NHK出版「きょうの料理」に掲載いただきました。

きょうの料理


NHKテレビテキスト「きょうの料理」に、掲載いただいたのは、鬼すだれ。鬼すだれ?すだれは分かるけれど、鬼って何?そう言えば、鬼おろし言うのもあったねえ......。


まっこと(本当に)その通りながです。「鬼」のつく、鬼すだれ、鬼おろし、どちらも共通しちょりますのがまるで鬼の歯のようなギザギザながです。鬼おろしがギザギザの歯で大根おろしを摺り下ろせば、鬼すだれは鬼のように削りだした竹の歯で、伊達巻きを作る時には欠かせない道具ぜよ。伊達巻きはご存じですろう?お節料理によく見られる巻き卵ですが、実はあの伊達政宗が好物だったので、「伊達巻き」と名前がついたとも言われちゅうがです。伊達政宗が出たか......。それでは、どうぞっ!(ここに来るか?)



足が喜ぶ青竹踏み

青竹踏み


まっこと(本当に)足が喜ぶとはこの事ちや。疲れた足、むくんだ足を手軽に、いつでも、どこでも、簡単に癒してくれる。それが昔からずっと愛用され続けてきた青竹踏みぞね。竹を半分に割っただけの単純明快な作りながら、こんなに沢山の方を喜ばせてきた竹製品がありますろうか?


最近の若い世代の中には、この素晴らしい先人の知恵と言うか日本のご家庭には必ず1つはあったであろう。この天然の健康器具を知らない方もおられるがですっ!これは、イカン、イカンぜよ。もっと、もっとワシらあが声を大きくして、誰でも簡単に使えるこの青竹踏みの文化を広げなあイカン!ええですか?なんと、この青竹踏みは何を隠そうキャビンアテンダントの方が愛用されよって、機内の休憩時間に使うてパンパンに張ってしもうた足の疲れを取るというスグレモノながですよ。ある方のご感想には青竹踏み使うた後は、なんと、さっきまで履いていた靴がプカプカになった......!それくらい、むくみを取ってくれるものながです。


携帯用青竹踏み


さて、なるほど青竹踏みの効果は分かったけんど、その踏み竹は、なんか小さくないですか?おっと、お客様、エライっ!!!その通りながです。実はこの青竹踏みは携帯用に新しく作ったものながぜよ。そもそも、お客様が作っとうせと言われますきに、半分に切って差し上げたところ、これが、なかなか良さそうながです。そこで、自分も出張に持っていって使うたらこれが、エイが違う!!!


出張や旅先では、いつも車の移動ばかりの田舎のワシも、階段あがったり、遠くまで荷物持って歩いたり、知らん間に足が、こじゃんと(とても)疲れちょります。そこで、ホテルに帰って青竹踏み(携帯用)ぞね。これが、たまらんがです。慣れない方は、壁などに手をついてもろうてもエイですし、足裏が痛くてたまらんと言う方は座ってやってもろうてもエイがです。また、青竹踏み(携帯用)は持ち運びを考えて、普通の青竹踏みに比べて半分の長さしかないですき、安定感が悪いと感じられたら片足づつフミフミしていただけたらと思うちょります。


竹酢液のお風呂ぞね

虎竹の夕暮れ


この季節の虎竹の里は日暮れも早いがです。南国高知と言うだけあってから、日中陽が差しよりましたら寒さもそれほどでもないですが、太陽が傾きだして山の陰にでもなったらさすがに北風が身にしみる、しみる。まっこと、「シンシン」と音が聞こえてきそうなくらい、寒うなってくるがです。


へんしも(早く)山を下りんとイカンちや。日本唯一の虎竹の山道も当たり前ですけんど電柱が立っちゅう訳でも明るい灯火がある訳でもありませんきに。辺りが暗うなりだしたらたちまち、真っ暗やきに。前に、こんな暗がりでイノシシの群れに出会うて、お互いに、「にらめっこ」した事がありました。イノシシも一頭くらいならエイけんど、群れになっちゅうとまるで、映画「もののけ姫」みたいで、まっこと怖いがです。


