こりゃあまた虎竹の模様が、こじゃんと活きちゅう竹バックができたもんちや。どれ、どれ、持った感じも適度な重さと質感がなんともえいぜよ。なんつか?専務が自分用に試作したがかよ?そうかよ、そうかよ。けんど、こんなバック持って歩きよったら、さぞかし目立つろうやいか。
ざるは国産なら
「竹ざるは、どういたち国産がえい」
そう言うお客様も多いがです。梅干し干したり、野菜や海産物を干すことも多いですき、やっぱり日本製ざるが安心で長持ちやと思うちょります。近年特に職人さんの高齢が進んじょりますが、こんな大きな竹ざるもまだまだ編むことができるがです。国産ざるにこだわる方に、昔からの伝統の技を頑なに守りたいと、ざる特集のページも作りましたぜよ!!!
「こりゃあ、まっこと(本当に)よりどりみどりじゃあ」
ビックリたまげて、こんな声が上がらあせんかと思うばあ、種類も沢山用意しちょりますきに。竹虎の竹ざるから用途によって選んどうせや~。
竹箒
庭を掃除しよります。けんど、おまん(あなた)、びっくと、手元の竹箒に注目しとうせや。ただの、箒とは違いますぞね。
そう言えば竹が黒々としゅうにゃあ...。
そうちや、なんと、なんと、特産の黒竹を使うちゅう、竹虎スペシャルの黒竹箒ぜよ。
上海へGO!
いよいよ積み込みが始まっちょりますぜよ!そうそう、それ、それ!上海万博で展示用として使われる、日本唯一の虎斑竹じゃあ!遠くまで運びますきに、一束づつ巻き段ボールで丁寧に包んじょります。
うん?行かれますか?上海。
いや、近い、近い、飛行機ですっと(すぐ)ちや。ほんで、行ったら絶対に見とうせよ、日本館の虎竹。
そうちや、そうちや、たかが竹ちや。
初代宇三郎から義治、義継、そして、ワシと、
116年守ってきた、たかが「竹」ぜよ。
さらに美味いうどんのために
香川県いうたら、うどんの本場やき。とにかく、朝昼晩、おまけに夜食もうどん言うばあの土地柄。地元の人と話をしよっても、「東京の美味いうどん、ここの美味いは違う」やの、「同じ店でも、あの職人が打つ麺」だの、それぞれの人が、ただならんこだわりを持っちょります。
けんど、そんな香川のうどんやさんにお願いがあるがです。大根をお客さんに摺ってもらうお店さん。せっかく美味い、美味いうどんやきに、おろし金にも気をつけてもらえんですろうか?この日も摺りよったたら、大根の水気が、いっぱい出てしもうて、
「う~~~~~~~~~ん」
もう一つぜよ。
ほんで、提案!この竹の鬼おろしにしてみんろうか。シャキシャキの食感。水気も出んし、摺るがが早いし。美味いうどんが、さらに、さらに美味いと思うがです。
幻の飯かご
「カチッ。」
飯かごの蓋、その閉まり具合で職人の熟練度がどれっぱあ凄いかが伝わるちや。もういっぺん蓋を上げて、「カチッ。」おおの、やっぱり、すごいぜよ。
「この飯かご、自分が使いたいがですけんど...?」
何回も言うてみましたが、シワだらけの元気な顔で笑いながら、
「一個しかないき...。それも、もう作ることができんき...」
「いやいや、ホンマは作れるがですろう?」
期待して待っちょります。
炭玉
炭の消臭効果、調湿効果らあ、いろいろ最近は言われるようになってきましたけんど、昔から炭焼き職人さんは、お腹の調子を整えるのに、ガシガシ炭をかじったりしよったきに、胃腸の悪い人はおらんかったとか。神社の床下には柱を長持ちさせるために、炭を一杯ひいちゅうとか。今みたいに科学は進んじゃあせんかったですけんど、経験的に炭の効能を先人は知っちょったいう事やと思います。
この炭玉は、竹やのうて木を丸く削って炭にしちょります。以前、どこかで頂いたモノですが、びっくとテーブルの上に置くと、やっぱり、ええ感じ、炭はそこにあるだけでえいもんですぞね。
白竹の荷下ろし
ようやっと陽が差してきたばあの早朝から、竹の荷下ろしがはじまったぜよ。今朝は一束、一束、手でおろすがじゃあのうて、クレーンを使うきに、まっこと世話ないちや。この竹は、虎竹の里にある日本唯一の虎竹とは違うて、青々とした青竹。そうです、白竹ながです。
「えっ?青竹=白竹かえ?」
