先日は、長い間竹虎で働いていただいてもう数年前に退職されちゅう職人さん久しぶりに会う機会があったがです。いろいろ話をしゆう中で、当時何人かおりましたトラックの運転手さんの話にもなって、10トントラックに次々に竹を積み込んでいた頃を懐かしく思いだしたがぞね。
そもそも10トントラック言うたら荷台が高いがです。その上に竹をどんどん積み込みますきに、積めば積むほどカサが高くなって、3人がかりで竹の束を放り上げてトラックの荷台には2人いて引き上げる、そんな積み込みの仕方もしよりました。1車積み込んだら半日ばあかかりよった。別に夏の暑い日で無くても汗でグシャグシャになりよったちや。
けんど、自分らあの竹が遠く県外に運ばれていくがやと思うたら不思議とあまりしんどさは感じんかったにゃあ。びっくと(少し)でも多く積みたい、もう一束積めるろうか?もう一個積めんろうか?そんな風に思いよったぜよ。今は竹の出荷というても大型トラックに積み込むような事は、ほとんど無くなって小口の発送が増えましたけんど、全国の色々な場所にお届け出来るようになりましたきに、これはこれで皆さんに喜んでもらえちゅうがやと嬉しゅうに思うちょります。
たまに、都会に出かけて行った時虎竹や黒竹が室内装飾に使われているのを目にします。そうそう、この前東京のデパートさんのレストラン街でもそうやった。
「ありゃあ?これは、ウチから送った竹やないかよ?」
近づいて、なでてみて...おっと、店の人が不思議に思うて見ゆうちや。そおっと手をひっこめます。おおの、めんどい(恥ずかしい)にゃあ、まっこと。けんど、まあ、虎竹の里の竹たちに再会する、そんな楽しみはありますちや。
沙門 返信
いつもよい品物をありがとうございます。
四代目の言葉には、いつも竹に対する愛情がありますね。
竹たちも、喜んでいると思いますよ。
また、娘たちに、何処かで再会できるといいですね。
竹虎四代目 返信
沙門様
県外に出て行くと、思わぬところで再会があり
まっこと嬉しい限りながです
曾じいさんから続く竹の商売ですけんど
幸せな仕事をさせてもろうちゅうと感謝しちょります。