6月17日、竹の伐採シーズンを想い

竹の道


竹は一年中青々と葉が茂っちょります。里山に足をむければ全国どこにでもある身近な素材だけに竹製品の材料も、いくらでもあるかのように思われがちです。たとえば、虎竹縁台のご注文を予想以上の沢山いただいた場合「材料がないので製造できないのです。」とお伝えしますと


「えっ?竹は山に沢山あるのではないですか?」


と皆様おなじように不思議に思われるようです。これは、虎竹が日本唯一の素材だからという事ではなく、普通のマダケや孟宗竹にしてもそうながです。そうです、もちろん竹は山に沢山ありますが、竹には品質管理の上で伐採時期というのがあってから、その期間にしか伐採しないのです。そして、その期間に伐採した竹だけで一年間の竹商材をこなしていくがです。


だから、ひとつの商品を沢山作るというても、竹の伐採の時から段取りしてないとイカンと言うことまっこと、難しいもんですぞね。そういう意味では虎竹の里の山々は今はシーズンオフけんど、竹の出てくる細い山道を少し登れば、山肌には職人さんが一生懸命に竹を出した跡がしっかり残っちゅう。今日のような薄曇りの晴れ間、ときおり木漏れ日の射す竹林に遊ぶウグイスの声を聞きながら次の虎竹のシーズンを静かに待つがも大好きな時間ながです。


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