そうながです。実は、青竹(真竹)を熱湯で油抜きして、きれいに拭きあげ、太陽に晒したら、みなさんが良く目にする白竹ができるがです。太陽に晒すきに、晒竹(さらしだけ)とも言われちょります。竹虎では、虎竹だけやのうて、こんな白竹(晒竹)や黒竹らあも、製品により使うこともあるがです。
地鶏焼
「ふかせ」肱川沿いの山奥にある、一軒家。この店の前を通るのは、いつも早朝か、深夜ながです。横目でみながら、
「ああ~、また行ってみたいちや」
最後に行ったがは、もう7、8年も前のことやないろうか。今日はたまたま、昼時に通りがかって、まっことついちゅう!店内にはいったら、早から炭の焼ける、なんともええ香り。囲炉裏端にすわって、ジコジコ炭火で地鶏を焼けるようになっちょります。趣のある店内をみまわして、ふと、テーブル見たらこんな洒落たさじ置きちや。さすが、さすが。料理が美味しいお店は、細かいところにまで、気が回っちゃあるちや。
まっこと、嬉しいちや
まっこと、うれしいちや。ありがたいちや。車が見えんなるまで軒先に出て見送ってくれるきに、何度も、何度も頭を下げよります。けんど、いっつも、職人さんのところに来たら、
「これ、食べやあ」
「これ、持って帰りやあ」
言うて、いろいろ頂くがです。今日も、文旦、缶コーヒー、ドリンク剤、ゆで卵、いちご、煎餅。まっこと、うれしいちや。ありがたいちや。
同じ竹かご
両方とも同じ竹かごです。青々とした竹は切って間もないがですが、時間が経つにつれ、だんだんと落ち着いた色目に変わってきて、さらに、何十年と使いこんだら、こんどは飴色のツヤと輝きがでてくるがです。ワシも、びっくとは(少しは)竹を知っちゅうつもりやったですけんど、まだまだ青竹ちや。色がぬけてから、渋い色合いになるには、もっと、もっと時間がかかるろうやいか。
とことん大根
そうぜよ、そうぜよ。よう、やってくれましたちや。とことん大根。NHK出版さんの「きょうの料理 ビギナーズ」で、大根が特集されちゅうがです。煮ても美味い。そのままでも美味い。そうそう、今日の昼は、おろしうどんやったです。四国のうどんは腰があってシコシコやけんど、大根おろしは、美味しいだけやのうて、食べ物の消化を助けるいうて聞いた事もあります。考えたら、朝ごはんに大根おろしに、ちりめんじゃこ。昼はさっきも言いましたけんど、おろしうどん、夜は、温野菜を大根おろしタップリの胡麻ダレで...、まっこと、大根さまさまぜよ。
おっと、そうじゃ。大根おろしのイメージが変わってしまう、この本にも掲載してもろうたシャキシャキ大根おろしやったら、鬼おろしぜよ。絶対オススメやきに。
箕
高知でも昔から大きな竹の箕が作られよりました。いやいや、ここら辺りに限らんと、農家で毎日のように使われよった頃は、どこの地方でも竹職人さんがおって丈夫な箕を編みよったと思うがです。けんど、ここな納屋に吊られちゅう箕は又特別ちや。大きい、大きい。クワやら、樽やら、色々な農具と一緒にしまわれちょって、ちょっと昔を想像させてくれるがです。
自慢の竹かご
「作れと言われたら何十万も、もらわなイカン」
五十年選手の竹職人さんが見せてくれたがは、一見して秀逸な竹細工と分かる竹かご。
「何に使う篭ですろう?」
不思議に思ってきくワシに、
「蘭よ、蘭」
自信に満ちあふれた表情で職人さん。
「えっ、蘭......蘭と言うたら...伊藤蘭?」(ふ...、古い)
歳とって聞こえんのか、聞かんふりしちゅうがか、どっちか分からんけんど、とりあえず、スッーと流して竹談義は続くぜよ。
※蘭をいれて持ち運ぶためのオーダーメイドの竹カゴやと。
レトロなピクニックバスケット
これは昭和初期やろうか?とにかく、ここ「思い出倉庫」には、レトロな雰囲気が詰まっちゅう。自転車、オードバイ、オモチャ、看板...。古いもんが好きな人やったらヨダレがでそうな。いろいろな雑貨から、当時のままの床屋さん、奥のほうには、「よう来たねえ」言うて、おばあちゃんが出てきそうな駄菓子屋さん。おお~、当時の暮らしを再現した部屋には、小さいちゃぶ台、洗濯板、足つきテレビ。懐かしいぜよ。
ありゃ、ありゃ。びっと薄暗い隅のほうにあるがは、こりゃあ、たまげたぞね。竹のピクニックバスケットちや。何十年前のものか知らんけんど、今、作りゆうがと形もサイズもほとんど変わっちょらんよ!こりゃあ、まっこと、伝統の逸品ぜよ。
