近年、めっきり数の少なくなった竹工場ですので、なかなかお伺いするチャンスは無いがですが、今回は幸運にも、とある竹工場にご案内いただく事ができましたぞね。山積みにされた竹材。竹を切ったり、割ったり、薄く剥ぐ機械が並んじょります。竹工場ならでは空気が漂いよります、香り、ぬくもり、湿度、まっことエイもんです!ずっと歩いてアチコチ見て行きますと、アッと足のとまる場所があるがです。鉄板の上にL字型の金具がズラリと並んで取り付けられています。これは一体何なのか、お分かりになりますろうか?ヒントは、向こうに見えている大きな丸ノコ......。
なかなか分からんと思いますきにお話しますが、実は、このL字金具は竹の長さを測るための物ながです。L字金具は丸ノコから一定の長さに取り付けられちょりますので、向こう側から引っ張ってきた竹を、このL字金具の角にあてると切断したいサイズにピッタリになるという寸法です。
いやいや、こんな機械を拝見させてもらうだけでここで働く竹職人さんの仕事ぶりが目に浮かんできますぞね。丸ノコの機械音、竹を切る音、竹と竹がすれあう音、竹屑が舞い、向こうからは竹を割る音、キビキビ動く職人さんの陰に目を凝らしてみたら、あの日の祖父がおるようぜよ。
はじめてで、こんなに懐かしい竹工場。ずっと、ずっと居たくなる古里のような場所ながです。
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