チャップリンの杖
一昔前と言うても終戦後からこっちと言いますきに、かなり前の話には違いがないのですが、その頃は他の竹製品がそうであったように竹根の製品も輸出品として欧米にドンドン送られて行きよったがです。傘の持ち手や、色々なハンドルに使用されていたと思いますけんど、あの世界的に有名な俳優チャールズ・チャップリンはこじゃんと(とても)親日家やったそうで愛用のステッキは日本製の竹根と聞いちょります。
日本の職人が作った竹の杖が世界の舞台で活躍しよったというのはまっこと大きな夢を感じる嬉しい話ぜよ。さて、そこで、実際自分の持っちゅう竹根杖を竹根をずっと扱ってこられた熟練の職人さんに見てもうたがです。そしたら、
「こんなに太くて、節の美しい竹根はまず無いね...。」
とビックリして言われます。なるほど、竹根職人さんの持たれていた杖と比べてもこんなに太さも節合いも違うぞね。
かっての銀幕の喜劇王が持ったステッキはある種、飾りで持つような細身のタイプ。実際に足腰が弱くなったりして、体重を思いっきりかけるようにはもともと出来ていなかったそうですが、ワシの持っている竹根杖は、太くて歩行の補助として十分につかえるようなしっかりした強度のあるものです。材料が無いという事は竹根を調達する職人さんがいなくなったと言う事でもあるがです。ううん.....。何本か作ってみたいと思いよりましたが、なかなか竹根も難しいもんぜよ。
竹供養の催し
大安寺の竹供養で忘れてはならないのがふるまわれる笹酒ぜよ。竹虎にも虎竹の葉をお茶にした虎竹茶がありますけんど、ここの笹酒も笹と言うたち青竹の筒に御神酒を入れちょります。
竹は漢方薬にも使われたりするばあ人の健康と関係があると言われちゅうですが、もともとは公仁天皇が竹を伐り、お酒を入れて楽しまれ、なんとその時代に73歳まで在位されたという事で健康長寿の願いの込められたお酒ながです。よく考えたら戦国時代でさえ「人生五十年...」と織田信長が舞をしよりました。寿命が50年ばあやったと思うと、その当時やったら、こりゃあ、長生きも長生き、凄いことやったろうちや。
ワシも大安寺のシールが貼られた青竹おちょこをいただきましたきに一杯いただいてきましたぞね。心なしか健康になったような...。
さて、竹供養とあってこの日は竹にちなんだ様々な趣向があちらこちらで見られよりました。そのひとつが尺八の演奏です。この大安寺さんには美しい孟宗竹の竹林があるのですが、その竹林の中で5~6名の虚無僧姿の方々が一斉に揃って演奏をされるのには、あんまりの迫力と沢山のお客様で写真も撮れないほどやったちや。
そして、南京玉すだれ、名前は良く聞くことがあってもなかなか生で見たことのある方は少ないかも知れんちや。ワシもテレビなどでは見た事がありますが、こうやって実際に目の前で演目として拝見するのは初めてやったがです。手に持って使うすだれが竹製という事やき竹供養にはピッタリの伝統芸能ぜよ。
奈良で「竹」と言うたら一番に名前があがるのは高山の茶筅ぜよ。冬場に高山に行ったら茶筅の材料の竹を田んぼで天日干ししているのをあちこちで見ることができるがです。ワシも何度か拝見した事がありますけんど虎竹の里から遠く離れた土地やのに、見るたびに、こじゃんと懐かしゅうて、また親近感を感じる所ながやきに。
大安寺の庭に設けられた特設コーナーには高山の職人さんも来られて茶筅作りの実演もされながら販売もよりました。まっこと竹と共に暮らしてきた日本文化を育んできた日本。そんな竹に感謝する一日を過ごせたような気がするがです。
大安寺の竹供養
奈良に大安寺というお寺があるがです。日本最古のお寺のひとつと言われる由緒あるお寺ですけんど、こちらで毎年6月23日に開催されゆう竹供養という大祭があります。竹酔日(ちくすいじつ )という中国の故事にちなんだ日のようですけんど、この日に竹を植えると良いとされている日、ちょうど梅雨時でもあります。雨後の筍という言葉もあるように、竹は水分が十分にあったら何とビックリしますけんど1日に1メートル20センチも伸びたという記録もあるほどながです。季節的には竹にとって一番エイ時やと思います。
昔から竹は日本人の生活と文化に大きな影響を与えちょりますが、その竹に感謝し供養する。こりゃあ、素晴らしいぜよ...!数年前にこの大祭を知り感激したぞね。そして、大安寺貫主さんにお会いさせてもろうた時に日本唯一の虎竹の事をお話させていただいて、平成20年の竹供養で虎竹の里の虎竹も境内の一角に移植させてもろうちゅうがです。
毎年、大安寺様から竹供養の案内をいただいちょりましたので今年こそと思うてお伺いさせてもろたがですが、やっぱり虎竹の里からお届けした虎竹達がどんなになっちゅうろうか?そればっかりが気になって広い敷地をアチコチ早足で探して探して、この立て看板の横の虎竹を見つけた時には感激しましたぞね!