土用干し用ざる
「おおの、今日はみょうに温いのう」
額の汗をぬぐいながら職人さんが竹ヒゴ取りの真っ最中ちや。こりゃあ何の竹ヒゴかと言いますと、高知では「えびら」と呼ばれる、昔からある竹編みの平かごになるがです。農家さんでは、竹ざると同じように野菜を干したりするがに、普通に使われてきたかごですけんど、都会で土用干しの梅干し用に使う言うきに、半分の大きさのものを作りましたぜよ。ハーフサイズえびらで、こじゃんと美味しい梅干し作っとうせや。
知止庵
「わたしらあ、古うなって苔でもむしてくるのが好きでんなあ」
ある時、庭の竹垣をながめながらお客様の話をしている祖父の大阪弁が、目をとじたら、そこに聞こえくるぜよ。竹は青々とした時は、人に清々しさを与えてくれ、色合いが落ち着いてからも、枯れて、古びてからも、豊かで、ゆったりとした時間を味あわせてくれます。大洲、臥龍山荘の茶室「知止庵」でひとり、祖父を思いだしながら、ああ、ワシゃあ、まだまだぜよ。つくづく思うがです。
竹の額縁
虎竹額縁が帰ってきましたぜよ。以前、職人さんに作ってもらいよった額縁に比べて、値段もようなっちゅうけんど、なめらかな竹肌の触り心地や、正確無比な竹のあしらい、ずっしりくる重量感、高級感がまったく違いますぞね。
こりゃあ、まっこと立派な額縁じゃ。そうや、そうや、あとは、賞状もらうだけぜよ。
黒竹
虎竹ばっかりじゃあのうて、この辺りは黒竹の産地でもあるがです。黒竹は読んで字のごとし。自然と黒っぽい色のつく竹ながですが、写真で見て分かりますように、かなり細い竹。黒潮の流れをうけて、陽当たりのえい温暖な海岸沿いに、いっぱい広がるがは黒竹林ぞね。
気候的に似いちゅうから思いますが、黒竹の産地は高知と和歌山。そうえいば、両県ともミカンらあ果物の産地やし、海産物や食文化も、いがいと良く似ちゅうがです。黒潮の流れは偉大じゃねえ。
届いた耳かき
山の上の自然の中に暮らしゆう職人さんから、珍しゅう郵便が届きましたき。いったい、何やろう?おんちゃんのニコニコ笑いゆう顔を、思い浮かべながら開けてみたら耳かきやったちや。
耳かきは色々ありますけんど、竹編みで余った材料の虎竹を使うて、こじゃんと、りぐって(念入りに)作っちゅう。先の皿がまん丸で、中心にくぼみがあるがが特徴ぜよ。お~なかなか耳あたりも悪うない。皿の反対側は先になるばあ薄うなっちょります。どれ、どれ手紙が入っちょって、職人さんによると、ツメの垢をほじくるがやそうです。まっことサプライズなプレゼント。おおきにぜよ!
竹串マシーン
竹串は何の気なしに毎日お世話になっちゅう竹製品のひとつじゃあないですろうか。焼き鳥の串をはじめ、焼き物、揚げ物、買い物の時、スーパーの総菜コーナーででも、ぐるりと見回したら、ああ、ここにも、これこれ、ここにも、と言うばあ、いっぱい使われちょります。
大量に使われるだけあって、竹串製造現場いうたら、材料の孟宗竹を割るところから、切りそろえる、先を削る、数を数える、それぞれの工程が、こじゃんとスピーディーぜよ。
おっと感心して見ゆううちに、職人さんが工夫した竹串マシーンが、また音をたてて回りはじめたちや。
森林浴の眠り
四万十ひのき枕。頭をまくらに沈めたら、フワ~っとひろがる森林浴の香り。こりゃあ、ひのきの香りもエエもんちや。四万十ひのきは普通のひのきより、フィトンチッドいう成分が多くて抗菌性も高い言いますけんど、爽快な気持ちになるがは、竹と同じやにゃあ。まっこと日本に生まれてよかったよ。
冬の竹バック
竹のような男
竹編み職人さんにも色々おられるけんど、この職人さんは性根座っちゅうぜよ。竹の事しか考えちょらせんのう。竹しか見ちょらあせん。竹は硬いだけじゃあないぜよ。竹は真っ直ぐなだけじゃあないぜよ。竹の強さはなやし(しなり)やき。野球も直球とカーブやき。
けんど、まっこと、竹みたいに真っ直ぐな男じゃちや。たまるか、長い竹ひごを使うて竹編みするき言うて、自宅の正面から裏庭までコの字型の木枠がブチ抜いちょります。おった、おった。ここにもおったちや、まっこと面白い竹職人今度会うたら何を創りゆうろうか?