竹を使ったドームづくりは、環境意識の高まりなどもあって色々なイベントで見かけるようになりました。少しは趣味で竹細工をされるという方でも、日頃これだけの長い竹に触れるという事はありませんから貴重な時間、本当にいい機会だと思います。沢山の方が集まって竹を運ぶ、協力して組み上げる…もしかしたら昔はもっともっと普通に見られた光景なのかも知れません。
天然灰汁発酵建ての工房にお伺いしました。本物とはこんなに手間と時間がかかるものかと改めて痛感させられました。365日毎日続く早朝からの作業、藍の華をみるまなざし、すくもへのこだわり、たっぷりの地下水、藍がめのしつらい、どれひとつとっても藍への尊敬と思いにあふれています。神棚にお祭りしているのは愛染明王、お祀りしているお酒を藍建ての工程でそそぐそうです。長い間お仕事を拝見させていただきましたが藍を生き物として大切に大切に接するこの藍の工房は、「愛」の工房なのです。
ずらりと並んだ竹、これは何?そう、そのとおり楽器なんです。きちんとドレミファソラシドとでるように作られています。ではどうやって音を出すのか?ここがユニークなんですが、実はスリッパで竹の切り口部分を叩くのです。ちょっとしたコツがいりますが慣れてくると綺麗な音もでて一曲いけそうです。竹は楽器にも色々と使われていて、そんな竹楽器ばかりが集まったコンサートもあると聞いたことがありますが素朴な音色でさぞ楽しいのだろうなあと想像しました。
淡竹(はちく)を丁寧にヒゴ取りして繊細な編み込みでつくった帽子。表皮を薄くそぎ取っているので年を重ねるごとに深い、深い色合いに変わってきて何とも言えないいい味になってきます。前々から気になっていた、この作品を創られる職人さんにようやくお会いする事ができました。昔は町での買い物に、川遊びにこんな風流な帽子をかぶっていた方がおられた…いろいろお話を聞かせていただくだけで楽しくなってきます。どうしても欲しくなって無理をいって自分の分をひとつお願いしました。サイズを少し深めに大きくして、ツバを短くして、、、出来上がりが待ち遠しいのです。
新緑の美しい山々をみているだけで何か新しいことが起こりそうな予感に心うきうきしてくる季節です。先日できたばかりの青々とした脱衣かご、たっぷりしたサイズ、本当にしっかりした作り、実用的な持ち手、新しい出会いに思わず笑顔がこぼれます。
竹皮ぞうりの履き心地を外にも連れ出したいという事でUVAスポンジ底ができたのは、もう随分と前のことになります。下駄の鼻緒にすることにより、より歩きやすく長くはいても疲れない、竹皮スリッパだと思います。只今、母の日ギフトとして渋目、派手目をお選びいただいてお届けさせていただいているのです。
絶好の晴天にめぐまれた新築現場に到着したのは昼すぎです。竹炭塗料を念入りにかき混ぜてからローラーとハケを使って塗っていきます。竹炭が混ざっている分多少ねばりもあるものの意外に簡単に塗る事ができるので初めての人でも大丈夫なくらいです。
竹の集成材を使って、かわいいキューブ型の時計ができました。細く四角に削った竹を何本も合わせていますので文字盤と裏面におもしろい自然なモザイク模様ができています。
フローリングのオフィスにお邪魔してふと足元みたら...なんとっ、竹皮スリッパ!会社でもこんなに愛用していただくお客様を拝見できるなんてホント嬉しい限りなのです。
虎竹の里は新竹の季節。いつも言っておりますが竹は寒い冬場にしか伐採しません。1年分使うだけ伐りだして工場や土場につみあげておいて加工していきます。だから、少し青みがかった新竹が出荷されていくのも今頃だけ、竹屋ならではの季節を感じています。
枕は難しいです。高さ、硬さ、素材、実にいろいろなお好みがあるのです。肩こりにもいいと言われる竹炭まくらですが只今、高さが3段階に調整できるものを試作中、お好みでお使いいただけます。
