遂にできましたぞね!虎竹箒のサンプルが出来上がりました。ずっと待ちよりましたので、こりゃあ嬉しいがです。思うた通りの出来映えに大満足ぞね!サッサッ......、サッサッ......。板の間も、畳も軽くなぞって綺麗に掃けるので、なんかお掃除も楽しくなりそうなちや。何と言うても柄に使うた日本唯一の虎竹が光っちょります。もともと今のお年寄りの職人さんが丁稚や若い頃だった一昔前には、箒の柄と言えば虎竹やったと言いますけんど、こうやって虎竹の柄にしたら高級感も違うけんど、何と言うたち自分達にとっては愛着が天と地ほど違うぜよ。
この箒の自慢は虎竹だけではないがぞね。箒は「箒草」という植物を使うて製造されちょりますが、この箒草そのものを昔からの箒草で蘇らせたいという思いで、その土地で栽培されよった品種の種をいただいてきてその種を畑にまいて、育てて、刈り取った。まっこと箒草の素材からこだわった正真正銘の国産ながです。
地元国産の材料を使い、日本の職人さんが受け継いだ技で作る。虎竹にも通じるところがある、こちらの手箒は箒草を縛る紐にも竹虎ならではの工夫を凝らて頂ましたぞね。深い青さの紐はジャパンブルーと呼ばれる本物の藍染めです。藍の本場はお隣の徳島県。ここで代々藍の栽培をしてこられた農家さんのスクモだけを使って、ずっと藍染めに取り組む職人さんに紐の染めをお願いしちょります。実は、ここは竹皮草履の生地をお願いする事もある、もう何年も前からお付き合いのある藍染め工房ぜよ。
そして、薄いベージュのような色に見える紐は日本唯一の虎竹染め。わざわざ、この紐の染色のために貴重な虎竹を切り倒し、竹葉を集めて染めて頂いたがです。虎竹箒は、色々こだわったせいもあって、実は製造本数はそんなに多くは出来ないかも知れません。けんど、この虎竹染めの淡い上品な色目に本藍染めの濃紺のラインが爽やかなアクセントとなって、なかなかエイ感じやにゃあ。
電気掃除機が出来てからずっと出番が少なくなる一方やった手箒も、環境問題や節電と言うことが大きく取り上げられる今、もっと、もっと沢山の方に知ってもらえる、こじゃんと(とても)エイ機会ではないかと思うちょります。
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