そんなお声を頂いたがです。ええっ!?なるぼと、と思いましたぞね。そこで早速一枚写真を撮る事にしてみたがです。
実は、自分も肌がデリケートですきに(ホントか!?)これは、ホントやけんど。冬場はリップスティックは昔から手放せないがです。現場や竹林に行く事も多いですきに、それぞれの鞄や、行く先々の机の引き出しにも忍ばせちょります。今日持っているのはニベアぜよ。ニベアのリップを入れてパチリ。どうですろうか?こんな感じで、使われたい言うことですろうか。いやいや、まっこと自分では思いもよらない、そして、バッチリなご愛用方法を教えていただいて今日は、こじゃんと(とても)嬉しい一日になりましたぞね。
いつも、フェィスブックでコメントいただく皆様本当に、本当にありがとうございます!この楊枝入れ自体は、販売する事はできませんけんど何か次の竹商品作りのヒントを頂けたように思うちょります。今後ともよろしくお願いいたします(^^)
沙門 返信
四代目、こんにちは。
いつも楽しく拝見しております。
昨日の竹杯といい、今日の竹楊枝入れといい、竹製品は日用品であると同時に
芸術品ですね。職人の手による想いが、いっぱい詰まっていますね。
いまの日本に残さなければならないものだと思います。
いつまでも、職人さん達を、そして芸術品たちを大切にしてください。
お身体にお気をつけて、日々お過ごしください。
竹虎四代目 返信
沙門 様
まっこと竹杯や、今回の竹楊枝入れを見よりますと
職人魂というか、作り手のプライドを強く感じます
竹職人だけに竹のように真っ直ぐな方が多いですが
先人がずっと継承されてきた
モノ作りのこだわりが今のモノ作りに活かされているろうか?
自問自答しながら、進んでいきたいと思うちょります。
これからも何卒よろしくお願いいたします。
ありがとうございます!