虎竹の古里、焼坂の山は良質のシダが採れるので子供の頃は小遣い稼ぎによく来たものだと、地元のお年寄りが話してくれました。ええっ?シダは知っちゅうでしょう?竹虎にもあるシダ編み食器かごに使うちゅう材料ちや。そうそう、山道あるきよったら何ぼじゃあちあるがやけんど、茎がスッーと長く伸びたものでないとカゴを編むにしても大きなサイズのものが編めないのであまり値打ちがなかったようです。
ほんで、そのシダをどうするかと言いますと、なんとシダ屋さんという所が当時はあってから大きな束にして採ってきたシダを重さを計って買い取ってくれよったそうです。今では、まっこと考えられんことやけんど、そのシダ屋さんは2軒もあったと言いますぞね。高知の歴史民族資料館にシダのかごが展示されちょりましたし、昔は家庭で愛用されていて、こじゃんとシダのカゴが作られよったという証拠やと思います。
けんど、このシダは水切れが抜群にエイし湿気に対する耐久性も最高やき、プラスチックや何じゃあ無い時代にはそれこそ台所の花形選手やったに違いないがぜよ。まあ、ゆうたら往年の大スターというところやにゃあ。
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