ブルブル寒い、寒い言うながら山から下りてくる。こんな冷え切った一日の楽しみはやっぱり何というたち竹酢液のお風呂ぜよ。身体の芯から温まって、暖房の設定温度を下げたいう北海道のお客様もおられるばあやき、冷え性の方には絶対お試しいただきたいがです。そうそう、こちらで竹酢液風呂のご感想も読んでみとうせ。


竹虎の竹酢液は昔ながらの土窯にこだわっちょります。独特のニオイがありますきに、好き、キライがハッキリ別れるきに、竹酢液ミニボトルが入った送料無料の500円ポッキリ。お試しサイズもありますぞね。まあ、これから寒さも本番やきに、竹酢液でぽかぽか温まって元気に冬を乗り切りましょうちや!


竹籠の下の力持ち

竹節輪切り


こりゃあ、たまるかっ!!!竹の節の輪切りが一杯ちや、一体どうするがやろうか?そう思われますろう。節の部分だけ短く輪切りして、一部を長く残しちゃある。しかも、先は少し尖らせちゅう。これは......?


竹籠の足


実はこれ、竹籠や花籠の底から差し込んで使うがです。そうそう、竹籠の足の部分になるがです。この竹節の足のおかげで竹籠は安定して置けるし、花を活けても、料理も盛りつけても、物入れとしてご使用いただいても、しっかりと、気持ちよく使うていただく事ができるがちや。まっこと縁の下の力持ちならぬ、竹籠の下の力持ちながです。


虎竹染めフリーボックス

虎竹フリーボックス


虎竹染めフリーボックスとは、まっこと、どんな家でも馴染む竹籠やにゃあ。この古い民家に置いちょったら、染めた虎竹やカズラの色合いも渋い光を帯び出して、雰囲気のある柱や床と同じように何か風格さえ醸し出すようなちや。こうやって和風のお家には一部のようにとけ込んで、マガジンラックやら新聞入れ、小物入れとしてお使いいただけますが、洋風のお部屋じゃあち不思議なことに、ええっ?お洒落なインテリアやね、などと思えるくらい結構いけるがです。


もしかしたら竹というのは、広い竹林を地下茎で皆と手と手をとりあうように、あっちでも、こっちでも繋がり合うて生きていきよりますので、協調性が高いのかも知れんぞね。いやいや、きっとそうに違いないぜよ。


竹のブレスレット

竹ブレスレット


ワシは、まっこと(本当に)アクセサリーとか、チャラチャラしたもんが好きやないきに、指輪もネックレスも何ちゃあ持ってないがです。まず、似合わんし、唯一金属を身に付ちゅう言うたら時計くらいですけんど、それでも、肌が弱いせいか、それとも金属アレルギーの気があるのか、特に夏場など少しかぶれる事もありますきに、そもそもアクセサリーなんちゅうモノとは縁がないがぜよ。


ええっ?そうそう、もちろん。鼻ピアスもしちょりません(当たり前か!?)けんど、そんなワシでも、もしかしたら、こんな竹のアクセサリーやったら結構いけるかも知れませんぞね。竹虎では日本唯一の虎竹を使うた虎竹バレッタを販売させてもらいよりますがこの竹ブレスレットも自然素材やきに肌当たりもやさしいし、アレルギーなども関係ないですろう。


ああ、そうやにゃあ。そうです、そうです。いくら身につける事ができる言うたち、似合う、似合わんはそりゃあ、ありますきに。まあ、竹のアクセサリーが色々あるにせよ。ワシが使う事は、あんまりないかも知れんぜよ。


竹虎プレスルーム

竹虎プレスルーム


ようやっと出来ましたちやプレスルーム。プレスルーム、知っちょりますろう?そうそう、サッカーの選手の人らあがインタビュー受ける時に、ナイキとかアディダスとか、メーカーの名前が市松模様みたいに入った壁の前で話よりますやいか。あれ、あれ。あれを、竹虎でもやらんとイカンと思うだがです!