実は、何を隠そう竹虎の初代宇三郎は明治27年に創業し大阪天王寺で竹工場をしよりましたが、その前は奈良におったそうなきに、もしかしたら今回の事は何かのお導きかも知れんちや。まだまだ小さく、色づきもあんまりない虎竹達が風にそよいでいるのを横でずっと眺めながら竹虎本社に二代目義治が石碑に刻んだ言葉、
「竹の子のまた竹の子の竹の子の子の子の末も茂るめでたさ」
太田南畝という方の詩を思い出しよりました。
84%の森林県
皆さん、ご存じですろうか?高知県の日本一。実は森林面積が84%でナンバーワンやそうぜよ!びっくと意外な感じがするのは太平洋のイメージがあるきやろうか?自分でも、岐阜県とか長野県の方が森林が多いのでは...と思いますけんど、いやいや、高知県らしいちや。そしたら高知の元気はどうぜよ、山にかかっちゅうきに。
さて、そこで竹虎やったら竹炭じゃあ。高知は、こんな山の国だから、県下の山々に谷々に昔ながらの炭窯があるがです。焼かれる竹炭は比較的低温で焼かれる竹炭やけんど低温やったらイカンというワケではなくて、低温で焼かれた竹炭(バラ)はアンモニア臭のようなアルカリ性の吸着が得意で調湿機能にも優れちゅうがです。
近くの竹林から、こじゃんと竹を伐りだして次に焼かれる順番を待ちゆう竹たち、窯で大変身して遠くの町へ行くがぜよ。
昔から地元で窯を守ってきた炭職人さんはみなさんご高齢の方が多いですけんど技術の継承も少しづつ進んでいきゆうし、まだまだ皆さん元気印、生涯現役でバリバリやりゆうぜよ。こんな元気が一つ、一つ集まって山の国、高知の元気になっていくがやちや。
鬼が笑う竹工場
びっくと静かにしてみとうせ、一本、一本竹ひごをとる刃物の音、かすかな職人の息づかいまで聞こえてきそうちや。そんな、竹かご。作り手の真面目な仕事ぶりが伝わってくるぜよ、使う人の笑顔がうかんでくるぜよ。そんな、竹かご。竹は時間がかかります。この竹かご作りたいと思うたら、まず竹林探しから。
竹はいくらじゃあちあると思うちょりますろう?けんど、実は沢山ある竹の中で竹の種類、竹の年数や太さ、性質いろいろ選別していたら使える竹はごくわずか。そして、品質管理のため晩秋から寒い時期にしか竹の伐採をしないので、ひとつの竹かごを作るいうたらもう来年の事になるがですちや。来年の事を言うたら鬼が笑うらしいけんど、それやったら竹虎の工場ではアチコチで鬼がいっぱい笑いっぱなしやにゃあ。
元気な赤ちゃん
虎竹の里では昨年おめでたい結婚ラッシュがあったがぜよ。少ない社員の中から、なんと4名の女性社員がハッピーウェディングちや。ほんでから、さっそく可愛い赤ちゃんにも恵まれ先日は二人が遊びに来てくれちょりました。元気そうなお子さん、仕事をしよった時とは又違う立派なお母さんの顔になっちゅうよ。
旧姓野中さんには2003年から、ずっと竹虎を助けてもろうてきたがですが、はじめて虎竹の里に面接に来た日の事をほんの少し前の事のように思いだしますぞね。まっこと時の経つがは早いちや。ワシが小さい頃、竹職人のおんちゃんに、よく言われよりました。
「若さん、おまん、いくつになったぜよ?」
「ええっ!?もう、そんなになった?ワシらあが歳を取るハズじゃあ」
