早いものちや、今日から師走ぜよ。12月は大掃除の季節ですきに棕櫚箒が活躍しますけんど、最近は青竹踏みを知らん学生さんがおるばあですきに、棕櫚(しゅろ)の事については若い皆様やったら恐らく何ちゃあご存じないかも知れません。
棕櫚は、水にも強い素材という事で、もともとタワシやらロープやら色々と利用されてきた植物ながです。竹虎でも袖垣や枝折り戸など庭関連の商品の製造に棕櫚縄は欠かせませんでしたので昔から倉庫に大量に置いちょった、とても馴染みのある素材ぞね。学生の頃に運転手さんの助手としてトラックに乗せてもろうて主な生産地やった和歌山の職人さんのところに行った事がありますけんど、独特な機械を使うておばあさんが細い棕櫚の繊維を一本のロープにしよった事を思いだしましたちや。
先日、高知新聞さんのK+(ケープラス)にも掲載いただいた棕櫚箒にしても、丈夫で長持ちする棕櫚の特徴を活かして昔から愛用されゆう一つやけんど、特に今は節電が言われよりますしマンション暮らしの方なども音が静かな事、フローリングのお掃除に使い勝手がエイ事などから若い女性のお客様のを中心に人気があるようながです。
まず、座敷箒として何年も何年使う。そして土間箒として、それから庭掃き用として、使い込んで棕櫚の毛足が短くなったらなったでこんな風に長く愛用されてきた箒ぞね。前には、竹虎の工場にも職人さんが自宅で使いよった棕櫚箒を持ち込んで来てくれちょりました。「その棕櫚ほうきは、何年使いよったが?」職人さんに聞いたみた事がありますけんど、一体何年使いゆうか忘れるばあ長持ちしますきに、案の定ハッキリした年数は分からんかったです。
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