虎竹茶

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日本唯一の虎竹がお茶になりましたぞね!ずっと、ずっと、早う、早う、皆さんに飲んでもらいたいと思うちょりましたきに、本当に、本当に嬉しいがです。ボクが小さかった頃。会社には60人をこえる職人さんがおって、大好きなおじいちゃんがおって、やさしいおばちゃんもおって、楽しかったです。竹の香りにつつまれた竹工場。この虎竹茶は、あの頃を思い出す。あたたかいぬくもりを感じて、ホッと一息つけるようなお茶ながです。


竹皿?

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「竹の皿ですか?」


「ええ、竹皿です」


竹皿ねえ...びっくと考えこみました。竹皿ち、竹ざるの事やろうか?ちょうど手元にあった専務が試作しちょったものを見せたら、


「これ、これ!」


お客様のいわれることがようやっと分かりました。どうやら、茶托のことでした。なるぼと、確かに竹の皿みたいやきにねえ。


鬼おろし

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たまるか、一口に大根言うたち色々あるっ!この雑誌を読ませてもろうて初めて知りました。この本に載せてもうろちゅうがが、鬼おろし。大根に鬼?そうそう、鬼の歯のように鋭くきざんだ竹で、こじゃんとサクサクの美味しい大根おろしができるがちゃ。サンマに大根おろし、薬味に大根おろし、鍋料理らあにも、大根おろしは欠かせんぜよ。料理をワンランクも、ツーランクもアップさせる大根おろしやったら、この竹の鬼おろし~。


KBS京都放送

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いや~、まいったちゃ。ボクみたいな田舎者ですきに、京都に来るだけでもようやっとやに。テレビ局のスタジオでスポットライトをガンガン浴びるて舞い上がっちょります。


「びっと明るすぎらあせんですか?」


と、たずねると、


「いいえ、これくらいでちょうどなんどすえ」


まあ、こうは言いませんでしたが、そんなようなお返事やったです。何が何やら分からんうちに終わった生放送。7分間いうのは短いようで、長い、長い。竹虎こだわりの竹炭石鹸のことをもっといっぱい知ってもらいたいきに、パーソナリティの方にうまいことリードしてもらいながら汗をかき、かき話をさせてもらいよります。緊張の連続の一日が終わって、帰りついた虎竹の里でぐったりぜよ。


もとは煙突

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びっと妙な形をした染め釜やよ。竹を半割にしたような...、青竹踏みにも似いちゅうような...、思いよったら、それもそのはず。ように聞いたら、もともとは煙突やそうです。使われなくなった煙突を鉄工所で加工してもろうて、竹ひごの染め釜にしちゅうち、なかなか職人さん、アイデアマンちゃ。


今夜はカボチャのスープ

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空模様のスッキリせん夕刻の虎竹の里。竹虎の工場裏手を流れる川沿いを散歩しちょります。小学校の頃はこの川でウナギをよく捕ったもんです。早朝に竹製のウケを上げに行くがですが、沢山捕れた時にはウケがズッシリとした重さがあって、それは、それは嬉しかったちゃ。あの時の川のせせらぎ、川のニオイ、朝日がキラキラ光る水面、ああ~思い出すぜよ。そんなこと言いよったら、軽四トラックがボクの横にピタリと止まりました。


「おまん、カボチャ食べんかよ?」


こりゃあ、美味そうちゃ。職人のおばちゃん、ありがとう~。かぼちゃのスープの濃厚な味を思い出してニッコリやにゃ。


天然のワックス

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竹の油いうてもピンとこないかも知れません。竹はものすごく油分の多い植物で、虎竹の場合はガスバーナーで油抜きという作業をするがです。熱をくわえると、竹の表面から油分が吹き出してきて、ウエス(古着などつかった雑巾)で拭きあげたら、まるでワックスでも塗ったみたいなツヤと光沢ちゃ。拭き取ったウエスを見てもろうたらどれくらい竹の油が多いか想像してもらえるかも知れません。


弓竹

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ここは、なんと330年続いちゅう老舗やそうです。やっぱり歴史が違うぜよ。まず、入り口がこじゃんと低い。昔の家はこんながやったがですねえ。靴を脱いで通される店内はまるで、遠い親戚の家に帰ってきたような不思議な落ち着きをおぼえます。


昔のお侍さんも、こうやって来たがやろうか?そんな事を思いつつ、つくばいのある中庭をながめながら、細い廊下を音をならしながら歩きます。20数年前から一回は来たかったお店。個室に通されてからもあちこち見てまわりよったら、目に付いたがが障子の格子にはいった竹。何かの模様やろうか?格子に入れちゅう理由があるがやろうか?


