こりゃあ、懐かしい鰻ウケがありましたちや。竹虎でも販売しよります鰻うけ(筌)は竹ひごを取って筒状に編み込んで作りよります。それがこの鰻ウケは、竹の表皮を薄く剥いでそのまま丸竹を利用しちゅうがです。
普通に考えたら丸竹をそのまま使うほうが手間をかけて編み込むよりもずっと簡単で早く出来るのでは?そう、思われる方もおるかも知れません。もちろん、丸竹そのままの鰻ウケも自分の小さい頃はありましたし、近所のおんちゃんが川で使いゆうがも見たこともありますけんど竹は丸のまま使いよったらどうしても割れが入るがです。この丸竹の鰻ウケの表皮を剥いでいるのはこの割れを少しでも無くするためながです。けんど、やっぱりヒビが入り、割れになっていきます。まあ、近くの川で実際に鰻でも捕りたいという実用向きやったら自分も小学校の頃にずっと使いよった竹編みの鰻うけを絶対におすすめします。
そうじゃあ、ついでに言うちょきますけんど、竹編みの鰻うけ(筌)ですけんど実は新品の時には、あんまり鰻が入らんがですよ。びっくと(少し)古うなったくらいがエイ。だから、ワシらあは、わざわざ田んぼの泥の中に新しい鰻うけ(筌)を2日ほどつけ込んじょったくらいちや。なんでも新品がエイとは限っちゃあせん言う事ぜよ。
おっと脱線しましたけんど、まあ、何十年ぶりかに見た丸竹のウケ。こんなウケを作る職人さんが、まだおられる言うことにも感激して。いやいや、昔の親友に会うたみたいな気もしてどうも、ここから離れがたいがです。
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