竹虎本店にもずっと昔から置かれちゅう竹の逸品のひとつに竹の子笠があるがです。竹の子笠は文字通り竹の子の皮で作られる笠ですけんど、竹皮草履の竹皮と同じですが、先端に近い部分の色の美しい竹皮を選んで使われよります。
丸みを帯びた独特の形から、まんじゅう笠とも呼ばれよって、坂本龍馬が脱藩の時にかぶっていたとも聞く伝統のある竹笠。今ではただ一人の職人となった宮崎さん、「昔は、このあたりで数百人も作り手がおったけんどねえ...」びっくと(少し)寂しそうに話しますけんど、お歳とは思えんくらい声は以前と全然変わらず元気そのものですちや。やっぱり手先を使いゆう竹職人さんは皆さんお若い!
この竹の子笠作りの工程で何というたち時間のかかる作業はここぞね。笠表を細く細くとった竹ひごを、一針、一針縫いつけていく作業。この細やかな手仕事があってこそ、手にとった人が感動すら覚えるような美しい竹笠が生み出されるがです。こんな竹笠を十も二十も重ねて、自転車に載せて高知市内の雑貨屋さんに売りに行きよったという時代。今のようにテレビの時代劇やインテリアとして飾られるだけで無く、日々の実用品として竹笠がイキイキと活躍していた時代。ああ、想像しただけでワクワクしてくるぜよ。「タイムマシンがあったらにゃあ」伝統の逸品に出会うたびに思うがです。
小竹彩 返信
とてもすばらしい技術、ぜひ今後も途絶えることなく継承されていって欲しいです。
竹虎四代目 返信
小竹彩様
まっこと素晴らしい技術と美しい竹笠ですので
これからも続いてほしいと願うちょります。
幸いなことに地元新聞に掲載もされており
何人かの方が技の継承という事で現在習われております。
ありがとうございます。