そりゃあ、そう!そりゃあ、そう!もう一回言うぞね。そりゃあ、そう!(それは、そうだよ)言わなイカン事がいっぱいありますきに。えええっ!?田舎の竹屋のおまんが何をいうちぃ?あのねえ、たとえば虎竹が日本でここにしか成育せんとか、今年で創業118年になるとか、まあ、そんな自分らあにした月並みな事です。けんど、月並みな事もここで話たら、びっくと(少し)格好もつく感じやないろうか。


おお、そうじゃ、そうじゃ、月並みな事だけやないがです。イギリスのBBC放送が来たとか、ユニクロさんとコラボTシャツ作ったとか、そんな、まっことビックリするようなニュースもあったきにゃあ。手作りやき見栄えはさておき、今年の年賀状用に撮った写真をズラリとならべてみましたちや。2012年新春動画はなんと既にYouTubeの再生回数が1100回を越えちょりますぞね!!!去年は1年間で1700回やったきに、今年はフェイスブック言うがですか?あのお陰で沢山の方に口コミしてもろうて幸せぜよ。


おっと、まだ観てないがですか!?そりゃあ、イカン。2000回突破したら先日の新春大講演会の時の封印されたワシの台詞を忘れた挨拶動画。コレを公開しますきに、2000回目指して、どうぞ観とうせやっ!!!という事で今日は、新春大講演会にお越しいただいちょった尾崎高知県知事の、こじゃんと(とても)力強いお話をご覧くださいませ。



竹布ブランケット

竹布ブランケット


竹から布が出来るというたら驚く方もおられます。そりゃあ、そうちや。あの硬い竹と、柔らかい布とはどうも結び付きにくいです。けんど、細かく砕いて1本1本の糸となり、繊維となった竹布(たけふ)の商品は竹の持つ抗菌性や消臭性などの機能性もありますし、しっとりした優しい肌触りや静電気がないなど使うて実感して分かる事もあって根強い人気のある商品ながです。


前からいつも言いよりますけんど、竹ほど身近にあって、成長が早うて、無尽蔵と言うてもいい位、いくらでもある天然資源は他にないです。もっともっと活用が進んでもエイと思うちょります。竹布を製作しゆうのはナファ生活研究所さんと言うて、ずっと竹と布に取り組んできた会社やけんど、このナファさんが新作として作った竹布ブランケット、寒さの厳しい今の季節にはお部屋でのリラックスタイムにも、会社でのデスクワークでもお役に立てそうですちや。


遍路杖

遍路杖


先日は、遍路杖をこしらえよりました(製作してました)。布袋竹という竹があるがです。よくお話させていただく事もあるがですが、テレビ番組「水戸黄門」で黄門様が手にする竹は、持ち手が亀の甲羅のように見えますきに亀甲竹(きっこうちく)と呼ばれる竹ながです。


亀甲竹に良く似ちょりますが、布袋竹は、七福神の布袋様のお腹のようにポッコリしたふくらみが何ともユニークな特徴の竹。コレも持ち手に最適ですきに竹杖やら釣り竿にされる事も多いがです。竹虎工場のガスバーナーでは、サイズに切った布袋竹を油抜きして、1本づつウエスで拭きあげてから、熱を利用して、まっすぐに矯め直す加工をして仕上げます。


まだ、熱い遍路杖を手にしたら、ついこの間、四国八十八箇所を毎日30キロを歩いて、40日で一周した人の事を思いだしましたちや。実は自分も100キロ歩く大会に参加させてもろうた事がありますきに分かるがですが、長距離歩くときには杖が、こじゃんと(とても)頼りになるがです。だから、この杖一本一本も、きっと誰かのお役に立てるろうそう思うちゅうがです。


不思議とロマンの虎竹

虎竹


ゴーゴーゴーと音をたてゆう。竹の甘い香りが漂いゆう。虎竹の油抜き加工をしゆう工場は、ワシを子供の頃に戻してくれるきに大好きながです。積み上げられた虎竹に手の平を当ててみる。おお、まだ温い、温い。独特の虎模様は、細かい柄、大きい柄、色の濃いもの、薄いもの。いっぱい模様のあるもの、少ないもの。まっこと自然の創り出すものやきに千差万別ぜよ。


焼坂の峠


この虎竹も日本唯一の虎竹の古里、ここの焼坂の山のてっぺん。この峠が境になっちゅうがちや。ここから先は竹が無いきにゃあ。


「どうして?」


ほとんどの人が、そう聞くがですけんど、おまん大学の先生が調べにきて分からんかったもんがワシに分かると思うちゅうかよ?


