祖父の代からずっと懇意にしてもらいゆう渡辺竹清先生くにおったら、先生の凄い作品も拝見させてもらえるし、竹に熱心に取り組まれゆう人も来られるし、まっこと(本当)、居心地がエエがぞね。そう言うたら、今日みたいなシトシト雨の日には思いだすちや。ある時、ふと見せてもろうた小物入れ。てっぺんには銀細工のカタツムリが歩きゆうがです。
これが持ち手になっちゅうがですが、煤竹いうて囲炉裏の煙にあぶされて、100年以上もたって渋い色目になった竹を、細かい編み目で仕上げた逸品やったぜよ。どういたち欲しい言うお客様がおられて、全部のうなったけんど、また、先生に頼んで創ってもらいたいちや。
けんど、さすが、ニューヨークの超有名宝石店T社に、作品提供しよった巨匠の極みの技ちや。なんとも、落ち着いた表情は、写真を見ゆうだけで心が豊かなになってくるがぜよ。定番の渡辺先生作の竹バックらあもそこにあるだけで、妙に心がなごむ。手にとったら、なお、なごむ。これが、本物の持っちゃある、力やろうかにゃあ。
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