「これ、これ、このレシート入れる筒の事ちや」
ワシが喫茶店のレシート入れを指さしゆうけんど、実はもう何年も前の事、東京のホテルの喫茶コーナーに数人座わったがです。コーヒーを運んでくれたウェイトレスさんが、持ってきたレシートを、くるくると丸めて立てた筒。テーブルの中央にあった筒。そうやき、このレシート入れが虎竹やったがです!
「これが虎斑竹ぜよ、ワシんくの竹やきに。日本で、ここにしか無いがぜよ」
そう言うて周りの人に見てもろうたがです。みんなあが、
「初めて見た...」「知らんかった...」
口々にそう言うがを聞いて、こんな東京のど真ん中で堂々と使われいうに、誰も、この虎竹の事を知らん......!こりゃあ、まっこと(本当に)日本唯一の虎竹の事を、ワシらあの仕事の事を、もっと、もっと知ってもらわんとイカンと思うたがです。あれから何年たったろうか?まだまだ虎竹の事も、竹の良さの事も、これからぜよ。こじゃんと、やらなあいかんがです。
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