今度はワシが、この台詞を言う番やにゃあ。この子供たちの大きくなるのも、たぶん早いがやろう...。お二人とも、ありがとうございました。これからも、ずっと幸せに暮らしとうせよ。この子供たちが大人になったち虎竹のある暮らしをお届けできるようにワシも一日、一日を精一杯やるだけぜよ。
土窯から出たての竹炭マドラー
そうやにゃあ、炭マドラーを使うがやったら丈夫さだけを考えたら備長炭がエイかも知れんちや。カランコロンいうてグラスにも氷も当てながら、かき回すきにある程度の強度が必要ながです。そしたら、竹炭マドラーのエイところ言うたら何やろうか?もちろん機能性に優れたところとか、たったの3ヶ月で親竹と同じ大きさに成長して毎年どんどん生えるエコな素材であるとか色々あるがやけんど、やはり一番は木と違う竹の面白みやろうか。
竹の小枝のまがり、節間の造形、節。竹林にある、自然そのままの姿で焼き上がっちゅうきに竹炭マドラーをイチオシしたいがです。高知の山々には昔ながらの土窯が点在しちょりますけんど、その中のひとつに竹の身の厚い部分を選んで四角形に切って焼き上げた竹炭マドラーを作りゆう職人さんの窯があるがです。
「おおの、なかなか綺麗に焼けちゅうやいか!」
土窯から出したばっかりの竹炭マドラーを手に取ってみるがぜよ。生まれたての竹炭たち、これからバラバラになって、それぞれの場所でみんなあに可愛がってもらわないイカンぞね。こんな美しい形の竹炭を見よったらマドラーだけじゃあ、もったいない気がしてくるちや。そうじゃあ、キャンプファイヤーをする時みたいに、この竹炭を井桁(いげた)に組んだらどうやろうか?面白いインテリアになりそうやにゃあ。
日本唯一の虎竹を求めて
竹虎の工場に、日本唯一の虎竹を求めて来られるのは何も全国の竹屋さんだけやないがです。実は竹は昔から日本人には、こじゃんと(とても)身近な素材やし、びっくと山に近いところやったらいくらでも手に入ります。加工や細工もしやすいので結構、竹を使うた手作りを楽しみでされゆう方が多いのです。
この方は、黒竹を熱心に選別されよりますが竹笛を製作されゆう方です。そうそう、黒竹で笛というたら毎年仕入れの時期になったらアメリカからはるばる虎竹の里にやって来られるレベンソンがおるぜよ。レベンソンさんは尺八作家としてアメリカ、ヨーロッパで有名な方ながちや。
女性らしい感性でお出かけに使える竹バックを編まれゆう。この方も余暇の時間を利用されて竹細工を楽しまれゆうお一人です。製作した竹バックを見せてもらいましたけんど、こりゃあ本職の職人さんもビックリするばあな腕前ぞね、いやいや恐れ入りましたちや。
ご自分の車に入る長さに竹を伐るのにわざわざ日頃お使いの鋸までご持参いただいて、遠く県外からお越しいただくお客様、まっこと心から感謝しちょります。お一人で完成度の高い作品作りをされゆう方もおればグループで仲間づくりをされながら楽しく竹とふれあう方もおって、色々ではありますけんど、こうやって虎竹を知ってもろうて親しんでいただける事はこじゃんと嬉しい事やにゃあ。
竹屋117年
竹屋が大嫌いやった。
「山岸竹材店」こんな古くさい会社の名前らあ、へんしも(早く)変えたいと思いよった。朝から晩まで、竹、竹、竹、竹、竹、竹、竹、竹......。寝ても覚めても、竹に囲まれた竹の里で、竹しかない工場で、竹の話しかしやあせん。
もう、おまん、エエ加減に飽き飽きしちょらあや!!!!!
