「カンカンカンカン......」
別に何という事のないJRの踏切ながです。赤信号が点滅しだして、黒と黄色の縞模様の遮断棒がおりてきます。何か違和感があると言うと、高知らしい1両編成の汽車くらいちや(笑)。汽車が通りすきだら遮断機が開く訳ですが、実は、この閉じたり、開いたりする遮断棒を竹虎で作りよった事があるがです。
ええっ?黒と黄色の虎模様...みたいな、言うも日本唯一の虎竹とは違いますぜよ!もう十数年くらい前までの事ですけんど、そもそもの注文はずっと国鉄から来よりました。(国鉄という当たりがエイですろう?)昔から、この遮断棒は踏切竹とも言うて竹が使われちょったがです。竹の軽さ、しなりのある丈夫さが適していたのだと思います。
ほんで、どうやって作るのかと言いますと、この竹に黒と黄色の虎模様みたいな専用のビニールをかぶせていくのです。そして、竹の油抜きをする大きな釜にお湯をグラグラいわせて沸かしておいて、熱湯をビニールをかぶせた端の方から少しづつかけていきます。そしたら熱でビニールが竹にピタリッ!と、くっつくがやき。作った遮断棒(踏切竹)はビニールにキズかつかないように、いつもの竹よりも慎重に4本づつ束にしてトラックにのせて近くの駅まで持っていきよりました。
「プププププッーーーーーーー」
おっと、後ろの車のクラクションぜよ。信号機の前で考えよったら当時の職人さんの顔が懐かしゅう思い出されて遮断機が開いたのを気がつかんかったちや、まっこと(本当に)。
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