はるばる遠く北海道から一人の青年が訪ねて来たがです。
北の青年:「暑い、暑い。高知は夏みたいですね」
竹虎四代目:「確かに今日は暖かいけんど、さすが北の青年やにゃあ」
北の青年:「ここは日本唯一の竹林と聞きました」
竹虎四代目:「まあ、そうやけんど」
北の青年:「実は...、僕には夢があるのです!」
竹虎四代目:「夢ち、なんぜよ?」
北の青年:「どうか、僕を虎竹の林で虎にしてください!」
竹虎四代目:「ええっ...!?」
いくら竹の無い北海道からのお客様じゃあ言うたち、そりゃあ無理...言おうと思うたら、土下座っ!?(しかも、いつの間にか虎の衣装を着ちゅう)
北の青年:「どうにか...!!!」
竹虎四代目:「分かった、分かったちや、まっことオマンの、その熱意にはまいっきに」
そしたら虎竹に囲まれて虎に変身してもろうて、いざ日本唯一の虎竹林へ!曲がりくねった山道を車であがり、途中からは徒歩ちや。人一人がやっと通れるばあな急勾配の細い山道を登るがです。
北の青年:「虎竹って、こんな急な山で伐られているのですか?」
竹虎四代目:「こんな山ばっかりちや」
北の青年:「虎竹の山出し、大変なお仕事ですね。でも、この竹林の美しさ!想像以上です!」
さて、竹林到着、いきなり撮影開始ぜよ、バシャ!バシャ!バシャ!北の青年が持参してきたカメラで何枚も何枚も竹林で写真を撮ったがです。
竹虎四代目:「さすがちや、ポーズの作り方がハンパやない!こりゃあ、たまるか練習してきちゅう...!」
まだ寒い北海道から、熱い思いをもってこられた北の青年、はじめての虎竹林で、まるで水を得た魚のようちや。竹虎本店に訪ねてきた時とは別人みたいぜよ!小鳥はさえずり、春のような心地のよい風がサラサラと吹いてまっこと(本当に)虎竹たちも歓迎しゆうがやにゃあと感じます。虎竹の里の空はどこまでも青く、バシャ!バシャ!バシャ!こうやって北の青年が虎竹林の虎になりきり、日本唯一の竹林での撮影は無事に終了したかに見えたがです。
ところが、終了まぎわ、山道の向こうから、土地のおっちゃんが歩いてくるがやき。誰やろう?あの人?とりあえず、動画に撮りましたぜよ!!!恥ずかしいきに、観んとってやあ!!!