竹虎の本店、ガラスケースの中に古い虎竹盛り皿があるがです。もう、誰が編んでくれたのかもハッキリ分からないような一枚。けんど、竹への思いは、こじゃんと伝わってくるぜよ。幅広に取った虎竹の竹ひごを、これ以上は頑丈に編み込めないと思えるほどガッチリ編み込んじょります。竹の節を見せることによって盛り皿の表情は全く違う面白みと男性的な野趣を感じさせてくれて、こじゃんと好きながです。
さて、けんどこの盛り皿が大好きな秘密は裏面に隠れちょります。盛り皿を裏返すと、
「ええっ!?なんと、凄い」
ゆるい曲線になっている盛り皿を安定させるために、焼き物でいうところの高台が付いちゅうがですが、この高台が何と竹をよじって縄にしてそれを丸い円形の高台にして盛り皿に取り付けちゅうかです。竹虎には色々な竹を使うた竹ざるや盛り皿、竹籠がありますけんど、こんな竹縄を使った足付きの竹細工は他にはあまりありせんぞね。あれは、どうやったろうか?これは、どうですろうか?色々と思いをめぐらすけんどやっぱり、コレだけではなかったろうか。まっこと、こんな凝った盛り皿は手にして眺めるだけで何とも嬉しゅうになるちや。
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