ところで、この竹の子笠(まんじゅう笠)極細の竹ひごを使うちょります。細いだけでは無くて、長いこの長さがポイントぞね。長い竹ひごほど、材料取りが難しいがですきに。
こんな細さの竹ひごにするのに一体どうやるがやうろか?これを刃物で割っていくのか?まあ、いろいろ考えられるかと思いますけんど。実はコレ。
鉄板に丸い穴がいっぱい開いちょりますけんど、この穴はそれぞれ大きさが違うていて、何度も通しているうちにだんだんと竹ヒゴが細くなるようになっちょります。竹の仕事ではたまに見ることがある道具ですが、こんなヒゴ抜きの道具も今となっては作る職人さんもいない貴重品かも知れませんぞね。
竹笠に使う竹ひごは、細くて、しかもかなり長いもの。それだけに、竹ヒゴ取りには技術も必要やし時間もかかります。何度も通して細く細く仕上げた竹ひごがあってこそこうやって独特の緻密な模様の竹笠が編み上がるがです。軽くて、丈夫。大事に使うたら50年以上も愛用できる。竹の子笠には職人の思いが、こじゃんと詰まっちょります。
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