竹虎のウエス

ガスバーナー


竹虎にはバーナーと呼ばれる虎竹を炙る専用のガスバーナーがあるがです。鉄と煉瓦で自家設計したものでズラリと5つ並んだガスバーナー口から炎が吹き出して赤々としちょります。冬場はエイですけんど、さすがに夏場は暑い、暑い。


けんど、このガスバーナーの高熱で虎竹をあぶり「油ぬき」という加工をしていきます。竹は、こじゃんと油分の多い植物なので熱を加えると切り口から、シュワーーーーーーーーーーーー!と音をたてて油分が吹き出す程ぜよ。なんでも、この油成分を中国では漢方薬に使う事もあるそうなき、まっこと(本当に)竹というのは奥が深い、色々と役立つことが多い山からの贈り物ちや。


まあ、それはさておき、この天然の油分でウエス(古布)を使うて竹を拭き上げますので初めて虎竹をご覧になったお客様などが、


「ツヤツヤしていますけどニスでも塗っているのですか?」


と質問される事もあるがですが、もちろん、ニスや塗料を使うちゅう訳ではなく竹の持っちゅう自然の油分の光沢ながです。


ウエス


さて、虎竹の油分を拭きとったウエスですがこんな風に汚れのように黒く油分が付着します。竹の油分は凄いですぞね、このウエスを水の中にいれても外に出したとたんにパッパッと水分をはじき飛ばしてしまう程やき!


まあ、けんど普通の方が見たら、ただのボロ布のようにしか見えないウエス、昔から身近にあって工場の周りに張り巡らせたロープに何人ものおばちゃん達が洗濯物を干すようにして乾かしよった、束ねたウエスが山のように積まれちょった、ワシにとったら竹を熱した時の甘い、甘い香りと同じでいつでも幼い昔に戻ることのできる秘密のアイテムの一つながです。



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