自分の船は、どこを向いて進みゆうろうか?実は初めてやったがですがホエールウォッチングに行ったがです。ホエールウォッチング言うたらご存じクジラを見にいくツアーの事ですけんど、
「言うたちイカンちや、おらんくの池には潮吹く魚が泳いじょる♪」
こんな唄があるくらいやき高知ではアチコチの漁港から、ツアーの船が出ちょります。
んっ?クジラですか、ワシは船酔いでダウンしちょりましたきに写真は一枚も撮っちょりません(まっことゴメンなさい)
船に乗り込んだのは宇佐漁港でしたが、ここな漁師町での最近の注目は何と言うたちウルメぜよ。ウルメ言うたら丸干しが普通ですけんど宇佐では一本釣りした新鮮なウルメを刺身やタタキでも食べさせてくれるがです。これは魚に慣れ親しんだ地元高知県の方でもびっくと(少し)驚くのではないですうろか?
さらに地域を盛り上げようと宇佐の町歩きを企画しちょります。ちょうど今回のツアーを取材してくれるケーブルテレビさんも来ちょりましたがさすがに鰹の国だけあって鰹を加工する工場があったり、
町民のありとあらゆるニーズにお応えして「無いものが無い」と言われちゅう100年以上続く雑貨店さん、老舗のお菓子屋さんや肉屋さん、高知名物のアイスクリンを製造するこだわり工房など何から何まで知らない事ばっかりちや。昔から何度も行く町がまるで初めて訪れた遠くの土地のように思えたがです。
さて、船の上に話を戻しますぞね。ホエールウォッチングの帰りがけにちょうど虎竹の里の沖を通りがかったがです。鯨が8頭も見る事ができて今回のツアーは大当たりやったそうですけんど残念ながら鯨では船酔いは全く覚める事はなかったがちや。
ところが、虎竹の里となったら話は別ぜよ気持ちが悪うて抱えこんでいたバケツを放り出して舳先へ歩いていったがよ。大きな太平洋から小さく、遠く見えるあそこがワシの生まれた場所。
「オマンらあ、ワシぜよ、ワシ!見えるかよ~~~~~!」
船から叫びとうなった宇佐の漁師町の事でさえ、何ちゃあ知らんかった。日本唯一の虎竹の事らあ、誰が知るろうか?
まっこと自分の進むは、1つしかないがぜよ。