大声で叫びたかった。
蒸し暑さと重労働、毎日頭からシャワー浴びたばあ汗まみれ、真っ黒くなるジーンズ、1年でアメリカ製の丈夫な上着に穴が開く、3年で履きつぶす安全靴。けんど、まあ身体がキツイがは何ちゃあエイがぜよ。まっこと(本当に)キツイがは自分のしゆう事の意味が分からん事ぜよ。それほどイヤで、どうして竹から離れられんかったがで?
「世に生を得るは事を成すにあり」
坂本龍馬が言うたにゃあ...。竹屋、117年。「竹の血」が流れゆうがちや。まあ、あんまり本気で聞く人もおらんけんど分かる人には、分かるろう。男が腹をくくる理由はたったひとつでエイがやき。
磨き
「磨き」と言われる竹細工があるがです。竹の表皮を薄く剥いで編まれる竹細工で主に日常使いの竹製品に多くみられる技法のひとつぞね。伝統の匠の飯かご等が磨きの籠ちや。「磨き」誰がつけた呼び名やろうか?先人が自分たちの技に自信と誇りをもって付けたがやろう。「磨き」まさに磨いて竹を輝かす、まっこと素晴らしいネーミングぜよ。
最初は、磨きをかけた竹表皮も若々しい青々とした色目で、なるほど清々しさはあるけんど深みという事で見たら、そうでも無いがちや。けんど、1年、2年、3年...月日が経つにつれて、この「磨き」の本領が発揮されてくるがぜよ。だんだんと色が濃ゆくなり、だんだんと艶が増してくる。げに、こりゃあ、どうした物やろうか?
竹細工のたまらんところは新品には無かった持ち味が、だんだんと表にでてくる事、熟成される言うがやろうか。使う人と共に成長する?進化する?表現の仕方は色々あるかと思いますが、とにかく、時間が醸し出す竹ならではの魅力がある事は間違いないがぜよ。
それにしたち、この磨きの竹かごの大きさ言うたらどうぜよ?徳島の藍農家さんで、こんな大きな竹かごを見たことがあるけんど、今の暮らしではなかなか実際に使うシーンはないかも知れんちや。広いリビングのあるお宅やオフィスにひとつ置いちょいたら、そこで生活する人のセンスの良さを物語るような、日本ならではの逸品のインテリアにはなるにゅあ。
韓国のソウさん
「韓国から来ました」
ひょっこり店にやってきて上手な日本語で言うもんやきにはじめは信じられないくらいやったちや。
「ここに来るために昨日、日本に着いてバスで来ました」
けんど、連絡もせずに、こうやって、はるばるやって来られるち、まっこと凄い方やちや。釜山まで1時間くらいの町で建築会社をされゆうソウさん、大学で日本語を習うただけでこれだけ流ちょうな話をされるき、まっこと(本当に)凄いぜよ。びっくと(少し)話をさせてもろうただけで、あたたかい人柄が伝わったきますぞね。
けんど、インターネットで竹虎を知っていただいて竹箸や草履、竹炭、竹酢液などを実際に見たくて、こうやって遠く海外からも訪ねてきていただけるとは10数年前には考えもしなかった事やちや。感無量やにゃあ。まだ、一回も行ったことのない韓国ですが今度はワシの方が訪問させてもらいたいにゃあ、本当にありがとうございます。
雨の竹林
葉の間から眩しい光が差し込んでくる、小鳥のさえずりが聞こえてくる、サラサラと爽やかな風の吹き抜ける、竹は日本の心の古里やないかにゃあ。そんなに思うばあ竹林は清々しい、気持ちがエイ、最高やけんど、そんな日ばっかりやないきに。今日みたいに冷たい雨にぬれて、どんよりとした霧にけむって、この先の見通しが悪いにゃあ...そんなに言いたくなる日もあるろう。
けんど、どうぜよ。同じ雨やちしっとり濡れたら濡れたで竹の違う魅力も発見できるし、ヒンヤリと湿り気のある空気も悪うない。向こうが見えんきに立ち止まって、じっと落ち着いて心静かに考え事もできるろう。晴れても、雨でも海外メディアも注目する不思議な日本唯一の虎竹はそこにある。まっこと(本当に)エイもんぜよ。
ユニクロの竹虎Tシャツ
皆さんユニクロはご存じかと思います。そうです、あの洋服を売りゆうユニクロぞね。実はもう数年前の事ながですけんど、そのユニクロさんと竹虎がコラボさせてもろうてTシャツを作らせて頂いた事があるがです!知っちゅう人は知っちゅうと思いますけんど初めて聞く方は、
「ええっ!?マジ、マジ?」
そう、これが普通の反応ちや。今だに、ユニクロ×竹虎コラボTシャツの事は言いよりますきに、よっぽどワシにとっても特別なことやったがです。
さて、そこで少し前の東京...。天気も良くて、こじゃんと(とても)暑かった。ちょっとした集まりがあって出席させてもろうちょりましたが、なんと、なんと、沖縄からやって来られちょった中西さん、嬉しいやないですか!!!ユニクロさんとコラボした竹虎Tシャツ着ちゅうぜよ!!!