「本当や、その通りだね」


いやいや、そんなに簡単に納得せんとってちや。土質の特殊な細菌のせいとも言われるし、海風の関係とも言われちょりますが、ハッキリした事は何ちゃあ分かっちゃあせんがです。まあ、不思議でロマンいっぱいの虎竹言うことぜよ。


新作の特上手提げ籠

スズ竹手提げ籠


スズ竹手提げ縦長かご(特上)というスズ竹買い物籠に新タイプができましたぞね。スズ竹は鉛筆くらいの細さで、それは、それは強靱な粘りと強さをもった竹やきに、竹籠や市場かごなどには最高の素材ですけんど、近年良質の材料がなかったり、職人さんの高齢化で生産量が減りつつある籠ながです。


だから、新商品ができる言うことは、こじゃんと(とても)珍しいことでもあるがちや。特にこのスズ竹手提げ縦長かご(特上)は「特上」と名前が付くだけあって、竹ひごの幅が普通のものと全くちがう細く割られて、繊細に細かく、細かく編み込まれちゅう。


だから出来映えの美しさ、持った時の感触、しなやかさ、やわらかさ、全く別の竹というくらい違うがやき。職人さんは、3倍くらいの手間暇がかかると笑うけんど、この手提げはお客様の喜んでもらえるきに、その思いやにゃあ。使えば使うほど、エイ感じの飴色になる。編み目が細かいきに又風合いも格別じゃあ。この手提げ籠を手にした人は、どうぞ、大切に、大切に、大切に、ガンガン使うとうせや。


竹茶碗

e商人


竹茶碗にも祖父の思いでがあるがです。九州は太い孟宗竹がありますきに、その竹根も大きくて、加工しやすいと言う事でかって昔は色々な竹根細工が製造されよったがです。祖父が職人さんからいただいてきた竹根茶碗やら急須のような竹細工は、まっこと繊細で美しく遊び半分で触ったら怒られよりましたので、ガラスケースに額を引っ付けて眺めよった小さい頃から綺麗な漆の色合いが大好きやったちや。


けんど、そんな竹根細工も職人さんが少なくなり、ついには後継者がいなくなり、商品は店から消えてしもうたがです。なんとか復刻できないかと思うて、後を継いで竹細工を始めた息子さんに相談してもなかなか頭をたてに振ってくれんかった。まあ、無理もないです、商売としては成り立つものでは無かったがです。だから、この竹茶碗を製作しゆうと言う職人さんを知って、初めて電話して繋がった時には、びっくと小躍りしたばあながぜよ!いえいえ、もちろん皆様にこの竹茶碗は知って欲しいけんど、まず、自分が毎日、毎日愛用しゆう竹茶碗がそろそろ古くなりつつありますきに、とにかく自分用に欲しかったがです。


何というたち、自分が一番の竹茶碗ファンやと思うちょります。だから、当然最初のひとつは、まず自分が購入させてもらいましたぞね。おっと、そうちや、全部一点ものばかりですきにどうしようかと思いましたが、数も少ないものですきに、思い切ってお求めやすうさせていただきました。値段が思ったよりも安価やきに、少し意外に思われちゅう方もおるかも知れません。そうですぞね、本当はこんなお値段の竹茶碗ではないがです。


120%で燃えゆうろうか?

e商人


昨日のブログで36年ぶりに中学の先生に再会させてもろうた話をしました。そして、かっての自分と同じ年頃の学生さんを眺めながら、これからの高知を思うたがです。そんな答えのひとつがこれかも知れんちや。いや、きっとそうぜよ。高知のエイもの、美味しいもの、面白いもの、これをドンドン県外方に知ってもらいたいがです。もちろん、日本唯一の虎竹もそのひとつ。


