母の買い物かご

白竹八ツ目手提げかご


真っ青な空に白い雲が浮かんじゅう初夏の風が吹き抜ける季節は、暑くもない、寒くもない、若葉も綺麗で、まっこと気持ちがエイが違うちや。いつもやったら車で行く道やけんど、今日はびっくと歩いてみたいにゃあ。別に何ちゃあ無いけんど少しだけ心が弾んだりしますきに五月は嬉しいぜよ。


ほんで、こんな日に持って行くやったらこじゃんと(とても)丁寧な仕事をする、熟練の竹編み職人がつくる白竹八ツ目手提げかご。涼しげな表情は、見ゆうだけでウキウキしてくる、美しい竹肌をさわったら心が豊かになるようちや。


けんど見てくれだけや無いのが凄いところ。20年、30年と使える丈夫さ、白竹独特の飴色に変わっていく、母から子へ受け継いで親子二代で愛用できる。ワシも若いときには、この何にも勝る価値に気づかんとおったけんど、今は違うぜよ。母が使うて古くなった、この買い物かごが実は宝物やと知っちゅうがぜよ。


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