嬉しいきに、前から後ろから写真をバシャバシャ撮ったぜよ!そりゃあそうよオマン、久しぶりやきににゃあ。けんど、こうやってTシャツを着ていただける言うことはありがたい事ぜよ。竹虎を知らずに着られるちゅう方もおられるかも分からんけんど竹虎を知って着ちゅう方もおられるろう。そんな方がおられるきに、まっことワシはしっかり竹虎をやっていかなあイカンちや。薄い一枚のTシャツやけんどこの重みは結構ズッシリと来ちょりますぞね。
クッキーになる虎竹?
いやいや、ワシの顔を見てくれたら分かりますろう?そうそう、この甘いマスク(?)で分かるように何を隠そう、甘党やきに。ほやき、甘いものにはうるさいぜよ。色々好きなものはあるけんど、やっぱり日本人やきやろうか?最近は、洋菓子らあよりも、なんと羊羹とか和菓子の方が好きになってきたちや。カフェでケーキより、甘味処で白玉ぜんざいがようなってきた、まっこと(本当に)歳やにゃあ。
まあ、そんなワシですが、少し前にクッキーに色々な絵柄をつけたこじゃんと(とても)面白いお菓子を知ったがです。何でもアイシングという技術らしいけんど、とにかく色々な種類があって、クッキーであって、クッキーではないがぜよ。あんまりセンスがエイきにここの社長さんに「日本唯一の虎竹をお菓子にできますろうか?」と、お願いして、まず出来上がってきたががコレちや。
おおっ!凄いちや!虎の模様が見事に入っちゃある!!ううーーーーーん、はじめてのクッキーやきワシの思考では何とも...さてさて、これがどんな風に完成されていくろう、まっこと楽しみぜよ。ええっ?クッキー作ってどうするち?まさか、売ったりしませんぞね。そうやにゃあ、お中元にしてお配りさせてもろうたらエイろうか。
竹虎団扇プレゼント
今日は久しぶりに太陽が顔をのぞかせちゅう高知ぜよ。朝は、こじゃんと(とても)気持ちがエイけんど昼間はカンカン照ってから暑うなりそうなちや。さて、この夏は節電、節電言われよりますきに団扇が大活躍しそうぞね。日本では昔から夏は打ち水、縁台、すいか、ほんでから団扇やき。
けんど、この黒竹団扇はびっくと凝っちります。まず団扇の骨が黒竹。黒竹は団扇にするのに結構難しい素材ですけんど。丸竹を使いたかったきに職人さんに無理を言いました。ほんでから、貼る和紙も地元の土佐和紙の技術をいかして虎竹をそのまま紙に漉いてもろうたぞね。和紙をいつも扱いゆう、ここの社員の方がこの和紙をみて「竹虎ゴールド」と言うたちや。
団扇を置く、団扇置きも黒竹でしつらえてみたがです。竹のしなやかさや竹のもつ優しさ、清々しさで、まっこと(本当に)少しやち心地よい風を感じてもらえたら嬉しいがぜよ。
まあこんな、こだわりの黒竹団扇セットもありますけんど、只今、竹虎で3150円以上のお買い物してくれた皆様にはもれなく竹虎団扇プレゼント中ぜよ先着3000名様限りやき今のうちぞね!