尾崎知事、仲山学長


この日のe商人養成塾の集まりには、260名近い参加者と尾崎高知県知事にもお越しいただきご挨拶をいただいちょりました!尾崎知事は、若くて、こじゃんと(とても)パワフル。やる気まんまんの方やきに、前々から一回自分らあの勉強会に来てもらいたかったです。地方からの情報発信の必要性が分かっちゅうきに、凄いことが起こるかも知れませんぞね。


新春大講演会


参加者のひとり、ひとりの真剣な表情を見とうせや。会場の熱気が伝わるようではないですろうか?これからの高知を考えてたら、明日の子供らあの事を考えたら、あんまり、のんびりもできまんかも知れんです。


「インターネット=人」


ワシは難しい事は分からんけんど、今、目の前にある自分の役割に120%で燃えゆうかえ?何ちゃあ心配する事はないがぜよ。毎日アクセルいっぱい踏み込みよったら自然と道が開けるきに。そうぜよ、今からやらんとイカンがちや。


36年ぶりの朝

虎竹の空


ふと、窓の外を見たら先生が歩きよりました。先生いうのは明徳中学の時に一年間だけ数学を習ったあの先生...。確かに、あの先生やないろうか?いや、間違いないぜよ、あの先生や。なんと、36年ぶりやきに、思わず走って追いかけたがです。それにしたち、先生は結構足が速いぞね。なかなか追いつけんかったけん。ワシは、ちょいワル雪駄を履いちゅうけんど、これがゴツイタイヤ底で結構重たい最高に格好はエイ雪駄やけんど運動には向いてないにゃあ...。けんど、赤信号でようやく話かける事ができたがです。


「安和の竹虎さんは、よう覚えちゅうよ」


今年で公立中学の教職を退職されるという先生。こじゃんと(とても)、懐かしいぜよ。綺麗な黒髪は、すっかり白髪になっちゅうけんど、あの日のままの眼差しちや。不思議やにゃあ、先生の前やったら。こんなおんちゃんのワシも、いつの間にやら何ちゃあ分かってなかった学生の頃に戻っちゃある。


先生に挨拶して別れて帰る道すがら、すれ違うやんちゃ坊主やった自分と同じ年頃の制服姿。「ああ、朝8時か。ちょうど登校時間やにゃあ」こんな普通の光景が何か新鮮ぜよ。そして、思うがです。笑いながら連れ立って自転車で学校に行きゆう若い彼らがワシと同じ歳になった時、高知はどうなっちゅうがやろう?久しぶりの恩師との再会に心温うなる高知やろうか?小さいかも知れんけんど、今しがた自分にあった、こんな嬉しい朝のひとときが、あっちでも、こっちでもいっつもある高知であるために、自分は何ができますろうか?自分は何のために生かされちゅうがやろう?自分しか出来ん事は決まっちゅうかえ?思いが真っ直ぐに定まったなら空の色やち違うて見えてくるきに。まっこと(本当に)人生は素晴らしいがぜよ。


竹ざるの魅力

竹ざる


ふと足かとまったがです。横をむいたら、長い長い風雪を感じさせる竹ざるひとつ。いったい、いつ誰が編んだかも分かりませんけんど、庭先にこうやって置かれて今でも切り干し大根やら何やら干したりするのに、現役で働く暮らしの中の竹ざるです。歳を重ねたとしても、どこかに飾られちょったり倉庫にしまわれる事なく、こうやって地べたに置かれ、雨にあたり、風にふかれても、誰かに役に立ちつづける、誰かに喜ばれつづけるそんな人になりたいにゃあ。どうやったら成れるろうか?ずっと、ずっと、そう思いよったら、たぶん、こんな格好のエイ魅力のある竹ざるになれるに違いないぜよ。


竹炭と活け花

竹炭剣山


竹炭剣山という商品を知っちょりますろうか?竹炭を混ぜ込んで固めて穴をあけ、花を一輪投げ入れ出来るように剣山にしちゅうがです。どうしてお花に竹炭やろうか?素朴な疑問がわいてくる方もおられるかも知れませんが、そもそも随分前に竹炭パワーが何となく言われるようになってきて実感として分かってきたのは、お寺などでお供え花に竹炭を入れておくと、どうもお花が長持ちする、そんな事がひとつのキッカケでもありました。


