「鰻漁」など言うたら、びっくと大袈裟ですけんど、自分の小さい頃にはあぜ道の脇に流れる小さな小川にも鰻が結構おりました。だから、鰻の稚魚であるシラス鰻が激減しちゅう今から考えたら、まっこと、ちょっとした「漁」というほど鰻が捕れる事もあったがです。鰻はウケと呼ばれる竹製の筒にミミズなどエサを入れちょいて夕方に仕掛けに行くがです。よく観察して、ちょっと経験を積んだらどんな川にも、川底に鰻の通りそうな鰻の通り道がある事が分かります。
「ああ、この辺りやにゃあ...(ニヤリ)」
目星をつけたところにウケを沈めて流されないように石の重しをしたら完了。あとは、次の日の早朝が勝負ぜよ!沈めたウケを、ひとつ、ひとつ上げていくがですが、持ち上げて水をザザッーーーーーーーと流した瞬間に大漁か、そうでないかが分かります(^^)水が竹編みの隙間から流れ出た後にもズシリとした重さがあったら、大漁ぞね。多い時には1本のウケに10数匹も入っちゅう事もあったがやきに。
まっこと自分の小さい頃、鰻の捕り方を教えてくれるあたたかな大人達と豊かな自然に囲まれた宝石のような時間の思い出やにゃあ。今は使うこともない鰻筌(うなぎうけ)を大事に持っちゅうのも、この頃の事を、思い出したいからかも知れんちや。
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