竹虎見学
遠く九州と京都から日本唯一の虎竹の里を見学に来てくれちょりました。ワシの方こそ、それぞれの会社様に行っていろいろ学ばせてもらいたいと思うような志のある経営者の方々ばっかりやきに。どうですろう?皆、エイ顔しちょますろう?まっこと(本当に)楽しい時間を過ごさせてもろうがぜよ。
本店の前で虎竹の里の事を話させてもらうがちや。あのトンネルと、あのトンネルの間の1.5キロの間口の、この谷間にだけ虎竹ができるがぜよ。イギリスのBBC放送が取材に来てミラクルバンブー!言うたがやき。曾じいさんの初代宇三郎は船でこの小さな浜辺にやってきて創業地である大阪天王寺まで虎竹を運んだがです。いつもの話、いつもの思い、分かる者だけに分かる話ぜよ。
工場では虎竹の矯め直しの作業をしよります。竹は糖質の多い植物やきに甘い、甘い香りが漂うちゃある。この香りが竹虎のニオイながです。ニオイで蘇る記憶があると思うがですけんど、この香りをかぐ度に幼かったあの頃に、竹と温もりにつつまれた遠い日に帰ることができるがやき。
竹林にもお連れさせてもらいましたぞね。やっぱり、ここやにゃあ。竹虎や竹虎四代目をインターネットで知って頂いた方も多いかも知れませんけんどワシのフィールドは、ここぜよ。曾じいさんも、祖父も、父も汗を流した、この竹林ぜよ。ここへ来て、命かけろうと思わんがやったら竹屋はいつでも止めたらエイがやき。
おお、どういた?おまんらあ...分かるかえ?今日のお客さんらあは、まっすぐに走りゆう人ばっかりやきに虎竹の里の竹も笑いゆう。まっこと天をさして伸びる竹と同じやきににゃあ。
鬼毛
棕櫚(しゅろ)と聞いても何の事か分からない方が多いのに、さらに、「鬼毛」と言うたちサッパリやろにゃあ。鬼毛と呼ばれるくらいやきに何か太い剛毛を想像しますけんどイメージ的にはピッタリちや。棕櫚箒の材料は前にも言いましたきに少しは分かるかと思いますけんど、この棕櫚皮もやっぱり竹らあと同じ天然素材ですきに、エイ素材もあれば、そうでない皮もあると言う事ながです。
ほんで、一枚の棕櫚皮から綺麗で丈夫な繊維だけを一本一本厳選してより出すという、びっと(少し)気が長いような、気が遠くなるような、そんな手間暇をかけて作られる箒が鬼毛箒と呼ばれるがです。
丈夫な繊維だけ選りすぐりで作られちょりますので値段も当然高いものやけんど、
「ちょっと、これ見てくれますか?」
そのまま毛を下にして鬼毛箒が自立するのを見せられて、こりゃあ、まっこと普通の棕櫚箒もかなり堅牢な箒やけれど、この鬼毛箒は、また別物やにゃあと感じいったがです。
塩月寿籃作の棗
塩月寿籃さんは竹と漆をくみあわせたまったく独創的な寿籃ワールドとも言えるような、寿籃さんだけの世界観のある作品を次々に創られてきた作家さんぜよ。祖父の代から、こじゃんと仲良くさせてもろうちょりまして何度か当社にお越しいただいた事もあるしワシが工房にお邪魔したこともあるがです。
物静かで、ゆったりとした落ち着いた口調で少しづつ、けんど、まっこと(本当に)沢山の、いろいろと楽しい竹のことを話してくれたものちや。表には出さんけんど熱い、熱い、ハートがある竹芸士ぞね。土佐弁でいうたら「いごっそう」。竹で自分の道を切り開くことのできた幸せな方という事もできるかも知れんがです。
そんな先生の作品のひとつ、塩月寿籃さん名前の一文字「月」のと入った棗があるがですが、これがどういう訳か遠く海外の方の目にとまって日本を離れることになったぜよ。10数年以上も竹虎のガラスケースに鎮座して、たまに先生に会いとうなったらのぞきにくる...。そんな、ささやかな時間はもう無くなるがやにゃあ。寂しいけんど大切に大切にしてくれる、その方が、今度はそんな幸せな時を感じてくれるがやったら、まあ、それも仕方ないがぜよ。