剣山


実は、竹炭をいれると水の分子、クラスターを細かくする作用があるため、植物が水上げしやすくて生け花が長持ちするという事ながです。まっこと(本当に)簡単に一輪ざしができます。毎日のお部屋にも花ひとつで雰囲気もガラリと変わるし、生活にうるおいを与えてくれます。花の少ない季節ではありますけんど、ちょっとした余裕を忘れがちな時こそお花やと思うちゅうがです。


竹籠の裏方

竹かご木型


竹細工に木型と聞くと、びっくと(少し)違和感があるかも知れませんけんど、他の自然素材の籠などでも多く使われるように、同じ大さき、形の竹籠を編む場合には必要になってくるがです。まあ、一般的にはベニヤ板など加工しやすいものがよく使われちょります。四角い竹かごやったらそのままサイズに切って四角い箱型のものを作りますし、丸い竹かごなら底と口部分のサイズに切って円柱形の型をこしらえます。


竹籠型


職人さんが、それぞれ工夫して、手作りで色々な型を作っちゅうがですが中にはブリキ板を利用して、こんな本格的な型を作る製作する事もあるがぞね。この型は高さが40センチもある大型ぜよ。何にする籠か分かりますろう?そうですちや、玉入れ籠最近の運動会では、やっぱり竹の玉入れかごがエイと評判で、ありがたい事に全国の学校からご注文いただくようになりましたけんど、何個製作しても、同じ形の籠ができるのは、こんな型がしっかりあるお陰ながです。


黒穂の鉄枠

黒穂


竹の幹の部分だけではなくて、こんな竹の枝の所も色々と活用できますきに、まっこと(本当に)竹は捨てるところがないがです。この竹穂は黒々としちょりますが、それもそのはず。黒竹の穂先ちや。けんど、この黒穂というのは、逆ハの字型にひろがった形になっちょりますので、なかなか束にまとめて縛るのが難しい。


鉄枠


そこで、竹虎では、このような鉄の枠をこしらえちょります。ここに重さを測った黒穂を入れて、上から押しつけて太いロープでギュッ!と締め上げて、3カ所縛ってこのような出荷できる束にしちゅうがです。この黒穂は竹垣とか室内装飾、竹細工の小物など、まあ、気をつけてないと見逃しそうな所に使われちょりますが、これも山の職人さんや、近くの内職さんが、1本、1本竹林を歩き集めてくれたワシらあにとったら大切な竹。3人一組になって束を作るがも息をあわせて、エイサッ、エイサッ、エイサッ、エイサッ。自然と力が入るがぜよ。


タケちゃん

都会の空


もうかれこれ30年来の友達付き合いの彼女は、ワシの事を「タケちゃん」と呼ぶがです。竹屋やきにタケちゃんやけんど、初めて会うた時にはまだ医大の学生さんやった。いっつも自分の夢に向こうて全力疾走しよった。しばらくぶりに話した彼女は、仕事の資料を片手にやっぱり走りゆう。ちょうど空港バスの待合室で会うてから、伊丹行きの車中でゆっくり話ができたけんど、


「タケちゃん、仕事が面白いろう?」


「どうしてで?」


「歳をとって、エイ顔になってきゆう」


若い時から頑張りゆうにゃあと思いよって、今は開業医として活躍する彼女に言われると、こじゃんと(とても)嬉しいが違うちや。いやいや、けんど、仕事が面白いらあ言う事は余裕は無いがぜよ。日本唯一の虎竹を、100年の伝統をどうやって残していくか、しんどい事や、辛い事や、泣きたい事ばっかりやきに。けんど、周りの人が助けてくれゆう。天国の祖父が見ゆう。そして、自分がする事は分かっちゅう。


幸せな人生を知っちょりますろうか?朝起きた時に、自分にしか出来ない、自分だけの仕事が待っていること。ああ、これやったら、ワシも少しは幸せな人生やろうかにゃあ?ひょんな再会があって、何やら更に元気がモリモリわいてきて、今日の飛行機は「高知行き」というより「燃える自分行き」そんな気さえしてきたがです。


