サムライのマイ箸

渡辺竹清作マイ煤竹箸


竹のマイ箸(携帯箸)は、竹虎にも色々とありますけんど、この携帯箸はちょっと別格中の別格!見た目の迫力が違いますろう?それもそのはず、まず素材は煤竹と言うてご存じの方もおられるかも知れませんが、昔の囲炉裏のある民家の天井裏で100年、150年という長い間、煙に燻され、自然にこのような深みのある飴色に変色した貴重な竹。箸筒の胴体に、虎模様のように濃淡があるのがお分かりですろうか?なんと、あの色の薄い所は、ちょうどヒモが巻かれていた部分。煙の当たりが少ないので色が薄く残っちゅうのです。いやいや、こんな風合いの煤竹を贅沢に使うたマイ箸。モチーフは何かと言うと「サムライの刀」お箸を刀に見立てて創作されちゅうがです。


けんど、凄いのはこれから。しびれるのは、これからですぞね。製作された方が凄い!煤竹を使うた作品作りを通して「100年経った竹に新たな100年の命を吹き込む」そんな思いで仕事を続けて来られた渡辺竹清先生。自分の祖父の代からのお付き合いのある竹作家の方ながです。渡辺先生の創作される煤竹波網代バックをご覧くださいちや。まっこと(本当に)言葉が無くなりますぞね。


ニューヨークの超有名宝石店T社にも、その腕前は認められ作品作りをされていた時期もあるというまさに竹の道では日本の頂点を極められたお一人やと思うちょります。「まあ、一つもって帰り」自分のような田舎の竹屋にこうやって気軽にお声をかけていただき、こんな貴重な素晴らしい作品をお譲りいただけるがも、祖父、そして父と代々お世話になってきたお陰でですろう。まっこと(本当に)感謝、感謝ながです。


箸筒から煤竹箸を出してみる。おっと、これも特別仕様ぜよ...。肉厚で持ちごたえもバツグンの男箸!!!いくら見ても見飽きることのない煤竹の光沢。たまらんような質感。少し金属音にも近いような軽やかな箸音。まっこと、こんな竹箸があるがやにゃあ......。ツバは箸置きに早変わり。こりゃあ、外での食事が10倍楽しゅうになるがぜよ。



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