これは竹ざるではありませんぞね。えっ?そしたら一体なんですか?と聞かれましたら木枯らし紋次郎(古い?)が頭にかぶっていた竹笠と言うたら分かりますろうか?極細の竹ひごで編み込まれた逸品なのですが、左右の竹笠の色目の違いはお分かりでしょうか?別に染めたり、色づけしたわけではないのです。もともと右のような白っぽい色合いの竹笠が、時間の経過とともに、だんだん色が変わってきて左のように色づくのです。
こちらも同じながです。同じ職人さんが編み込んだ竹帽子ですけんど、ええっ!?本当に元々は同じ色合いだったんですかっ?思わず、そう聞きたくなるような鮮やかな色の違い。右が作ったばかり左の色ツヤの濃い帽子はハッキリとは覚えていないけれど、数十年前に作ったものらしいです。この色合いの違いやと、まっこと(本当に)分かっていても、もしかしたら染めでもしたのかと思うほどです。しかし、実物をみたら、染めや塗りとは全く違う、明らかに別モノ。時間職人という、もう一人の竹職人が丁寧に丁寧に仕事した、自然な深みのある色合いやと気づきます。
これだけは、いくら名人と言われる職人さんでも真似できません。こんな風格のある竹細工は最高の竹と、職人と、時間、3つが揃わないとできない作品ながです。出来たばかりの竹帽子は、こけからどうなりますろう?それは、又、20年ほどしたらお知らせしたいと思うちょります(笑)。
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