どうして脱藩した?坂本龍馬
「茶堂」をご存じでしょうか?先日は愛媛県南部の南予と呼ばれる地方から山間部の梼原町をとおって須崎に帰ってきましたけんど、その所々を注意して見よったら4畳半くらいの三方に壁のない小さな小屋が建っちゅうのに気がつくがです。
その昔は山深いこのあたりを訪れる旅人を当番制でもてなしていたとも聞く接待所のような役割をしよった場所です。この茶堂文化と言うがは梼原はじめ伊予までの比較的広い範囲にみられるがですが、四国八十八カ所のお遍路さんをの接待文化とは又違うこの辺り特有の文化ちや。
かって幕末、梼原を中心とするこの地からは勤王の志士とよばれる時代を動かした若者がこじゃんと輩出されたがです。あの坂本龍馬をはじめ多くの志士もこの地をとおり関所をぬけ全国に駆けていったがです。梼原に行くことがあったら「維新の門」を是非見とうせや。この地から旅立っていった志のある若者たちの銅像が8体、まるで当時の思いそのままに建っちゅう気がして迫力に圧倒されますぞね。
けんど、不思議に思いよりました。どうしてこんな山深い土地で、新しい時代を先駆けるまっこと進んだ考え方持つこときができたのか。その答えのひとつが茶堂やないろうか?この茶堂を通る人たちから、この茶堂に集う人たちから土地の人はその時代を敏感に感じ取り自分から考え、行動したと言われるがです。
現代の茶堂はどこにあるろう?それは、みんなあ知っちゅうろう。坂本龍馬はどうして脱藩したがやろう?インターネットが、あの時代にあったら乙女姉やんや暖かい家族と一緒に、武市半平太や中岡慎太郎らあ土佐の同志と美しい自然に囲まれた、この高知におりながら、新しい日本の夜明けを語りおうたかも知れんと思うがぜよ。
虎竹建仁寺垣
ドドーンと大迫力の虎模様が並びます。虎竹は淡竹(はちく)の仲間なのですが近年は太い竹が少なくなってきました。白竹建仁寺垣は太い孟宗竹や原料やき直径も太くて身も厚いきに、一枚の板のような竹材をとる事ができるがですが虎竹はそうはイカンがです。このような竹垣も半割の虎竹を使うようになっちょります。
それにしたち、これだけの長さになったらやっぱり壮観ぜよ。十数メートルの長さの竹垣でも焼柱のところで継げるように加工されちゅうので、いつくものパーツでお客様の現場までお送りすることができるがです。前に京都の町を歩きよって当社からお届けさせてもろうた犬矢来にバッタリでくわして、まっこと嬉しい事がありましたけんど、この竹垣もいつか、どこかで会うことができるろうか?
虎竹キーケース
こりゃあ、また存在感のある虎竹のキーケースちや。喫茶店にでも入ってからポケットからこんな雰囲気のあるがを取り出して、ジャラリ...とテーブルの上に無造作においてコーヒーでも飲みだしたら目の前におる人は、
「こりゃあ、一体何で出来ちゃあるろう?」
「そもそも、何やろうか?」
と、注目度満点ぜよ。
今回は虎竹ペンケース、虎竹パスケースらあが新しく仲間入りしましたけんど、内側の黒網代編みの切り返しが渋いきにワシもイチオシぜよ。一番人気がでそうな虎竹キーケースぞね。
雑誌「アンアン」に掲載
雑誌「anan」言うたら若い女性の方向けの雑誌やきに、今まで買うた事もなかったがですけんど、今回アンチエイジングの特集という事で、美容賢者なる方々が老化防止のための色々なグッズを紹介しちょりまして、その中で竹布枕カバーを掲載してもろうたがです。「枕ジワ」というものがあるそうですがご存じでしたろうか?
