ここには大正3年創業の有名な鰻屋さんがあるがです。中庭のみえる曲がりくねった廊下を歩きよったら、
「ごちそうさまでした」
「?」
向こうから歩いてくる上品そうなおばちゃんが軽く頭をさげて行くがです。次にすれ違うおばちゃんも、
「お世話様でした」
「なんじゃろうか?」
作務衣やきに、お店の人と間違うちゅうみたいちや。
「失礼ですけど、どこのお寺さんですか?」
坊主頭をみて、お店の人も勘違いちょります。まっこと失礼じゃあ(笑)お寺さんというきに、造り酒屋さんの横をとおって、高知県指定名勝の青源寺に来たがです。ここ佐川町は趣のある古い町並みが残っちょって、本当に静かで美しいところちや。なんと心の安らぐところやろうか、自然と表情もゆるんで、のんびり、ゆったり歩きとうなってくるがです。
なんちゃあ、遠くまで行かんでも、自分らあの足元にエエもんが、いっぱいあるということぜよ。ありゃ?お寺の近くに幼稚園でもあるろうか?にぎやかな子供たちの遊ぶ声が聞こえてきたぞね。
「どら、どら」
園の庭をのぞいてみたら、先生と一緒に楽しそな沢山の生徒たちちや。おっと、笑顔のむこうに見えゆうがは虎竹の竹馬じゃあないろうか?あんなに一杯たてかけて...。竹馬用として虎竹を2メートルにしたものを、アチコチに送らせてもろうちょります。ここには初めて来ましたけんど、ちびっ子のみんなあにもお役にたてちゅうようで、いやあ、これは嬉しいちや。またまた、心ぬくうなりました。
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