用の美の竹籠

竹籠


日本という国は、まっこと(本当に)素晴らしいぜよ。まあ、いろいろあると思いますけんど聞いとうせや。ワシは竹の事しは分かりませんきに、竹細工のお話をさせてもろうちょります。竹細工言うたら、まず色々な形、編み方の竹籠を思い浮かべる方も多いかも知れませんが、どうですうろか?この竹かご。直径は60センチもありますきに、かなり大振りな竹籠ですけんど、決して飾りのために職人さんが編んだ籠ではないがです。毎日の仕事なり、暮らしなりのための竹籠。


「用の美」と言う言葉があります。日本の昔からの職人さんは、四季のうつろいある自然を愛し、観察し、ただ使うだけの竹籠にもこのような、まるで芸術品と見間違えるような、完成度の高い手仕事をするがですぞね。日本の素晴らしい伝統。そう、たったこれだけの竹籠ひとつでもこの技を育み、伝えてきた日本は凄いことないですろうか?


チャンゴ

チャンゴ


太鼓と言うとネジリ鉢巻きにハッピ姿の若衆が、太いバチで大きな太鼓をドン!ドン!と叩く和太鼓を思い浮かべます。あれは、あれで雄壮そのもので格好がエイですけんど、虎竹の里、安和の「竹ねり」でも使われゆう片手でも持てるような小さな太鼓など、太鼓と言うても色々あるようです。


日本国内だけでも色々ですが、お隣の国、韓国には「チャンゴ」と呼ばれる太鼓があります。実は昨年、このチャンゴの演奏を聴かせていただく機会があったがです。それは、それは美しい女性の奏者が、リズミカルに打ち鳴らす太鼓の音色に聴き入りましたが、ふと、手元のバチに目をやってからワシの目は釘付けになってしもうたがです。なんと、なんと、まっこと(本当に)ビックリしましたけんど、その方の打ち鳴らすバチは日本唯一の虎竹製!!!


びっくと(少し)薄暗い会場でもありますし、あんまり意外やったですきに、さすがに見間違えかと思うて演奏が終わった後近くに行って見せてもろうたけんど、やっばり虎竹ぜよ。いやいや、またまた思いがけないところで、こじゃんと(とても)嬉しい虎竹との再会をさせてもろうたちや。もちろん、チャンゴも大好きになったぜよ。今年も、あのチャンゴのリズム聴きに行きたいちや。


年末のお買い物で

白竹八ツ目バスケット


スーパーに買い物行く事が多いワシですが、買い物量が、いつもよりついつい増える時がありますちや。年末のお買い物などもそう。迎春の用意に色々普段より買い物品目が多いがです。ワシの小さい頃にはお正月にはスーパーは閉まっちょりました。今でこそ元旦から量販店が開くのは当たり前みたいですけんど、昔はそうではなかったので、歳末のお買い物と言うと、どうしても無意識のうちに数日分の食品類を買い込んでしまう。そんなクセが付いちょりますにゃあ。


実はこの年末もそうやったです。いつもの竹の手提げ買い物籠には入りきらず、手提げ籠プラスレジ袋でようやく持ち帰ることができましたちや。せっかく、できるだけレジ袋をもらわないように、竹の買い物かごを持参しよりますのに...。そうか、少し多めに買い物するときには、やっぱりそうか。このワンランク上の収容力を誇っちゅう。白竹八ツ目バスケットの出番やったろうかにゃあ。このバスケットはスーパーのショッピングカートに入るように作りましたきに、ジャストサイズで、こじゃんと(とても)便利ながです。買い物の多そうな時のために、このバスケットも持っちょかなあイカンちや。沢山のお買い物客でにぎわうレジ横で、そんな事を考えよりました。


メイキングオブ年賀状2012

竹虎四代目


2011年の秋晴れの砂浜で撮影は始まったがです。何がち?そうです、竹虎四代目の年賀状ですぞね。鎧は軽量タイプとは言え、やはり重量がありますきに、まず、鎧を着用する本番前に撮影の位置決めが必要です。今回は、ここで写真だけでなくて動画も撮りますきに、こうやって動くぜよ。という、だいたいの振り付けもやってみます。


