何度か話を聞いちょって一回来たかったこの庵にようやっとやって来ることができたがです。青森県にある南部名久井焼きの窯元。ボクが毎日使いゆう「山岸」とでっかい名前入りの湯飲みはここの窯で焼かれました。陶芸家であり書家、画家でもあった、砂庭大作さんの作ぜよ。
数年前におらんなった偉大な創作家の夢のあとは、びっくりするばあ大きな登り窯だけじゃないちや。古い東北の民家を移築した、でっかいギャラリー、開放感あふれるペンション、自分で作られたと言う遊び心満点の池。アチラ、コチラ案内してもろうて最後にやってきた庵。静かな緑に囲まれた、ここでたてるお茶はどんなに美味しいろうか?ずっと、ずっと昔に送らせてもろうちょって、歳取ってすっかり白うなった虎竹袖垣が、
「おまん、待ちよった。ようやっと来たかよ」
そんなに風に話かけてくる気がしたぜよ。
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