古い竹ざる

竹ざる


「いったい、いつ頃のそばざるか分からない」


父親の代から続く職人さんが作業場の裏から持ってきてくれたがは、すっかり色ツヤが渋うなって、元々の竹ざるが想像もできんような一枚やったちや。


「竹は、こうなるから魅力だよねえ...」


改めて竹細工の深さを感じたとの事やったけんど、そりゃあ、ワシも同じぜよ!竹ざるや、そばざるは種類がいつくかありますけんど、まだ、まだぜよ。そうじゃ、まだ、まだちや。日本人が竹との長い長い付き合いの中で、ほんの数十年前に忘れてしもうた「竹のある暮らし」。竹の良さをもっともっと伝えていかなあイカンちや。いやいや、思いだしてもらうだけでエイがちや。まっこと、まっこと(本当)。


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