ワシらあは、寝グセすら気にしませんきに枕でどこにシワが付くがやろうと思うがですが、やっぱり女性の方は気にされるようちや。ほんで、この枕ジワに、ソフトな肌触りの竹布がこじゃんとエイとの事ながです。おいよ、又ひとつ利口になりましたぞね。
涼しげな保存瓶
お料理好きの方やったらキッチンにこんなガラス製保存瓶をいつくか持たれちゅうと思います。ワシは、こう見えて甘いものが大好きながです。中でもフルーツケーキは大好物やけんど、こじゃんと美味しいフルーツケーキを作るためには使用するドライフルーツをラム酒とかに漬け込んで、こういう保存瓶でしばらく保管しちょくと聞いた事があります。
もっとも今回、竹虎で竹編みを付けて涼しげにしたガラス瓶は蓋がアクリル製ですきに長期保存用では無いがです。蓋が4分の1回転ですぐに開くタイプなので、おすすめの使い方は調理の時にササッと使いたい調味料入れ。まあ、ワシんくの家ではキュウリの浅漬けや梅干しらあにも使いよりますが密閉蓋ではありませんので注意が必要です。けんどガラス瓶に白竹の竹編みをしたら、まっこと涼しい感じになりますきに、毎日毎日のお台所仕事がびっくと(少し)でも楽しゅうにならあしませんろうか?
教えてもろうた使い方に「水草など入れたりしたら暑い夏には涼の演出にもなる」そう聞いてさっそくやってみましたけんど、まずまずエイ感じやき、実は玄関飾りに使うちゃあるがです。編み方自体はずっと前からあったものですけんど、鮮やかな色とりどりのキャンディー入れにするなど、アイデア次第でもっと、もっと、面白く楽しんでもらえるのではないかと思うちょります。
長宗我部元親の岡豊山
長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)が最近さらにブームぜよ。それは、誰ぜよ?そんな方も多いかも知れませんけんど、実は戦国時代に、この土佐を本拠地にして広い四国を平定した武将ながです。今の高知県と徳島、香川、愛媛それぞれの県の経済力や人口をくらべたらちょっと考えられませんけんど、まっこと凄い事をやったもんちや。
確か「戦国 BASARA」とかいうゲームで長宗我部元親の格好良さに憧れ若いファンの方が高知に多数集結したという話題も高知新聞に載ったこもとあるがです。先日は東京の劇団シアターキューブリックの元親を主人公にした舞台「誰ガタメの剣」が上演されて、尾崎高知県知事も駆けつける大人気ぶり。若武者もとちか君までも登場して坂本龍馬の他にもヒーローがおるぜよ!という事ながです。
虎竹の里の虎竹は昔から土佐藩内では珍重されちょりまして、江戸時代には山内のお殿様に年貢として献上されよった記録はありますが、長宗我部元親は、その前の国主やきあんまり思いが重ならんにゃあと思いよったら、いやいや、元親の居城のあった岡豊山には、かって岡豊山ハイランドという大きな施設があって竹虎の慰安旅行で行ったことがいるがぜよ。
当時の慰安旅行いうたら全社参加の一大イベントやったそうながです。プールに落ちて助けてもろうたり、ゲームコーナーのような所に大きな戦車があって、それに乗って遊んだり、沢山の職人のおんちゃんや、おばちゃんとサンサンと太陽の照る芝生の上で日がな一日楽しゅうに過ごした遠い遠い日の事を、なんでかハッキリと思い起こすがです。まあ、そんな幼い頃の懐かしい思いをこめて、作ったワケでは、まったくないビデオがコレぜよ!
竹トレイ
普通に考えたら竹は丸くて節があって...という風に思われちょります。ええ、もちろんその通りながですが、最近は竹の身の部分を削り貼り合わせた集成材というものも結構多くて、一枚の板のようになっちょりますのでご存じない方がご覧になられると、竹とは分からない物もあるがです。
身近な例で言いますとフローリングですろうか?ご自宅や職場がフローリングという方も多いかと思いますが、ほとんど木製の場合か多いですが、東京港区にあります東京ミッドタウンという大きな商業施設に行くと床や壁は一面竹の集成材が使われちゅうがです。木と竹の集成材の一番の違いは竹は節がありますきに、この節が所々に出てきて面白い模様のようになっちょります。
さて、この竹集成材はこのような建築資材だけではなくて、小さなトレイなど家の中の小物にも作られよります。このトレイの表にも注意して見たら分かりますろうか?竹の節がいくつも模様になって現れちゅうがです。