虎竹細工が数年前に伝統的特産品に認定していただきました。今年で113年の歴史のある竹虎、温故知新という言葉がありますが古いものを大切にしながら新しい竹の暮らしを考え続ける会社でありたいと思っています。
虎竹は険しい山道から運びだされてきます。一昔まえは「きんま」と呼ばれる木製のソリにのせて運び出していました。これが、ちょっと見には舟のようにみえるのです、子供の頃どうして山なのにこんな大きな舟が?と不思議に思っていました。いまではキャタピラーのついたこんな機械になっていて多少効率もよくなっていますが、やはり細い山道を長い竹を積んで運び出すのは大変な重労働。シートをかけて登り口の脇においてある機械に「お疲れ様」と声をかけたくなるのです。
細く剥いだスズ竹をあみこんだ、こんな可愛い手提げがあります。一見、柔らかなのですが、しなやかで非常に強い素材ですから驚くほど長い間愛用できてしかも使っているうちに飴色のなんともいえない風合いにかわってきて手放せなくなる手提げです。
高知市五台山にある牧野植物園は一日でもゆっくりしたくなるような静かで素晴らしい植物園です。実は虎竹の命名の父が世界的な植物学者でもある牧野博士という事もあり、園のリニューアルオープンにあわせて虎竹を移植させていただいています。牧野博士ゆかりの場所ならもしや...と思ったのですがやはり虎竹の里以外ではあまり上手く育っていないようです。不思議です。そうそう、牧野植物園を四代目が訪ねた時の様子があります、時間ある方はどうぞ!
偶然であった漆職人さんにお願いして創作していただいた虎竹耳かき。おなじ職人さんや大工さんが手近にある釘の頭で耳かきしているのを見て創ったというT字型もいいのです。
中学の時、担任の先生に「竹の根をとってこい」と言われて焼坂の山に登り数本の竹の根を持っていきました。「うーん、これでいいムチができる...」後悔した時に遅かったです、なんどこの竹根で尻をぶたれた事か。考えたら節もあるし竹の根も面白い素材、他にない独特の風合いがある竹根ストラップです。
竹は節がひとつのアクセント。うどんやパスタにかかせない麺すくいも、ちょっと高級に見えてくるのです。
竹皮草履が沢山できあがりました。一度履いてもらうと他のスリッパは履けない気持ちよさでこれからの季節は特に大活躍ですが、こうして束にされたものを仕上げに天日干ししているのです。
積み上げてあるのは竹炭の材料の孟宗竹。一定の長さに切断しておいて、さらに幅を割りそろえてから初めて窯にいれる事ができるのです。竹の乾燥具合も上質の竹炭を焼くのに必要な条件ですから窯で焼き上げる前にも、かなりの手間と時間がかかっています。
お客様に頼まれて別誂えして作っみると社内でも以外に評判がよくって定番になる商品があります。この虎竹フリーボックスもそんな商品のひとつ。お部屋の細々したものからなんでも思い思いの使い方をしてほしい、、、そんなカゴです。
このヘラの曲がりが手早くかき混ぜられベタつかず、お米一粒一粒にまで火をきちんと通したうまい焼きめしをつくるのだそうです。斜めにカットされているヘラの先端も中華鍋からササッとてぎわよくすくえる工夫。曲がり炒飯ベラ、今日のお昼は決まり。
笑うかどには福が来るともいいますが、笑いは活力の源です。最近、近くにいい世間話の相手をみつけました。ここでたわいのない話しをして笑っていると、ふといいアイデアがうかんだり、気持ちが切りかわったり、大事な時間かもしれません。
もともと草履の鼻緒は足の先端部分にあって足の指がぞうりの外にはみ出た感じで歩くようだったそうです。高知のように山の斜面などの農耕地では地面をつかむように歩けるから動きやすかったとお年寄りから聞いたことがあります。先日見つけたワラ草履、なかなかいい表情しています。
事務所に座っていると聞き慣れない美しい鳥の鳴き声がしてきます。外にでてみるとツグミくらいの大きさの青い鳥が工場のひさしに巣作りの最中です。めずらしい鳥だなあと思ってしばらく見てました、幸せの青い鳥かも?と嬉しくなりました。