年賀撮影


けんど、この日の天気は素晴らしかった。ワシは明徳義塾やったですきに、中学、高校の時はこの竜の浜や横波スカイラインと言えば、走って、走って汗水たらした思い出しかありませんでしたけんど、こうやって久しぶりに竜の浜にたって海をながめ、空を見上げ、風を感じたら、まっこと(本当に)高知ち素晴らしいところやにゃあ。改めて南国土佐の自然の恵みに感謝しとうなりますぞね。対岸の向こうのほうには龍馬さんのおる桂浜


「おーーーーーい、龍馬さーーーーーん」


言うて叫びとうなるちや。


竹虎四代目休憩


まだまだ始まったばっかりやきに、休憩にも笑みがこぼれる余裕がありますぞね。けんどっ!!!!!ここから本社に帰ってから、あっち行き、こっち行きしているうちに、だんだんと陽も傾いてくる。段取りは合わん。音が聞こえん言うて振りが揃わない。時間的にもゆとりもなくなって、現場は結構大変になっていくがです!


誰が偉いと言うたち、段取りが悪い中、振り付けを懸命に覚えてついてきてくれる。社員がエライ!!!こうやって作った動画です。今日から仕事はじめの方が多いと思います。まだご覧になられていない方は是非ご覧になっとうせや!
※唄って踊れる竹屋を目指すあなたはコチラ、竹虎社員募集



上機嫌な竹籠の朝

別注竹かご


ワシが、こじゃんと(とても)機嫌がエイ朝があるがです。どうして機嫌がエイかと言いますと...これを見とうせや!!!竹虎にも色々な竹籠竹ざるがありますけんど、遠くの染め屋さんから預かっちょった大きな大きなタライのような竹籠が、こんなに綺麗に、美しく出来上がってきちゅうがです。


おまけに職人さんが気をきかせてくれて、預かった古い竹籠の縁巻きまで修理してくれちょります。まっこと(本当に)ありがたいちや。ほんで、見れば見るほどに、いやいや満足、満足。虎竹が選別されゆう土場に腰をおろして、まあ、エイぞね。それ程慌てる事もないろう。まだ、日が昇りかけたところやいか、ゆっくり、竹籠を眺めたいがぜよ。こんな朝が、今年もいっぱい、いっぱいあったらエイにゃあ。


竹で人を笑顔にする

竹の道


この道の先に何があるろうか?行こうか、行かんとうろか?まあ、オマン、まっこと(本当に)、よう考えてみいや。この竹の道は、100年前に曾爺さんが通った道、祖父が歩いた道、父が登った道。虎竹の里の浜で虎竹をオモチャにして遊びよったワシが、この道を行かんでいったい誰が行くがぜよ。


竹虎工場にて


先の事は分からんろうか?なるほど、確かにそうかも知れんけんど、世の中がどうなろうと、他人がどう言おうと、変わらん確かな事が一つあるがちや。


「竹で人を笑顔にする」


これだけは間違いないことやきに。

2012年の年頭に

竹虎四代目


新しい年が始まりました!!!元旦というのは、こう毎年の事ですが、何やら身の引き締まる思いがしますけんど、初詣をすませて、新春の挨拶まわりを済ませたら、もう、2012年の竹虎に走りださんとイカンぜよ。なんせ、今年は大きな変革の年。昨年の書き初めは「世に生を得るは事を成すにあり」でしたが、今年の書き初めは「温故知新」先の見えない大きな曲がり角には、初代宇三郎や二代目義治、三代目義継の足跡がもしかしたら何かの指針になりはしまいか?


昨年末に竹虎の歴史をまとめてページを作ってみましたぞね。まだまだ舌足らずな所がありますので、これから充実させていきますけんど、昔の事を書いているようでいて実は曾祖父に明日の事を教えてもらいゆう。祖父や父に進む道を聞きゆう。そんな気がする、辰年の元日ぜよ。