実は弓竹と言うて障子の張り替えのときに、格子が歪まないように、つっぱりの役目でいれる竹やそうです。本来は貼り替えが終わったら取り除くらしいがやけんど、昔からこうやって、ところどころ残しちゅうそう。さすが、京都。目の前でグツグツ湯気をたていう。まる鍋の出汁の味みたいに奥が深いちゃ。


夢の染め工房

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涼しげな緑がのぞく石垣を歩いていくと、そこには、まるで山野草の楽園みたいな庭があるがです。真ん中には立派な柿の木がはえちょります。ここの染め師さんは静かな縁側に腰をおろし、野鳥のさえずりを聞き、すぐ庭先に生えちゅう気にいった草木で染めをしゆうがやろうか?夢みたいちゃ。虎竹染めハンカチもここでできよります。ついつい時間を忘れる染め工房ぜよ。


パソコンデスクにうるおいを

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このごっつい鉄のかたまりみたいながが、竹の集成材をつくる機械ぜよ。集成材の材料は竹でも太さと厚みのある孟宗竹ながですが、竹は南方系の植物だけあって、南国土佐ではスクスクとあっちにも、こっちにも育っちょります。この竹を使うた集成材が高知でびっくと製造されよって、国産の竹集成材は珍しいもんですきに、たくさんの人にも知ってもらいたいと思うて竹のマウスを作ってみました。


そうです、そうです。パソコンに使うマウスちゃ。この写真からは想像もできんような、やさしい仕上がりですきに、どうぞ、ご覧くださいませ~。


草履の実演

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もう、だいぶ前のことですけんど、都会のデパートで竹皮草履づくりの実演を何度かさせてもらいました。水にしめらせたて竹皮草履を作る準備をしよったら、その材料をご覧になられて、竹皮のしなやかさ、丈夫さにお客様が驚かれます。 ご年配の方からは、


「疎開先で作り方を教わった」


「田舎の父が作っていたのを思い出す」


「学校に行くのに履いていた懐かしい」


いろんなお声をかけていただいて、慣れない売り場で本当に嬉しかったことを覚えちょります。日本の伝統の手作り、必ずこの良さを見直していただける日もくる。そんなことを思った日でもあるがです。


昼寝

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夏は昼寝に限るぜよ。睡眠は時間より、深さやと専門家がテレビで言いよりました。この竹炭枕には土窯で焼いた竹炭が、こじゃんと入っちょって、なんと3キロ!サイズも大きゅうして、自分なりのお好みの高さに調節できるようになっちょりますぞね。びっくと硬めで、頭も涼しい竹炭枕で深いお昼寝をせんかね~?


どこが虎竹ぜよ?

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「虎竹使うちゃある言うけんど、どこが虎竹ぜよ?」


黒竹の柄のうちわを見た山の職人さんがたずねます。


「おんちゃん、これ、これ、これちゃ」


虎竹は溶かされて形をかえて和紙になっちゅうがです。


「こりゃあ、たまげた、まいったのう」


自分の伐った竹が紙になる、山の職人さんうなりよります。


国道197号線

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夕暮れせまる山道の国道197号線、ふと目の前の竹林にブレーキを踏みました。天を目指し真っ直ぐにのびていくこと。しなやかに、ねばり強いこと。節々を大切に、礼節をわきまえること。そして、実るほど頭をたれること。おまんらあ(あなたたち)に教えられてばっかりぜよ。いっつも、ありがとう。


御所籠

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たまにこの桐箱を、そ~っと開けて、ゆっくり、ゆっくり取り出してみとうなる御所籠があるがです。ニューヨークの世界的に有名な宝石店に、作品を提供しちょったという網代編みの巨匠 渡辺竹清先生の御所籠ちゃ。百年以上たっちゅうという煤竹の風合い、先生の緻密な編み込み。手にとって、ほうぼうように見よったら、やっぱり竹細工には人柄がよう出ちょります。作り手の竹に対する真剣な思いやろうか、愛情やろうか、やさしさやろうか。どうもピッタリの言葉は思いうかばんけんど、手放せん逸品ということは確かやぜよ。


海を渡ってアメリカ

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前にもブログで紹介させてもろうた竹皮スリッパ。ツッカケ式になっちょって履きやすいがちや。これが遠く太平洋をこえたアメリカで、こうやって仲のええご夫婦にそろって愛用してもらえちゅうとは、本当にありがたいことながです。げに、まっこと大きいサイズも作っちょいて大正解ぜよ!


散歩の畦道

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稲の緑が、目にもあざやかで、なんとも気持ちのえい虎竹の里です。このまえ作ったばかりの竹皮男下駄で畦道を歩くがです。向こうから歩いてくる数人の小学生。どこの子供じゃろうか?


「こんにちは」


口々に挨拶してくれるちや、いよいよ礼儀ただしい。ボクの子供のころは、とてもあんなにお辞儀もできんかったと思うけんど、同じようにああやってこの道を歩いて遊びにいったもんぜよ。あの頃とひとつも変わらん山の景色、新緑の香り、虎竹の里にボクは何ができるがやお?道は、ずっとずっと続いちょります。