竹スタンドライトの逸品

竹照明


もう十数年前になりますが、ニューヨークのバンブークラフトの作家さんのところに5日間ほどお世話になった事があるがです。大学教授をされゆうご主人さんと会社で働きはじめたばかりの息子さん、そして、竹に魅せられて創作活動をされゆうご本人さん、三人家族のご自宅やったです。


息子さんのお部屋を借りさせてもろうて過ごさせてもらいましたきに、いろいろ新鮮な体験がありましたけんど、まず一番感じたのは、部屋の明るさについてやったです。日本の住宅はそれぞれの部屋の天井に備え付けの電灯があるのが普通ではないかと思いますけんど、そこのお宅には天井の灯りは無くて、部屋のアチコチに置かれたスタンドライトがあり、ソファに座って新聞読むときには横の灯りをつけるデスクで仕事をする時には卓上の灯りをつけるという具合にしちょりました。


だから、はじめて部屋に通された時には何かアメリカの家は全体的に薄暗いにゃと、感じたものです。けんど、2日目からはもう慣れて、むしろ落ち着いてリラックスできるなあと思うたがです。最近、日本では「節電」という事がいわれますけんど、もしかしたらびっくと(少し)明るさを控えて、こんな竹のスタンドライトで過ごされるがもエイかも知れませんぞね。


竹の小枝


まあ、このスタンドライトは職人さんが凝りに凝って創作した一点ものの逸品やき、灯りを点けたり消したりする引き紐じゃあち、この通り、竹の小枝を使うちゃある。まっこと(本当に)職人さんのセンスと遊び心を感じるがぜよ。けんど高額なものやし、もっと普通に使えて、こだわりを感じさせてくれる日本唯一の虎竹を使うた灯りやったら虎竹スタンドライト(丸傘)がありますちや。スモール点灯もできて竹と和紙の組み合わせにホッとすること間違いなしやき。


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