竹虎本店に入ってきたら正面奥にドドーーーンと宝船があるがです。そうそう、もちろん竹虎ですきに日本唯一の虎竹製宝船ぜよ。亀井竹龍斎さんいう作家さんが随分前に製作された大作ですけんど、作られた方は既におられませんのでもう作ることは出来ないと言われる逸品ながです。
これからも大切に店に置いちょかんとイカンと思うちゅうがですが、この作家さんで今でも思い出すのは、もう二十年近く前、横浜のとある店にブラリと入ったらこの方の作品があってビックリした事ちや。しかも、その時の作品も虎竹で創られちょりましたきに、たまたま初めて入った店やにこじゃんと親近感がわいてしもうてなんと3晩連続で行ったがぜよ。
いやいや思い出したら懐かしいがですけんど、そんな竹作家さんの作った宝船のロープの部分にびっくと(少し)注目しとうせや。船の帆をしっかりと繋いじゅうロープがあります。実はこれも虎竹で編み込んで表現しちゅうがです。こんな細かい部分を見よったら、まっこと(本当に)この方の竹へのこだわりがヒシヒシと伝わったくるにゃあ。作家の方はこうやって自分の想いを後に残していける、託していける、幸せな事やないですろうか?
さて、そしてこんな大きな作品を一体何に使うかといいますと中央部分には銅板の貼られた花活け部分があるがです。そもそも竹は天をめざして神秘的と言うようなスピードで真っ直ぐに成長する縁起のエイ植物でもありますし、そんな竹で出来た宝船と言う事やったらおめでたい船出の宴席などを豪華に彩るがにはもってこいちや!
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